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非浸潤癌で全摘なのに断端陽性

[管理番号:7161]
性別:女性
年齢:38歳
病名:
症状:

マンモグラフィーで石灰化を指摘され、マンモトーム生検にて左乳房下外側部乳癌(非浸潤性)と診断。
1月に左乳房切除術+センチネルリンパ節生検を行いました。

同時再建はしてません。

以下が術後病理の結果です。

診断?Ductal? carcinoma in situ

乳管内進展を含めた径?5.0×2.2×1.3cm

Ductal? carcinoma in situ、Ly0,V0

ER?J-score3b
PgR?J-score3b
HER2?3+
Ki67?23%
核グレード1(核異型score2、核分裂像
score1)

pTis , pN0(sn)

左乳房切除検体 12×10.5cm大
皮膚10×3.5cm大

肉眼的に腫りゅう形成は明らかではない。

組織学的には、非浸潤性乳管癌の像。
乳管内に核肥大した腫瘍細胞が面疱状、?状、
乳頭状に増殖している。
明らかな間質浸潤は見られない。
脈管侵襲は見られない。

側方皮膚側で一部腫瘍が焼却変性を受け、断端陽性とする。
(#20)(#22もほとんど距離がない)。
深部断端は陰性。

全摘したにも関わらず断端陽性となってしまいました。

主治医からは①放射線照射25回、または②追加切除+放射線照射の方法を提示されました。

①については非浸潤癌が少し残っているだけなので、放射線照射でいい思うとのこと。

②については全摘しているし、癌細胞が目に見えるわけではないので、再手術となると癌がありそうな場所の皮膚についている残りの脂肪を掻き出すような手術になり、
皮膚へのダメージ(黒く壊死しやすい?)があるので、オススメはしない。
もしかしたら植皮が必要になるかもしれない。
術後の病理検査もできないので、手術しても放射線照射は必要。
入院期間は4~5日。

主治医には①放射線照射のみを勧められました。

質問
①私のケースの場合、放射線照射だけで良いのでしょうか?放射線はリニアックではなくトモセラピーの方が良いのでしょうか?放射線は出来るだけ早く行った方がいあのでしょうか?

②再発のリスクをより減らせるのであれば再手術+放射線照射した方がよいのではないかと悩みますが、元々痩せ型で脂肪があまりないので、手術の侵襲も気になります。
全摘後の追加切除を主治医が勧めないのはリスクがあるからなのでしょうか?
田澤先生でも手術は難しいですか?手術できるならしたい気持ちもありますが、手術をするメリットはないのでしょうか?

③主治医は再手術の場合、前回の傷口を再切開して、皮膚の裏側に付いている脂肪を掻き出すといっております。
術前マンモグラフィーでも皮膚に近いところに石灰化像があったのですが、手術で断端陽性となってしまったので、新たに癌細胞があると思われる部分の皮膚も切除する必要はないのでしょうか?

④全摘術後に落ち着いてから乳房再建について考えようと思っていたのですが、放射線照射するということは、今後乳房再建は難しくなりますか?

⑤断端陽性で放射線治療のみでは再発率はどのくらいになるのでしょうな?再発するとなると皮膚にシコリ(浸潤癌)が出来るので、それを切除。
その後薬物療法という流れになるのでしょうか?シコリが出てきた時点で遠隔転移している可能性はありますか?

主治医のことは自分でエコーもしますし、
術前のCT、PET検査などもなく信頼していいのかなと思っていましたが、今回の件でこのまま治療、経過を見てもらうのが怖くなってきました。
根治のために全摘を選択したのになぜ?という気持ちが強くなってきています。

田澤先生に今後の経過、治療を見ていただくことはできますか?再手術可能なら手術したいですが、放射線のみの方が良いのであれば、放射線照射までは今までの病院で治療を受けてから、田澤先生の所にうかがった方がいいですか?

分かりにくい文章で申し訳ありません。
よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

質問内容が重複して(質問者に)混乱があるようなので、敢えて(1対1の回答ではなく)まとめて回答します。

★非浸潤癌なのだから癌は乳腺内に留まっているのです。
 つまり乳腺を(きちんと)全摘していれば(手術の際に、乳腺に切り込まなければ:ふつうは「ありえない」話です)残存するなどありえないことです。

上記をまず大前提としてください。
そのうえで、主治医が「切り込んだかもしれない」と心配するのであれば、対処が必要となります。

放射線照射は(私見ですが)全くナンセンス!
もしも、(取り残してしまった?と)心配なのであれば、「その部位(病理所見から、部位をおおよそ特定して)の皮膚及び皮下組織を切除すべきです。(皮膚を残して皮下を掻き出すというのは中途半端!)

質問者がすべきは(放射線ではなく)再手術の検討です。
 まずは、病理所見から、「その部位がある程度、特定できるのか?」それを聞くことです。