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放射線治療について

[管理番号:4459]
性別:女性
年齢:35歳
田澤先生はじめましてよろしくお願いいたします。
来月手術を控えています。
7㎜浸潤性入管癌の診断を受けています。
手術後は、放射線治療とホルモン治療と言われています。
私くらいの大きさで、放射線治療をしない場合の再発率を教えてください。
また、放射線治療とホルモン治療どちらもしない場合の再発率を教えてください。
先生のご経験では、この大きさではやはり放射線治療をしないといけないと考えますか。
しないことはリスクが高いですか。
どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
まずご指摘しなくてはならないことは、質問者が「局所再発」と(全身の)「遠隔転移再発」をごちゃ混ぜにしているということです。
○そもそも「温存術後放射線治療」の目的は、あくまでも「局所再発(温存乳房内再発)」に特化しています。(ゼロではないかもしれませんが、全身の遠隔転移再発には無関係といえます)
 そして、「温存乳房内再発」のリスクは(放射線の有無以上に)実は「(手術の際の)マージンの付け方が左右」する領域です。
 データは存在しませんが、(美容を重視するあまりに、断端をギリギリに設定する傾向の強い)形成外科系の手術と、我々「切除マージンをしっかりつける」手術とは全く同列では語れません。
 ♯つまり、局所再発は(術後放射線照射以上に)「手術の精度や切除マージンの設定が影響する領域」なのです。
「私くらいの大きさで、放射線治療をしない場合の再発率を教えてください。」
⇒局所再発率は(一般に)放射線照射をしなければ「10年で10-15%」と言われています。
 ♯全身の「遠隔転移再発」には「放射線治療は無関係」です。
「また、放射線治療とホルモン治療どちらもしない場合の再発率を教えてください。」
⇒放射線治療は無関係ですが…
 術前の「7mmの浸潤癌」というだけで「数字」は出せません。(手術後の病理結果が必要です)
「先生のご経験では、この大きさではやはり放射線治療をしないといけないと考えますか。しないことはリスクが高いですか。」
⇒ここでいう「リスク」とは「局所再発のリスク」ですね?
 もしも「放射線照射をしない」と選択するのであれば「手術時に、それ相応のマージン」をつけるべきです。