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ホルモン治療の必要性について

[管理番号:7236]
性別:女性
年齢:48歳
病名:左乳房外側部乳がん
症状:

お忙しいところ、このような機会をいただきありがとうございます。
術前術後ともにいつもこちらのサイトで学ばせていただいています。

今回は術後のホルモン治療必要性について質問させていただきます。

術前は非浸潤がんと診断されていたため、ホルモン治療の有無はあまり考えていなかったのですが、術後微小浸潤がんと診断されたため動揺しています。

主治医からは「微小でも浸潤がんなので一応おすすめします」と言われましたが迷っていたため「最終的にはご自身の判断です」と言われて、
放射線治療後に再度決めることになりました。

まもなく放射線治療が終了するため回答する予定ですが、
ホルモン治療も副作用や期間が長いことなどで生活にどのような影響が出るのか不安です。
再発等のリスクと生活への影響のバランスを考えたいです。

現在、閉経しておらず生理はもともと重くなく順調、更年期症状も出ていません。
ちなみに母も閉経は50歳過ぎてとやや遅いほうでした。

初めての手術や入院などで精神的に不安なことも多く、
あまり考える余裕もないまま流れで進めてきたことを少し後悔しており、今回は長期にわたる服用になるため自分の意思を明確にしたく、こちらに質問させていただきました。

2016.1月に検診で要検査
大学病院で経過観察で半年に一回検査中だったが混雑で予約が取れない状況で転院
2018.3月に再度別の病院で検査した際も一年の経過観察と判断
2018.10月 前回診察より一年経過前だが自分で左側の腕や脇のだるさなどが気になり再検査、
結果は非浸潤がんのため病理結果に変わりがなければ放射線治療で終了
と診断
2018.12 温存手術、結果は微小の浸潤がん・リンパ節転移なし
・標本の大きさ75×60×30ミリ
・部位1t.BD
・腫瘍の大きさ12×24×32ミリ
Mincroinvasion spot三ヶ所 max size 0.3ミリ×0.3ミリ
・腫瘍のタイプ Predominantly intraductal carcinoma with microinvasion
・組織異形度 2
・細胞核異形度 2
・浸潤度 f- s-
・EIC+
・脈管侵襲 v- ly-
・ER+90% ,PgR+95%, Her2/neu1+, ki67 10%
三ヶ所で乳管外に微小胞巣の間質浸潤像を認める。
脈管侵襲は認めない。
切除断面は陰性、リンパ節転移なし。

2019.1から放射線治療実施、まもなく終了予定
?
温存手術後の精神的なダメージや放射線治療の疲れなどがあり、仕事や生活に後ろ向きな日々が続いてます。

できればこれで終了し定期検査に移行したいのですが、ホルモン治療をしなかった場合の再発リスクの変動に迷っています。
ホルモン治療をしなかった場合、今回以上のダメージを受けるかと思うと不安です。

様々な状況の方々いらっしゃる中で小さな迷いかもしれませんが、どうしても不安が拭えず、自分なりに決断材料を多く集めたく、お問い合わせさせていただきました。

先生のご意見をどうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「術後微小浸潤がんと診断された」
→微小浸潤では全身療法(ホルモン療法や抗がん剤)は、(私は)絶対に行いません。

 ★治療は「効果と有害事象のバランス」で成り立っています。
 微小浸潤であれば、そもそも再発率が極端に低いので、どう考えても「効果(再発予防効果)」<<<<「有害事象(更年期症状、子宮体癌のリスク、経済的な損出)」となるのは「火を見るよりも明らか」です。