乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:2037]
性別:女性
年齢:46歳
お忙しい中いつもたくさんの質問に答えて頂いてありがとうございます。
参考にさせてい頂いております。
今回は、初めてご相談させて頂きます。
よろしくお願いします。
今年の7月に針生検で乳がんの診断を受け、8月に部分切除の手術をうけました。
切除部分を検査した結果
組織型      乳頭線管がん
腫瘍径 1.1cm
リンパ節転移 なし
ホルモン受容体 ER 90%、PgR 90%
Ki-67 10%
核異形度 1
断端 陰性
脈管侵襲 -
*担当医師からは、LuminalAと説明を受けています。
腫瘍は小さく、断端陰性ではありましたが、組織内に癌細胞が乳頭方向に点在していました。
このため、9月中旬から放射線治療は30回行いました。
10月末の放射線治療終了と同時にタモキシフェンを飲み始めました。
2週間後にリュープリンを注射する予定でしたが、放射線治療終了3日後に骨盤子宮内膜症(の疑
い)を起こし入院しました。
私は多発性子宮筋腫の核出手術を受けていたので、腹腔内に卵巣と一体化したのう胞ができており、そののう胞が炎症を起こしたということでした。
入院中は抗生物質の点滴、痛み止めとタモキシフェンを服用し、リュープリンは注射していません。
ご相談したいのは、退院後の治療についてです。
入院した病院(乳がんの手術をした病院と同じです)の婦人科は、
・リュープリンを注射。卵巣を休ませる。
・タモキシフェンは卵巣を刺激するので休薬すべき。
感染部位を落ち着かせるためにも最低3か月、できれば6か月休薬が望ましい。
という意見でした。
これに対し、乳腺外科の医師は、
・私の癌はおとなしいタイプである
・早期発見であり、手術が最大の治療である
・乳がんの再発予防を考えると休薬はしたくないが、入院時ののう胞は非常に大きく(お腹の3分の1を占めた)、今はのう胞を小さくすることが優先する
との考えで、婦人科の提案通りリュープリンを注射して、タモキシフェンを3か月休薬する
ことになりました。
退院2週間後に腹部エコー検査したところ、のう胞は5~6cm、炎症マーカーも正常値になっていました。
婦人科の医師に、乳がんの再発が不安であるので、タモキシフェンを再開したいと希望したところ、
上記の二つの理由に加え、「リュープリンによってエストロゲンは殆ど作られなくなる。
わずかなエストロゲンのために、感染部位を刺激するタモキシフェンを今、飲む必要はないと
いう考える。
少なくとも月経が止まったのを確認してから、再開にするべき。」と説明を受けました。
乳腺外科の担当医は、タモキシフェンは婦人科が再開しても良いと判断することが必要との考えです。
婦人科の医師の説明は理解できます。
ですが、標準の治療法であるタモキシフェンを3か月も休薬することは非常に不安です。
リュープリンのみで、タモキシフェンの3か月休薬することに対し、私の乳がんに対する影響、再発のリスクについて田澤先生の御意見をください。
また、このような場合、田澤先生ならどのような治療を選択されますか?
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(11mm), pN0, pStage1
「入院した病院(乳がんの手術をした病院と同じです)の婦人科は、・リュープリンを注射。卵巣を休ませる。・タモキシフェンは卵巣を刺激するので休薬すべき。」
⇒リュープリンが「卵巣抑性」により「卵巣を休ませる」というのは解りますが、
「タモキシフェンが卵巣を刺激するのか?」は不明です。
 但し、実際にそういう報告もあるので「今回のような問題」には慎重にならざるを得ないと思います。
 
「感染部位を落ち着かせるためにも最低3か月、できれば6か月休薬が望ましい。」
⇒婦人科としては「悪化させる可能性のあるものは(どうしてもというのでなければ)辞めてほしい」というのが本音でしょう。
 
「これに対し、乳腺外科の医師は、
・私の癌はおとなしいタイプである
・早期発見であり、手術が最大の治療である
・乳がんの再発予防を考えると休薬はしたくないが、入院時ののう胞は非常に大きく (お腹の3分の1を占めた)、今はのう胞を小
さくすることが優先するとの考えで、婦人科の提案通りリュープリンを注射して、タモキシフェンを3か月休薬する」
⇒私も全く同意見です。
 
「退院2週間後に腹部エコー検査したところ、のう胞は5~6cm、炎症マーカーも正常値になっていました。婦人科の医師に、乳がんの再発が不安であるので、タモキシフェンを再開したいと希望したところ、上記の二つの理由に加え、「リュープリンによってエストロゲンは殆ど作られなくなる。わずかなエストロゲンのために、感染部位を刺激するタモキシフェンを今、飲む必要はないと」
⇒上記2点の理由は解りますが、「LH-RHagonist単剤投与をすることでタモキシフェンを投与することが無意味となる」というのは言い過ぎです。(純粋に治療の観点からするとLH-RHagonist下でもタモキシフェン投与すべきなのです)
 
「乳腺外科の担当医は、タモキシフェンは婦人科が再開しても良いと判断することが必要」
⇒これは仕方がないことです。
 「婦人科の反対を押し切る」程の理由がないからです。(タモキシフェン投与はあくまでも再発予防の位置づけであり、一方の骨盤内感染は直ちに命に関わる可能性があるのです)
 
「標準の治療法であるタモキシフェンを3か月も休薬することは非常に不安です。」
「リュープリンのみで、タモキシフェンの3か月休薬することに対し、私の乳がんに対する影響、再発のリスクについて田澤先生の御意見をください。」
⇒現実には「3カ月や6ヵ月休薬」によるリスク上昇は(あっても)微々たるものでしょう。
 
「また、このような場合、田澤先生ならどのような治療を選択されますか?」
⇒私個人の考えでは「炎症がおさまれば」タモキシフェン再開でもいいと思いますが(毎月婦人科でフォローしてもらうことを前提として)
 ただし、現実問題として「婦人科の反対をおしきってまで」治療を開始するわけにはいかないのが実情だと思います。





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