[管理番号:5420]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして。
私は、5年間不妊治療をしたこともあり、ここ数年は毎年、乳がん検査を受けていました。
今年の検診で怪しい物がエコーによって見つかり、針生検の結果、初期の乳がんであることが分かりました。
手術ができる病院へ転院し、より鮮明に見える?というマンモグラフィーとエコー検査、
胸のレントゲンをしました。
しこりは前のクリニックで針生検をしてもらっていたため、その組織を現病院でもう一度
見たのだと思いますが、最終的な結果は以下の通りです。
大きさ→12mm×5mm×8mm
非浸潤がん(0期)
ホルモンが効くタイプで、がんのスピードは遅いそうです。
主治医から局所麻酔の日帰り手術を提案されました。
理由としては、がんが広がってる可能性が低いこと、喘息を持っていること、以前、全身麻酔が効くまでの間に呼吸ができなくなってしまったことがあることなどです。
腫瘍をとって病理検査の結果、非浸潤がんならその後放射線。
腫瘍が広がっていたら、再度手術。
腫瘍の中に浸潤がんがみとめられた場合、リンパの検査をするということでした。
正直、日帰り手術で本当に大丈夫か不安です。
(リンパの検査はしなくても大丈夫なのです
か?非浸潤がんはリンパに飛んでいる可能性は低いと聞きいたことがあります)
先生の意見を聞かせて下さい。
もし、とった病変が非浸潤がんでどこにも広がってなかった場合は、取り残しがなかったということになるのでしょうか?
私の母も乳がんで局所再発しているため、とにかく再発のリスクを少しでも減らしたいと思っています。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
私も、「高齢で認知症で全身合併症がシビアで全身麻酔がかけられない(もしくは「かけたくない」)」とか、「それほどの長期予後を必要としない程、超高齢」であるケースでは市川の局麻枠で「局麻手術」をしています。
それ以外で「癌の手術を局麻で行う」ことは決してありません。
「正直、日帰り手術で本当に大丈夫か不安」「とにかく再発のリスクを少しでも減らしたい」
⇒答えは明白です。
「全身麻酔」で「きっちりとしたマージン」をつけて手術すべきです。
○術中センチネルリンパ節生検を省略してもいいのは(術前組織診断が非浸潤癌の場合)以下の条件を満たす場合となります。
1.非浸潤癌のグレードが低い(浸潤癌の併存のリスクが低い)
2.拡がりが十分に限局している。
☆質問者の場合には(2は大丈夫そうですが)1についての情報がありません。
ただ、(センチネルリンパ節生検を省略するとしても)「全麻下にきっちりとしたマージンをつける」手術にしましょう。