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放射線治療と乳房再建について

[管理番号:1460]
性別:女性
年齢:38歳
田澤先生こんにちは。いつもこちらのブログを拝見させて頂いており、大変勉強に
なっています。
私は今年3月9日に乳癌と診断され、4月20日に右乳房切除+リンパ節郭清術を受けま
した。術後病理の結果は、浸潤性乳菅癌 , MIB-1 index:高い部分で30~50% HER2 2
+(Fish-)腫瘍径:23㎜ 2カ所 , 波及度:(f,s),ly(+),v(-),comedo
(+),EIC(+), 組織学的核グレード 3,リンパ節 lebel 1:5/14 ,ER:90%陽性 J-
スコア3b PgR:90% 弱陽性~陽性 Jスコア3b,ルミナールB,ステージIIIbです。
術後化学療法としてFEC4回、ドセタキセル4回を行っています(10月20日で終わる予
定です)。
リンパ節転移が4個以上だったので、今後は鎖骨、胸壁に放射線をあてる予定です
が、私は乳房再建を希望しています。(同時再建は化学療法、放射線の可能性があっ
たので勧められないということでできませんでした)
乳腺専門の医師は私がインプラントでの再建を希望したので、いろいろ考えてくだ
さったあと苦肉の策として、「エキスパンダーをいれたあと鎖骨、鼠径に放射線をあ
てて胸壁にあてないようにするか、…」と悩みながら提案してくださいました。た
だ、進行癌であり、やはりガイドライン通り胸壁に放射線をあてる方向で治療を進め
たいと思い、再度再建について相談しました。
そこで4点方法を提示して下さいました。①広背筋再建→放射線治療②放射線治療→
広背筋再建③エキスパンダー→インプラント→放射線治療④エキスパンダー→放射線
治療→インプラント の4つです。このうち②と④は基本的に勧められない、という説
明をうけ、①か③なら細心の注意を払えばできるかもしれないとのことでした。私は
やせ型の体型で、広背筋や腹直筋を使う大がかりな手術ではなく、可能ならインプラ
ントを使った再建を希望しているのですが、③になると放射線までに時間がかかり、
放射線の効果が減ることや、異物をいれる前と同じ放射線効果が得られるか分からな
い、とのお話でした。
そこで先生にお聞きしたいのですが、私の場合の再建を考えるなら先生はどの方法が
いいと思われますか?先に放射線をあて、クリームやマッサージなどで皮膚を保護
し、時間をあけて皮膚の状態をみて可能であれば再建するという方法なら可能性はあ
るでしょうか。また、施設によって放射線照射の効果が異なるということがあった
り、乳房切除後の胸壁の照射範囲に差があったりするのでしょうか。先生の病院のト
モセラピーのように正常組織を避けて照射ができる施設もあると知り、放射線照射に
も施設により差があるのか気になっています。
私は中国地方に住んでいます。進行乳癌という診断結果からすぐに治療を始めたく、
1番近所にあった病院がたまたま大学病院であったのでそこで治療してもらっていま
す。放射線治療はこのまま大学病院でしてもらうようになると思うのですが…。
再建は私が通う大学病院では積極的に行っていないようで、主治医とも相談し再建を
専門的にしている施設で行いたいと思っています。今後の治療計画を立てるためにも
再建を考えているクリニックに10月26日に相談に行く予定になっています。
私は、病気が進行していたことで治療の選択肢も狭まり、再発リスクも高いというこ
とで最初かなり落ちこみました。けれどいつも田澤先生のQ&Aをみて勇気をもらい、
今後も諦めずに治療を頑張り、その上で再建もしたいと思えるようになりました。
ずっと先生の病院を受診したいと思っているのですが、遠方のため簡単には行けない
のでブログの存在が本当にありがたいです。それで今後の治療が決まる前に是非一度
先生にご意見を頂けたらと思い質問させていただきました。長々とまとまりのない文
章で申し訳ありません。よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
内容は完全に解りました。
担当医の方針に間違いはありません。
「リンパ節転移があると、無闇と術前抗がん剤をしようとする」医師が多い中で「手
術先行」としている点も評価できます。
「私の場合の再建を考えるなら先生はどの方法がいいと思われますか?」
⇒担当医のいうように①か③となります。
 ③は今では「首都圏の病院」では普通に行われています。
 担当医が心配されているように「放射線治療までの期間が長い」ことが心配であれ
ば①となります。
 ここは「エビデンスの無いところ」なので、「インプラントを選択する場合」には
「リスクを承知する」必要があります。
 
「乳房切除後の胸壁の照射範囲に差があったりするのでしょうか」
⇒トモセラピーは「極力、正常組織への線量を下げられる」ということです。
 放射線肺臓炎などの有害事象が少ないことは事実です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、お忙しい中放射線と乳房再建についてお返事を頂きありがとうございました。先日最後のドセタキセルが終わり、今後放射線治療の予定です。
あれから色々考え、私の場合は今は再建のことを考えずしっかり治療を優先し、今後1年、2年と再発なければ、その時に改めて再建を考えるほうがいいのかな、と思うようになりました。治療を優先するのならこの選択は間違っていないでしょうか?
また、私のような術後再発予防に鎖骨上や鼠径などのリンパ節、胸壁に放射線をあてるにあたりトモセラピーの適応はありますでしょうか?予防照射であれば通常リニアックで十分でしょうか?
何度も質問させて頂きすみません。よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
治療優先として「術後照射をきちんと行う」と言う事。いい選択です。
「術後再発予防に鎖骨上や鼠径などのリンパ節、胸壁に放射線をあてる」
⇒鼠径は何かの間違いの筈です。
 そんな部位に「予防照射する」など、聞いた事がありません。「胸骨傍の間違い」ですか?
 
「胸壁に放射線をあてるにあたりトモセラピーの適応はありますでしょうか?予防照射であれば通常リニアックで十分でしょうか?」
⇒予防照射であれば、それ程の優位性はありません。(勿論、適応はありますが…)
 リニアックでも差し支えないと思います。

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