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片側分泌、非浸潤性癌の疑いと今後の治療方法について

[管理番号:5879]
性別:女性
年齢:37歳
田澤先生、初めまして。
先生のQ&Aのコーナーを拝読させていただき、
患者の不安な気持ちに寄り添い、患者に負担をかけない、合理的でシンプルかつ的確な診察、判断をされていることに感銘を受け、ぜひご相談させていただきたいと思い、投稿いたしました。
10月の下旬に、下着の右側に血がついていたことで、驚いて右側の乳頭を確認したところ、かなりの量の鮮血が出ていました。
(出産経験はありません)
11月に乳腺外来を受診し、マンモ、エコー、細胞診、MRI造影を行い、
その結果
・エコーで0.5ミリ程度の病変
・細胞診クラスⅢ
・MRI造影で一本の乳管にDICSまたは乳管内乳頭腫の疑いありということでした。
片側単孔性分泌だったため、先生から乳管造影をしましょうということでしたが、2回とも失敗に終わってしまい、血の量も少なくなっていたことから、3か月後にもう一度乳管造影をするか、マンモトーム生検で摘出するかという提案がありました。
それぞれ以下の説明を受けました。
・乳管造影することにより、エコーの病変と合致させること、そしてその後乳管腺葉区域切除をすることが一番良い方法。
 ※私が乳管造影をしなくても、乳管腺葉区域切除ができないかお伺いしたところ、できないとおっしゃっていました。
(ただ、つい先日、田澤先生のQ&Aの中で、手術中なら全身麻酔しているので、分泌が少量でもできるという内容を拝読し、主治医の先生が技術的にできないということだったのかと今は理解しております。)
・マンモトーム生検をすると、造影をしていない分、分泌の原因がそこかどうか不明のまますることになるリスクがある。
という話を聞いた上で、悩みに悩んだのですが、私自身今年になって難病を患ってしまい、いつその症状が悪化するかわからない状況の中で、
経過観察することが難しいと判断し、マンモトーム生検でとりあえず確定診断をしてほしいとお願いし、12月中旬に行いました。
(マンモトーム生検はエコー下、8Gで2本採取)
しかし、病理の結果が「非浸潤性ガンの疑い、外科的生検を推奨」ということになり、先生から「疑い」の状態で全摘などの手術をすることはできない。
(全摘については、私が難病治療中のため、自分から癌なら全摘してほしいとお願いしていたため。
難病の治療をしてくださっている先生には全摘等のリスクは私の患っている難病には関係がないことを確認済み。)
また、乳首からの出血が続いているが、それがマンモトーム生検をしたことで起こった出血の可能性もあると言われました。
そこで、先生から提案されているのが、まず、血が1か月以内にとまるかどうか確認後、血が止まらなければもう一度乳管造影、止まっていればエコーで確認して外科的生検をするかどうかというお話でした。
(私も覚悟はしていたものの、ガンと言われたショックから、あまり先生の説明が頭に入ってきませんでしたが、おそらくこのようなお話をされていたかと思います。)
なお、分泌に関しては、最初は鮮血で、何もしなくても下着に血がついていたのが、徐々に黒に近い色の血にかわり、しぼらないと出なくなってきていましたが、マンモトーム生検後は、薄い黄色のような液、またはすごく薄い赤色の液の状態になり、非常に強い力で絞らないと出なくなりました。
先生からも、マンモトーム生検で傷ついている可能性があるから、絞ったり刺激したりしないようにと言われたので、そのようにしております。
一応、病理の結果についてですが、
mammotome biopsy section of right breast shows solid proliferation of atypical epithelial cells with large nuclei,located within the dilated ducts.
Immunohistochemically,the atyipcal epithelial cells are postiive for chromogranin A, and synaptophysin,but negative for CD56,p63,and a-SMA.
The findings suggest ductal carcinoma in situ(DICS) with neuroendocrine
differentiation.
If indicate clinically,EXCISIONAL BIOPSY or EXTIRPATION should be
recommended.
また、腫瘍細胞のKi-67の陽性率49%。
エストロジェンR:Allred TS=8【PS=5(66%以上)、IS=3(強染色)】
プロジェステロンR:Allred TS=8【PS=5(66%以上)、IS=3(強染色)】
HER2タンパク:染色像を認めない。
または不完全及びかすか、かろうじ
て膜染色を10%以下に認める。
「スコア0」。
という記載もありました。
来年1月に病院に行くのですが、田澤先生にご質問したい内容については以下の点です。
1.血が止まらなかった場合は、やはり乳管造影をしていただくべきでしょうか。
※ただ、2回失敗されているので、今回成功するかどうか非常に不安です。
もしできなかった場合は、外科的生検をお願いすべきでしょうか。
2.血が止まっていた場合は、主治医の先生は、エコーで確認後、外科的生検をするようなお話をされていましたが、マンモトーム生検でほぼ摘出してしまっている病変に対して、外科的生検をすることは可能なのでしょうか。
3.病理結果からみても転移はないというお話でしたが、心配したり、
焦ったりする必要はないのでしょうか(センチネルリンパ節生検をする必要はないのでしょうか)。
4.マンモトーム生検後、分泌の状況が、よほど強くしぼらないと出ない、出ても透明に近い黄色、または透明に近い赤色に変わったことから、生検が運よくヒットした可能性もあるのでしょうか。
(以前黒い血が出ていたところと同じところです。)
5.もし、外科的生検をして、やはり非浸潤ガンだったとなった場合、全摘と考えることは良くないことなのでしょうか。
6.病理診断の「外科的生検を推奨する」という結果から、マンモトーム生検で取り切れておらず、もし乳管内に微小の非浸潤癌が残っていた場合、乳腺の切断面が二か所あると考えると、その切断面それぞれに癌が出来てしまうのでしょうか(もともと一つの癌だったのに、切断したことによって、乳腺の切断面に癌が残り、細胞が増殖して癌が二つ形成されることはないでしょうか)。
※わかりにくい質問で大変申し訳ございません。
周囲からは、大学病院やがんセンターのセカンドオピニオンなどを進められたりするのですが、
●私自身、今の主治医の先生を信頼したいという気持ちがある。
●過去、原因不明の高熱が続き、そのような大きな病院に行って、散々色々な検査をされたあげく、病名がわからなかったため、風邪でしょうと言われて、私が根拠を聞こうとしたら、「私が言っているから間違いない。
君みたいな患者がいるから国の大切な医療費が失われていくんだ!」と言われ、肉体的にも精神的にもボロボロの状態で、この病院で最後にしようと、家の近くの病院にいったところ、そこの先生から、
「もう少しうちに来るのが遅ければ死んでいたかも知れない、酷い先生だな。
処方された薬を飲んでいたら、もっと危険だった。」と言われ、
治していただいた経験もあり、設備がいくら充実していても、的確な判断ができる先生がいなければ、意味がないと痛感したこと。
●難病をかかえており、それがいつ悪化するかわからない状況である不安と、仕事のこともあるので、できれば家から近い今の病院で診察したいという希望がある。
以上の理由から、セカンドオピニオンは保留にしています。
しかしならが、一方で今後の治療方法について不安があるのも事実です。
大変ご多忙の中、長文申し訳ございません。
お時間がある時で構いませんのでお返事頂けると幸いでございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
今回のメール内容から「分泌に対する正しい診療」がされていることに(正直)驚きました。
このQandAでも、実際に(遠方から)診察にいらっしゃる患者さん達から聞いた内容からも、すっかり「乳頭分泌を正しく理解して、正しいアプローチをしている」医師は消滅してしまったのかと諦めていました。
その意味でとてもうれしい内容です。(余談でした)
☆重要なことは、現状解決すべき点が2つ(「血性分泌」と「(マンモトームで非浸潤癌の疑いとなっている)エコーでの所見」)あるということです。
  この両者が「同一病変」であるかは、現時点で不明ですが、(病理で非浸潤癌疑いと出ている以上)血性分泌以上に「このエコー所見」は、「このままにしておくわけにはいかない」のです。
「1.血が止まらなかった場合は、やはり乳管造影をしていただくべきでしょうか。」
⇒ そう思います。
  ただし、診断に時間がかかり過ぎていると(質問者が)焦躁にかられるとしたら…
  明らかな「単孔性」ならば、この際「乳管腺葉区域切除」をすべきでしょう。
  この際に、(切除する乳管が、マンモトームした部位と異なる際には)この部位の切除も同時に行えばいいのです。(というか、そのようにしなくては問題は解決しません)
  ♯術前に(エコー所見をマーキングしておいて)乳管腺葉区域切除を行えば、(同一部位なら)そのまま「乳管腺葉区域切除のみ」行えばいいわけですし、
    乳管腺葉区域切除部位と異なる部位であれば、「乳管腺葉区域切除+(エコー部位の)外科的生検」に(術中に)術式変更していまうのです。
「もしできなかった場合は、外科的生検をお願いすべきでしょうか。」
⇒これは最低限必要ですが…
 できれば同時に行った方がいいでしょう。
「マンモトーム生検でほぼ摘出してしまっている病変に対して、外科的生検をすることは可能なのでしょうか。」
⇒大丈夫です。
 瘢痕になっているので、その瘢痕を(周囲を含めて)大きめに切除することになります。
「3.病理結果からみても転移はないというお話でしたが、心配したり、焦ったりする必要はないのでしょうか」
⇒その通りです。
 私はしばしば(このQandAでも)コメントしていますが、「診断に苦慮するような病変は、それだけ悪性度が低く進行していない」ということなのです。(進行する様な癌は、すぐにでも診断がつきます)
「センチネルリンパ節生検をする必要はないのでしょうか」
⇒全く不要(上記、回答のとおり)
「生検が運よくヒットした可能性もあるのでしょうか。」
⇒あります。
「5.もし、外科的生検をして、やはり非浸潤ガンだったとなった場合、全摘と考えることは良くないことなのでしょうか。」
⇒非浸潤癌と確定した後なら(癌のわけですから)全摘に何の問題もありません。
 主治医も(確定していないから)「全摘はできない」といっているだけで、(もしも非浸潤癌と確定したら)「反対はしない」でしょう。
 ☆ただし、そもそも「癌が確定していない」状態でも「乳房全摘をしてはいけない」ということではありません。
  良性病変に対する「単純乳房全摘」という術式もあるので、「患者さんの完璧な同意」があれば問題無いのです。
「(もともと一つの癌だったのに、切断したことによって、乳腺の切断面に癌が残り、細胞が増殖して癌が二つ形成されることはないでしょうか)。」
⇒考え過ぎです。
「周囲からは、大学病院やがんセンターのセカンドオピニオンなどを進められたりする」
⇒現在の担当医の方が(それらに所属する医師よりも)「乳管内病変の診療」については「数段上」だと思います。
 
 

 

質問者様から 【質問2 片側分泌、非浸潤性癌の疑いと今後の治療方法について】

性別:女性
年齢:37歳
先月質問させていただいた者です。
大変お忙しい中、非常にわかりやす
くご回答いただきまして、誠にありがとうございました。
不安な毎日を
過ごしておりましたので、本当に田澤先生には感謝しております。
また、ご質問させていただきたく、投稿させていただきました。
よろしくお願いいたします。
今月に入り、乳頭分泌のあった右側の胸について1週間ほど絞ってみたのですが、先月エコー下マンモトーム生検で摘出した病変と、乳頭分泌の原因である病変が運よく一致したようで、血が出なくなりました(今までこれぐらい絞ったら出るという力で絞ったのですが、全く出なくなりました)。
主治医の先生にも血が止まっていることを確認していただき、再度エコーで確認していただいたところ、田澤先生が前回のQ&Aでご回答いただいた通り、瘢痕があるということで、外科的生検をすることになりました。
しかし、私が主治医の先生に、「外科的生検をしたら、確定診断が出ますよね」と質問したところ、
「生検の傷跡だけ」という病理結果が出るかもしれないから、確定診断がつくか不明だと言われてしまいました。
そして、その場合、「非浸潤性ガンの疑い」のある病変は取り除いたと判断し、「経過観察でもよいと思う」と言われたので、私としては確定診断が出ないと不安なので、先月のマンモトーム生検の結果も含めて、
病理のセカンドオピニオンを希望する旨お伝えしたところ、了承してくださいました。
正直、マンモトーム生検で確定診断が出なかったのであれば、外科的生検で確定診断が出ると思っていたので、ショックを受けてしまいました。
そこで田澤先生に質問させていただきたいことは次の点です。
1.外科的生検で「生検の傷跡だけ」とう病理結果が出るのであれば、
先月行ったマンモトーム生検ですべて切除したことになるので、前回の病理結果で確定診断がでるのではないのでしょうか。
(少なくとも疑いのままだと、今後の治療についての判断に、私が踏み切れないため確定させたく、できなかった場合について、病理医のセカンドオピニオンをお願いしました。)
2.主治医の先生がおっしゃったように、外科的生検の結果「生検の傷跡だけ」で、「非浸潤性ガンの疑いのある病変が発見されなかった(前回のマンモトーム生検で取り切れていた)」という病理結果が出た場合、「全摘」や「温存手術→放射線、化学療法」はせずに、経過観察するという判断はあるのでしょうか。
主治医の先生の説明だと、「非浸潤ガンの疑い」であっても、取り切れていれば経過観察になるのなら、
「非浸潤ガン」だったとしても、「取り切れていれば経過観察になる」という結論になるような気がします。
私としてはいくら取り切れていても、温存はおろか、放射線や化学療法もせずに、「経過観察のみ」とするのは非常に不安です。
それぐらい、私の病変は、「たいしたことのない癌」だと主治医の先生が判断しているということなのでしょうか。
3.私は、非浸潤性ガンと確定されれば、「全摘(放射線、化学療法なし)」か「温存→放射線治療と化学療法」という二つの選択肢しかないと思っておりましたので、同じ乳管内に微小のガンがある可能性と、難病を抱えているので、放射線治療と化学療法が体に負担になりそうだなという気持ちがあったため、「全摘」を選択しようと考えていました。
しかし、今回「経過観察のみ」という私が考えてもいなかった3つ目の選択肢が出てしまったことで、混乱しております。
私の場合、今回右側乳頭からの血が止まり、エコーで確認できた病変とマンモトーム生検で摘出した病変が一致したと考えられるので、田澤先生でしたら、最初の診察から、乳管造影後の乳管腺葉区域切除で根治していただけたと思いますが、私のように、マンモトーム生検または外科的生検で血性分泌の原因だった病変が摘出されたと仮定し、その結果「非浸潤性ガン」と病理で確定した場合、その後どのような選択肢が考えられるのかを教えていただければ幸いです。
「経過観察のみ」という選択肢も可能なのでしょうか。
 ※私が推測するに、「経過観察のみ」を選択するリスクとしては、
「同じ乳管の中に微小のガンがある可能性を残したままにすること」だと思うのですが、ない可能性もあると思うので、経過観察を半年単位で主治医の先生に診察していただく方法もあるのであれば、全摘ではなく経過観察のみでもよいのかなと悩み始めてしまいました。
(2の質問と矛盾している部分もありますが、申し訳ございません。)
4.田澤先生が今まで乳管腺葉区域切除をされてきた片側単孔分泌の患者の方の中に、同じ乳管から微小のガンがあった方の割合を教えていただくことは可能でしょうか。
また、血性分泌だと、微小のガンがある確率が高いということはあるのでしょうか。
(ネットで調べると、微小のガンのある確率が10%程度という数字が出てきたのですが、私個人としては、数多くの乳管腺葉区域切除をされ、患者の方を救ってきた田澤先生にお聞きしたいと思いました。)
5.他の質問者の方のQ&Aを拝読いたしますと、「全摘したのに、再発した」という内容の質問があるのですが、もし私が全摘を選択して手術していただいた場合、その後は、定期的に全摘した胸についても、エコーで確認していただいた方がよいのでしょうか。
それとも、残っている左側の胸だけ、検診してもらえばよいのでしょうか。
以上です。
非常にお忙しい中、何度も長文の質問をしてしまい、大変申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「「生検の傷跡だけ」という病理結果が出る」「その場合、「非浸潤性ガンの疑い」のある病変は取り除いたと判断し、「経過観察でもよいと思う」と言われた」
⇒これは正しい。
 つまり、「病変全体が非浸潤癌とはいえない」となれば、「それが確定診断」なのです。
 確定診断が「癌疑いどまり」である以上、(病変を取り除くのは必要だとしても)「それ以上の治療は不要なのは当たり前」です。
 ★担当医が上記のように説明すれば良かったのでは?と思います。
  「確定診断とはならない」というコメントを質問者が勘違いしているようです。
「1.外科的生検で「生検の傷跡だけ」とう病理結果が出るのであれば、先月行ったマンモトーム生検ですべて切除したことになるので、前回の病理結果で確定診断がでるのではないのでしょうか。」
⇒その通り、「癌疑い(境界病変)」どまりということです。(これも病変全体での評価だから「立派な確定診断」です)
「経過観察するという判断はあるのでしょうか。」
⇒その通り。それが普通です。
「その結果「非浸潤性ガン」と病理で確定した場合、その後どのような選択肢が考えられるのかを教えていただければ幸いです。「経過観察のみ」という選択肢も可能なのでしょうか。」
⇒病理のセカンドオピニオンでの話ですね?
 「癌という診断」となれば、「全摘」「追加切除(温存)」「照射のみ」「無治療」全て可能です。
 ★ただ、私は(もしも病理のセカンドオピニオンで癌と診断されたとしても)「普通に癌と診断されない程度の病変」には(経過観察ではなく)「無治療(確率的にはほぼ根治と思います)」を勧めると思います。
「同じ乳管の中に微小のガンがある可能性を残したままにすること」だと思うのですが、ない可能性もあると思うので、経過観察を半年単位で主治医の先生に診察していただく方法もあるのであれば、全摘ではなく経過観察のみでもよいのかなと悩み始めてしまいました。」
⇒その通りです。
 ただ、その程度のことでは「検診でもいい」と思います。(必ずしも「あるかもしれない、ないかもしれない」ことに経過観察は不要です:ご本人が自覚していればいいのです。通常の超音波検診でも)
「4.田澤先生が今まで乳管腺葉区域切除をされてきた片側単孔分泌の患者の方の中に、同じ乳管から微小のガンがあった方の割合を教えていただくことは可能でしょうか。」
⇒2017年は約半数でした。『今週のコラム 109回目 これは、「どちらが正しいのか?」という問題ではなく「どちらの診療を支持するのか?」患者さん自身に(その判断を)委ねます。』をご参照のこと。
「定期的に全摘した胸についても、エコーで確認していただいた方がよいのでしょうか。それとも、残っている左側の胸だけ、検診してもらえばよいのでしょうか。」
⇒全摘すれば不要です。
 
 

 

質問者様から 【感想3 片側分泌、非浸潤性癌の疑いと今後の治療方法について】

性別:女性
年齢:37歳
先月2回目の質問をさせていただきました。
大変お忙しい中、とても丁寧かつわかりやすいご説明をいただき、誠にありがとうございました。
診断結果とともに、田澤先生にどうしてもお礼をお伝えしたく、投稿させていただきました。
外科的生検の結果がでまして、「前回のマンモトーム生検の瘢痕のみ」ということでした。
主治医の先生からは、医師によっては、非浸潤性ガンと判断する医師もいるかもしれないけれど、エコーなどの所見、前回、そして今回の病理の結果からみても、「癌の疑いどまり」という診断ですとおっしゃっていました。
田澤先生が、前回ご回答いただいた通りでした。
照射なども必要ないと思いますがどうされますかということでしたので、私も結果に納得し、また、病理のセカンドオピニオンもしないことにしました。
(ただ、経過観察はしていただくことにしました。)
また、田澤先生が回答2で教えてくださいました、コラム109回目についても拝読させていただきました。
今週のコラム 109回目 これは、「どちらが正しいのか?」という問題ではなく「どちらの診療を支持するのか?」患者さん自身に(その判断を)委ねます。
全国から、田澤先生のところに乳頭分泌で診療に来られた方で、これだけの方が正しい診療をされておらず、確定診断が出ないことに不安を抱えているということが、数字からみても明らかであることに対して、あのような発言をされる先生がいらっしゃることに、非常にショックを受けました。
患者側からすれば、半分も癌の方がいるのかということに驚くと思いますし、この結果を受けて、今一度診療の在り方について、見直していただけないかという願いを抱くと思いますが、現実はそうではないということもわかりました。
他のコラムも拝読させていただき、また、色々な方のQ&Aも拝読し、これだけの方が診察に不安を抱えているのだということ、先生方によって診断がかなり違うケースがあるということ、今回私が実際に患者の立場になって初めてわかりましたし、本当に勉強させていただきました。
大変お忙しい中、論理的かつわかりやすいご回答をいただき、私自身どれだけ救われたかわかりません。
しかも無料でこのような場をご提供いただき、大変申し訳ない気持ちもありますが、心より感謝申し上げます。
また、何かありましたら、ご質問させていただきたいと存じます。
本当にありがとうございました。
どうぞ、お体ご自愛下さい。