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追加切除か放射線のみか、迷っております

[管理番号:1691]
性別:女性
年齢:49歳
田澤先生、どうぞよろしくお願いいたします。
8月下旬針生検にてがんと診断され、10月27日両胸の浸潤がんの乳房温存術を受けました。腋窩リンパ節郭清は両方ともしていません。
病理診断の結果、左に、術前には分からなかった乳管内がんと浸潤がんが発見されました。
5.5ミリの浸潤がんを中心に周りを3センチくらい切除、その画像を見ながら説明をうけました。
がんを中心に十字に4分割した右下4分の1の範囲に、小さながんが広がっていました。
がんのすぐ下から2センチ位までの間に、1ミリほどの「乳管内がん」が多数、
切除した端のほうにも「悪性度の低い乳管内がんの可能性のあるもの」が多数、
そして、切除した端からおよそ5ミリのところに、「浸潤がん」(大きさは2ミリ)が見つかりました。
主治医の説明では、選択肢は、①手術(追加切除)②放射線治療 のふたつ
がんの周りは最低2センチ切るがこの浸潤がんの下は5ミリほどしかない、
2ミリのがんがここにあるということは、近くにもある可能性がある、
なのであと数センチめくらで切除するという選択肢がある、
しかし、切ってもがんはないかもしれない、
追加切除せず放射線のみの場合は、右胸よりも期間を長めにあてる、とのことでした。
内分泌療法として、11月9日より抗エストロゲン剤(タモキシフェン)服用、
11月30日よりリュープリン4週間毎の注射を開始する予定です。
このようなケースでは、追加切除をしてより安全策をとるか、放射線治療だけにするか、
自分ではどのような判断をしたらよいのか全くわかりません。
お忙しいところ申し訳ございませんが、アドバイスをいただけたらと存じます。
どうかよろしくお願いいたします。
以下は、左側の手術結果です
年齢:49歳  閉経状況:閉経前
病理学的診断:左 浸潤がん
腫瘍径:5.5ミリ
細胞グレード(顔つき):2  核異型グレード:1
ER(エストロゲン受容体)の有無:陽性(50%≦)
PgR(プロゲステロン受容体)の有無:陽性(50%≦)
腫瘍のHER2蛋白発現の有無:1+
腫瘍のMIB1-LI:10-20%
腋窩リンパ節転移個数 0個:0個3個中
脈管侵襲(リンパ管内へのがんの侵入):陰性(認めず)
切除断端(顕微鏡でみたがん遺残の可能性):陽性(あり)
進行度(ステージ):ⅠA期
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「断端評価」については「執刀医の感覚」が最も重要と言えます。
更に「浸潤癌が断端5mmに存在」となると「非浸潤癌とは意味合いが異なり」ます。

回答

「このようなケースでは、追加切除をしてより安全策をとるか、放射線治療だけにするか」
⇒「執刀医ではない私」がコメントするには「材料が少ない」となりますが、
 担当医も「癌が残っている可能性」を心配している様に見えます。
 それプラス「浸潤癌が断端5mmに存在」という内容からは「追加切除」がいいと思います。