[管理番号:7743]
性別:女性
年齢:61歳
病名:粘液がん
症状:
いつも拝見させて頂いております。
4月の終わりに乳首すぐ近くにシコリを見つけ、6月(上旬)日に全摘しましました。
術後の病理検査の結果は、粘液がん(浸潤癌)
NTD=11mm 16×16×13mm(術前)
ER(99%)
PGR(40%)
H er2(2+)FIS H(ー)(術前)
ki67 19.41%(術前)
術後の組織診断は
PT2, PN0, PMX, g, nuclear grade 1,
histological grade 1, ly0, v0
主治医の先生はあまり詳しく説明はしませんでしたが
ルミナールAでいいのでしょうか?
10年生存率は87%くらいと言われました。
一カ月ノルバデックスを服用しましたが
倦怠感と、食欲不振でフェアストンに変え頂き、一カ月がたちます。
倦怠感等は随分楽になり、安心したのですが
最近目がかすみ、視力も落ちた気がします。
副作用の場合、症状はだんだん治ってくるのでしょうか?
それとも眼科を受診した方がいいのでしょうか?
また、ホルモン剤を変えてもらった方がいいのか、
だんだん改善されるのであれば、気にしないようにして飲み続けた方がいいのでしょうか?
次回の診察は11月になります。
お忙しいところ宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「ルミナールAでいいのでしょうか?」
⇒術後にはKi67測定していないのですね?
針生検でのKi67で判断すれば、その可能性は高いと思います。
「一カ月ノルバデックスを服用」
⇒そもそも何故tamoxifen?
第1選択であるアロマターゼ阻害剤にしない理由は?(骨密度ならdenosumab併用すればよい)
「最近目がかすみ、視力も落ちた気がします。」
⇒tamoxifenで時々起こる有害事象です。
Toremifenも抗Eだから、十分に因果関係がありそうえす。
「それとも眼科を受診した方がいいのでしょうか?」
「また、ホルモン剤を変えてもらった方がいいのか」
⇒眼科に行ってください。+(そもそもアロマターゼ阻害剤の適応なのだから)ホルモン療法の変更してもらいましょう。
質問者様から 【質問2 】
ホルモン剤の副作用
性別:女性
年齢:61歳
病名:粘液がん
症状:
いつもありがとうございます。
本日診察日だった為、薬の副作用で視力の低下があるので、アロマターゼ阻害薬に変えて欲しいと主治医に言ってみましたが、フェアストン錠が一番副作用が少ないからとそのままの処方となりました。
その他に肝臓の数値が悪くなってしまったので
今度の診察日に血液検査をして、悪くなっているようならホルモン剤をやめましょうと言われてしまいました。
数値は下記の通りです。
AST 47
ALT 52
LD 341
r-GT 50
このままフェアストン錠を飲んでみて、
数値がどのくらい上がったら休薬になるのでしょうか。
今日腹部エコーを撮りましたが、とりあえずは大丈夫という事でした。
このまま数値が悪くなり休薬になるのも不安です。
なにか気をつけれる事があるのかもでしょうか?
次の診察は2月(上旬)日です。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
眼科に行きましたか?
「視力低下」が困るのは、(その主治医ではなく)「質問者自身」だという意識をもちましょう。
→眼科で「視力低下が続く」なら、当然止めるべきです。
「数値がどのくらい上がったら休薬になるのでしょうか。」
→この倍です。
その場合には、いったん休薬(3か月程度)して改善したら「アロマターゼ阻害剤」にしましょう。
★そもそもアロマターゼ阻害剤が、第1選択なのに「tamoxifen→toremifene」にしている理由が不明です。
しかも、「患者さんからの要求を突っぱねてまで!」
ちょっと理解できませんね。