[管理番号:3023]
性別:女性
年齢:41歳
はじめまして。
– PET検査を受けるべきか
– 抗がん剤治療を受けるべきか
– ホルモン療法を10年継続すべきか
で悩んでおります。
5年前に乳がんの告知を受け、2年半のホルモン術前療法後、部分切除術を受けました。
その後もホルモン療法を継続してきました。
挙児を希望しており、ホルモン療法継続の目安である5年が経過しようとしているため、PET検査を受け再発していないことを確認し、妊活しようと考えておりました。
また、年齢的なこともあり、妊活する際は排卵誘発剤/排卵促進剤の使用を考えております。
しかし、5年前とは違い、現在はホルモン療法は10年が目安となっていると聞きました。
10年継続すべきでしょうか?
また、PET検査ですが、大量の放射線を浴びるため体への影響が大きいこと
や、悪い結果が出てしまった場合に生活に影響が出てしまうことを心配しております。
PET検査は受けるべきでしょうか?
最後に、これらについて情報を集めていく中で、現在はKI67の値が重要視されていることを知りました。
主治医からは抗がん剤治療の必要はないと説明を受けていますが、5年前と現在のKI67に対する認識の違いを知り、心配になっています。
抗がん剤治療は受けるべきでしょうか?
経過の詳細を以下に記載します。
アドバイスをよろしくお願いいたします。
–
#### 初期
– 細胞診
– Stage II A
– MRi: 21mm
– ER: 100%, PgR: 100%, HER2: -. Ki67: 38%
– 服用
– ゾラデックス、アリミデックス服用開始(途中からアナストロゾールに変更)
#### 手術時(2年半経過)
– 病理診
– 迅速時センチネルリンパ節: 0/1、追加リンパ節: –
– 腫瘍の大きさ: 20x5x20mm
– ER: 100%, Pgr: 1%>, HER2: 0, Ki67: 9%
– 組織型: 浸潤性乳菅癌・硬癌 術前ホルモン療法後状態
– 術前ホルモン化学療法効果判定: Grade 1a
#### 現在(4年11ヶ月経過)
– 服用
– ゾラデックス、アリミデックス服用継続中
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術前ホルモン療法を「閉経前」でしかも「2年半???」
通常は考えられないことです。
これは(推測するに)ご本人の「たっての希望」だったのでしょう。
「しかし、5年前とは違い、現在はホルモン療法は10年が目安となっていると聞きました。10年継続すべきでしょうか?」
⇒必須ではありません。
ただ(もしも10年継続するにしても)妊娠出産後でいいでしょう。
「PET検査は受けるべきでしょうか?」
⇒もともと、そんなものは不要な検査です。
「抗がん剤治療は受けるべきでしょうか?」
⇒術後2年以上も経った今となっては「適応はない」です。
○術後のホルモン療法単独の判断が正しかったのかは別として、術前ホルモン療法を「2年半!」も行っている時点で「標準療法」ではありません。
そもそも、ここ日本では「LH-RHagonistにアロマターゼインヒビターの併用」は適応外治療です。