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非浸潤癌の術後のホルモン療法の有無について

[管理番号:3371]
性別:女性
年齢:44歳
2016年6月に左乳輪乳頭温存乳房切除術、センチネルリンパ節生検を行いました。
術前では触診で1.5センチほど触れるかたまりがあったことから、ステージはⅡAという診断でしたが、術後の病理検査の結果は、下記のようになりました。
pT(is)N(0)M(0)ステージ(0)
占居部位 : CDE領域
大きさ : 5.8×4.6×1.3
組織型 : DCIS、comedo type
浸潤度 : g+
切除断端 : cut surface -、 約5㎜以内-
リンパ管浸潤 : -
静脈浸潤 : -
組織学的異型土 : intermediate grade
壊死 comodo : +
   punctuate : -
石灰化 : -
リンパ節転移 : sentinel : 0/3
免疫染色標本番号 : 14
ホルモン受容体 ER :約90%
        PgR : 約90%
        Ki-67 : 1-9%
HercepTest : 2+(in situでの評価)
E-cadherin (+)
医師から言われたことは、癌自体は正直あまりよくない癌だが、検査結果ではしこりも
みつからなかったし、切除断端も陰性で癌はとりきれているので、私の年齢や生活環境を加味し(5歳と4歳の腕白男児がおります。)無治療でよいのではという提案を受けました。
補助治療があると思っていたので、無治療になることにこわくなり、再発や転移の有無をその場で主治医に問いただしたところ、「正直、100%転移も再発もないとは言い切れない、心配であればホルモン治療もあるがどうだろう?」と言われました。
ホルモン治療のメリット、デメリットも説明していただいたうえ、「飲んでみてもし副作用がつらかったらやめるのも、あり」というお言葉もいただいたのですが、いざ自宅に戻り冷静になると欲が出てきて無治療でも・・・と思ったりします。
術後、ホルモンのバランスが崩れるのか?とてもイライラします。
これでホルモン療法をしてさらにイライラし、子供達との関係がさらに悪くなるのも避けたい反面、再発を
避ける努力をするのもこの先の長い子育てのためでもあるのかとも思い、正直決めかねています。
他の専門的な先生のご意見も聞かせていただければと思い投稿させていただきました。
決めなければいけないのは自分だとわかっているのですが・・・
お忙しいところ些末な相談で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
非浸潤癌ではホルモン療法は無用です。
ホルモン療法による不利益(子宮体癌のリスク、更年期障害などの副作用)>>再発予防効果(乳頭を残しているとはいえ、乳腺をほぼ全切除しているのだから限り無く根治に近い筈です)となります。
そもそも非浸潤癌なのに(適応外である)「HER2やKi67を測定している」施設には強い違和感を感じますし、(非浸潤癌で、しかも乳腺を全切除したのに)「癌自体は正直あまりよくない」などとコメントするような医師には賛成できません。