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左胸しこり

[管理番号:3601]
性別:女性
年齢:37歳

初めまして、田澤先生。
先週より、このサイトにて情報を頂き、日々勉強させていただいております。

先生への質問は、以下の経緯から、先生だったら、どの様に診断し、どの様に思いますでしょうか?
また、私は、何をすれば最善を尽くせるでしょうか?
宜しくお願い申し上げます。

「経緯」
昨年10月 健康診断マンモグラフィー異常無し
6月位 左胸しこりが少し気になる
9/(上旬) 妊娠の可能性が簡易診断で発覚
9/(上旬) 3ヶ月前位からの左胸のしこりが最近大きくなってきた事、チクチクした針を刺す様な痛みが気になり、有休を取り、地元の産婦人科に行く前に、市立総合病院の乳腺外科に行く。
マンモグラフィー(妊娠の可能性を聞かれず、結果的にマンモ実施後に可能性を伝える事となる)、エコー検査実施。
左胸しこりは30mm幅位あり、先生はCT、MRIをしたかったが、妊娠可能性より中止。
その際、細胞診 各1箇所ずつ(左鎖骨上
窩、左腋窩)、組織診 1箇所(左胸しこり)実施。
エコー検査の結果
で、左鎖骨上窩の腫れと炎症、左腋窩の腫れと炎症、皮膚が厚くなっている事から乳癌ステージ3cの可能性を宣告される。
(夫を呼び夫婦にて)その後、同日、地元の産婦人科で妊娠6週が確定。

9/(上旬) 9月(上旬)日の細胞診の結果から左鎖骨上窩は核クロマチンの増量したatypical cellの集塊を認める。
左腋窩は、核小体(+)、クロマチンの増量したatypical cellを小集塊~孤立散在性に認める。
との結果より、左乳癌T4bN3M0を宣告される。
(夫と共に夫婦にて)なお、記憶が曖昧ですが、組織診の結果が示されておらず、詳細は伝えられていなかった。
また、親族に乳癌となった人は居ない状況です。
お腹の子供の事もあり、セカンドオピニオンを希望し、早急に見て頂ける地元の県内の複数の大きな病院を、市立総合病院に当たってもらい返答待ちの状況。

((東海)県内)
私達は、先生のサイトを見て、肉芽腫性乳腺炎と言われると思っていましたが、組織診の結果がはっきり出ていないのに、(貰ったメモには細胞診の結果しか記載が無いので。
夫婦で気が動転してましたが、多分、組織診の結果は聞いてないはず。
記憶より)乳癌を宣告されるのに違和感を覚えて投稿させて頂いた次第です。
また、調べた中で、かなり今の私の状況に似ている文献があったのも気になっています。
以下のURLです。
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003758703

田澤先生、今、私達夫婦の人生の分岐点であり、お腹の第二子にも、正しい結果からの正しい判断をしたいと思っています。
組織診が悪い方向の場合は諦める決意は夫婦で話し合いして決めました。
(セカンドオピニオン後予定)

また、セカンドオピニオンで納得出来なければ、上京し、田澤先生に診断して貰いたい気持ちも有ります。
再検査~再判定の2.3週間という時間が今の病気の状況で許されるなら。
ただ、本当に宣告通りだと、自分の命に影響あるので、直ぐにでも対応が必要だとも感じています。
夫婦共々、この1週間で急転直下、崖から落とされた様な感じで、メンタルを保つのに精一杯で、何とか平常を保てる様に頑張っています。

田澤先生、日々、仕事とHP等、とてもお忙しい中、申し訳有りませんが、どうか、返答の方、宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

今日は。田澤です。

まず、質問者も感じているように「診断が曖昧」です。
まず第1に肝心の「乳腺腫瘍の組織診結果が無い」と言う事。
第2にリンパ節の細胞診が「はっきりとクラス5ないし癌細胞」となっていない。
第3に「左鎖骨上窩の腫れと炎症、左腋窩の腫れと炎症」という点。 乳癌で炎症を併発することは通常ありません。
 ♯炎症性乳癌に「炎症なし」は常識です。質問者が「肉芽腫性乳腺炎ではないか?」と考えるのも無理はありません。
  「皮膚の肥厚」という所見は「炎症性乳癌でも矛盾ありません」が…

○ただ、鎖骨上窩リンパ節(SC)腫大があるとなると…
 やはり乳癌を疑わざるを得ません。
 肉芽腫性乳腺炎などで「腋窩リンパ節が腫大」することはあってもSC腫大となると…
やはり、『腫瘍の組織診』これが前提となります。