Site Overlay

非浸潤癌 乳頭腫ありで温存してもよいか?

[管理番号:2787]
性別:女性
年齢:49歳
セカンドオピニオンにもいったのですがなかなか決心が出来ません。
乳頭腫にお詳しい先生のご意見を聞かせて頂きたいと思います。
マンモグラフィーとエコー検査をしてエコーで腫瘤が見つかりました。
腫瘤は2センチのと近くに小さなものが一つ。
針生検と細胞診をして異型過形成という結果。
でもエコー画像が気になると言われて摘出生検をしました。
MRIはしていません。
結果は11ミリの非浸潤癌、
lowgrade、全方向陰性。
セカンドオピニオンでは3ミリのADHと3ミリの
DICSだねと言われ持参した病理リポートを見せられました。
次回担当医師に確認しようと思っています。
乳頭下に乳頭腫が残っていてこのまま放射線治療をするか
全摘と再建手術をするか治療に悩んでいます。
乳頭腫が出来やすく異型過形成もあると再発率が上がりますか?
よろしくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「乳頭腫にお詳しい先生のご意見」
⇒私は、特に乳頭腫に詳しいわけではありません。
 ただ、あまりにも「乳頭分泌と乳管内病変について理解していない」乳腺外科医が多いだけの話です。
 
「セカンドオピニオンでは3ミリのADHと3ミリのDICSだね」
⇒「誤り」です。
 ADHは「低悪性度のDCIS病変が2mm以内」であった際につく診断名です。
 「3mmのADH」という言葉自体に「矛盾」があります。
 
「乳頭下に乳頭腫が残っていてこのまま放射線治療をするか
全摘と再建手術をするか治療に悩んでいます。」
⇒「乳頭腫は良性病変」です。
 全摘する理由にはなりません。
 どうしても「気になるなら」そこだけ摘出しましょう。
 
「乳頭腫が出来やすく異型過形成もあると再発率が上がりますか?」
⇒その乳管系を「完全に摘出」しているのであれば、無関係です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

ご回答ありがとうございました。
3mmだと非浸潤癌なのですね。
セカンドオピニオンの先生に病理リポー
トに解らない所があるので預からせて下さいと言われ(下旬)日に再度受診となっています。
再度、質問させて下さい。
11ミリの非浸潤、ふるい型、lowgrade.全方向陰性で放射線治療をした後の再発率はどれくらいでしょう?
また、乳頭から水平に9時の方向に5cmぐらい円柱状に手術したようなのですが全摘同時再建をする場合は問題があるでしょうか?
色々な情報や意見がありなかなか治療方針が決められないでいます。
どうぞよろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「11ミリの非浸潤、ふるい型、lowgrade.全方向陰性で放射線治療をした後の再発率はどれくらいでしょう?」
⇒「再発率」とは「局所再発」ですか?
 局所再発は「温存術後5%程度」と言われています。
 ○DCISだから「遠隔転移再発は皆無」と考えてください。
 
「また、乳頭から水平に9時の方向に5cmぐらい円柱状に手術したようなのですが全摘同時再建をする場合は問題があるでしょうか?」
⇒無関係です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

お忙しいなかご回答頂きありがとうございました。
セカンドオピニオンで病理リポートをもらってきたので再度質問させて下さい。
大小の拡張を伴う乳管内で増生する乳管上皮がみられます。
筋上皮の裏打ちを伴う繊維性間質を有する乳頭腫状の病変とともに篩状を呈し間質の介在を伴わずに増殖する病変がいずれの切片でも5mmをこえる程度の範囲でみられます。
低異型度のDCISが考えられます。
ER(?)(AS:PS5?IS3=TS8)です。
多発だったのですが局所再発率は上がりますか?
来月から放射線治療が始まるのですが少し不安になってきました。
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「5mmをこえる程度の範囲でみられます。低異型度のDCIS」
⇒非常に大人しい非浸潤癌です。
 
 
「多発だったのですが局所再発率は上がりますか?」
⇒全く無関係です。
 ご安心を。