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針生検の結果がなかなか出ません。

[管理番号:1563]
性別:女性
年齢:46歳
10月(中旬)日に市民病院の乳腺外来でマンモグラフィーとエコーの検査を受けました。
左胸上部にマンモグラフィーで気になるものが写っているということで、エコーで調べてもらうと「境界線のはっきりしないもの」があるので、針を刺して調べてみましょうということになりました。
細い針で調べても、よくわからないと再度太い針で、となるからということで、最初から太い針(針生検)で検査していただきました。
本日、検査結果が出ているか電話で確認してから病院へ来てくださいとのことでしたが、まだでした。
ネットで調べると、良くない場合に結果が遅くなると書かれており、苦しくて…。今の私にできる最良の準備は何でしょうか?
今まで、年1回の乳がん検診は欠かさず受診してきました。
ただ、その検診は今回検査を受けた病院とは異なります。
ちなみに、マンモグラフィーは3年ぶり受けました。視触診とエコーの検査では、ダメだったのか。と後悔するばかりです。
動揺し、とりとめのない文章で申し訳ありません。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「境界線のはっきりしないもの」はエコー所見としては「最も注意すべき」ものです。

回答

「最初から太い針(針生検)で検査」
⇒「境界線のはっきりしないもの」であれば、必ず「確定診」が必用となります。
 
「ネットで調べると、良くない場合に結果が遅くなる」
⇒それは誤解ですね。
 「病変が微妙であり、(通常の染色では)確定できない」⇒「特殊染色(免疫染色)の追加」となると、2週間以上「確定まで余計に」結果がでるのが遅れます。
 ♯ただ単純に「病理医の学会出張など、いろいろな業務で」遅れる事も多々あります。
 
「今の私にできる最良の準備は何でしょうか?」
⇒診断が確定していないので、現時点では「余計なことを(特にネットのおかしな情
報を)見ないこと」です。
 とにかく重要なことは「診断を確定させる」という強い意志です。
 ♯万が一「鑑別困難」などが出たり、臨床所見と矛盾する結果である(担当医のサ
ンプリングエラーが疑われる)場合には「経過を見る」ではなく、必ず「確定診断」
をつけてください。
 
「マンモグラフィーは3年ぶり受けました。視触診とエコーの検査では、ダメだったのか」
⇒年齢的にいっても、(マンモとエコーなら)「エコーの方がいい」と思います。
 ただ、エコーは「術者の技量によって差がでる」ものであることが悩ましいところです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

[管理番号:1563] 針生検の結果がなかなか出ません では、早々にご回答をいただきありがとうございました。
田澤先生の丁寧であたたかい回答に心を落ち着かせ、結果を待っておりましたが、残念ながら乳がんでした。
10月(中旬)日に針生検をし、結果は10月(下旬)日に出ました。
診察室でパソコンの画面に表示されていた自分が記憶している範囲の情報なのですが、
・11mm×8.6mm
・硬がんまたは粘液がん
・浸潤がん
という文字がありました。
がんについての詳細は病理検査中で、今はわからない(はっきりしたことが言えない?)とのこと。
ただ、先生からは「乳房を温存する方向で…」と言われました。
私は動揺してしまい、乳房を残すことより、一日でも早く手術をして、命を最優先してほしいとだけ伝えました。
手術日は11月(中旬)日。
手術の方法、その他詳細についての説明は前日(中旬)日夕刻だそうです。
骨シンチと胸腹部CT(単純+造影)は昨日行い、左乳房MRI(単純+造影)は本日行います。
こちらに投稿されている皆さんとは違い、自分のがんの詳細が全くわからないままで、手術の日を迎えることがとても心配です。
田澤先生、このような少ない情報で申し訳ありませんが、私の今おかれている状況をわかりやすく教えていただけないでしょうか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
おおよそ、担当医の考えている事は解りました。
○まず現状
cT1c(11mm), cN0
リンパ節の状況についての話がないようですが、腫瘍径から「リンパ節転移なし」との判断(もしかして昨日行われたCTでも確認しているかもしれません)
 私は「早期乳癌」で「術前スクリーニングのCTは不要」と思っていますが、更に「骨シンチ」まで行われているようです。(医療被曝は無視できません。今はやりのルーティーンでしょう)
○病理結果
 組織型しか言われていないようですが、「がんについての詳細は病理検査中で、今はわからない」というのは「サブタイプが不明」と言う事かもしれません。
○手術先行
 「サブタイプがどうあれ」腫瘍径が小さいので「そのまま温存可能=術前化学療法の適応無」ということで、当然手術先行となります。
○術式
 本日施行する「MRIで拡がり診断」確認後、「温存手術を軸」に話が進むと思います。
○術後の治療 局所療法と全身療法に分けて考えなくてはなりません。
局所療法 
・温存なら「術後照射」は必須
・全摘なら「術後照射は原則無、リンパ節転移4個以上など条件つきで照射有」
全身療法 サブタイプ(現時点では不明)におうじたものを行います。
◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
エストロゲンレセプターの発現(ER)
プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
●luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)
♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
● HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
●トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

[管理番号:1563]より3度目の質問をさせていただきます。
11月(中旬)日に予定通り、左乳房全摘手術を受けました。
現在、
・腫瘍径最大部分15ミリ
・リンパ節転移なし
・ホルモン感受性あり
・Ki67  8%
・ルミナールA
であることは主治医の説明で理解しております。
ただ、手術前に受けた骨シンチで左足の膝上あたりに影があり、手術後にMRIをした結果、「骨に腫瘍があることは間違いない。
転移の典型的な所見はないものの、現時点で絶対に転移でないとは言い切れない」と言われました。
この腫瘍に関しては、「しばらく様子をみてはどうか?」とのことなのですが、それでよいのでしょうか?
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
pT1c(15mm), pN0, luminalAですね。
「手術前の骨シンチ」左足膝上の影
⇒全く心配ありません。
 
 理由は2つあります。
①大腿骨に転移がくるとしたら、「骨盤や大腿骨頸部」(つまり体幹に近い部位)が先です。 いきなり膝上に転移はありません。
②早期癌である。
 
「転移の典型的な所見はないものの、現時点で絶対に転移でないとは言い切れない」
⇒「転移でない」と言い切れます。
 
 
『この腫瘍に関しては、「しばらく様子をみてはどうか?」とのことなのですが、それでよいのでしょうか?』
⇒本当に「腫瘍」であれば、(乳癌の骨転移ではないのだから)整形外科に紹介する
べきです。
 整形外科では(悪性ではないでしょうが)「○○腫瘍が考えられます」として診療してくれるでしょう(もしくは整形外科的にもフォローかもしれませんが)
 
○「骨転移ではない」ことは間違いありません。
 私ほど、術後患者さんを沢山診療していれば、経験的にわかります。
 心配ありません。
 ただ「骨腫瘍」なのだから「整形外科にコンサルト」すべきです。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

[管理番号:1563]より4度目の質問をさせていただきます。
前回は手術前に受けた骨シンチで指摘された左足膝上の影(腫瘍)について質問致しました。
田澤先生には『本当に「腫瘍」であれば、(乳癌の骨転移ではないのだから)整形外科に紹介すべきです。
整形外科では(悪性ではないでしょうが)「○○腫瘍が考えられます」として診療してくれるでしょう(もしくは整形外科的にもフォローかもしれませんが)。
「骨転移ではない」ことは間違いありません。
私ほど、術後患者さんを沢山診療していれば、経験的にわかります。
心配ありません。
ただ「骨腫瘍」なのだから「整形外科にコンサルト」すべきです』とご回答いただきました。
その後すぐに、整形外科の骨腫瘍専門医を受診しまして、結果、田澤先生のおっしゃる通り、転移でも、悪性の腫瘍でもないことが分かりました。
先生の経験に基づくご回答に、心を落ち着かせることができ、正しい方法で正確な結果を得ることができましたこと、心より感謝致します。
「骨転移の可能性は否定できない」のに、経過を観察してはどうかという主治医の言葉に大変動揺しておりましたので、良い結果を早く得ることができ、ホッと致しました。
さて、今回は手術後の病理結果と今後の治療について質問させていただきます。
先日、手術後の病理結果が出ました。
【病理結果】Invasive breast carcinoma of the left breast.
【病理所見】
1-20: Invasive ductal carcinoma, scirrhous carcinoma.
size(cut surface):1.1×0.8cm
pT1,f,ly(-),v(-),cutend(-)
Nuclear grade; Nuclear atypia 2, Mitotic
counts:1(1/10HPF未満), Grade 1
(positive slices —– 17-19)
比較的大型の類円形核および淡好酸性の細胞質を有する異形細胞が小腺腔形成、小胞巣および索状を示し、繊維化を伴って乳腺内~周囲脂肪組織にかけて浸潤性増殖する像を認めます。
部分的に粘液産生が強い部分もみられます。
乳管内では
cribriform pattern を主体とするDCIS を認め、比較的
広い範囲に乳管内進展しています。
標本上脈管侵襲は明らか
ではありません(CD31およびD2-40で確認)。
そして、針生検を行った際に出た病理結果が、
【病理所見】 Result of immunohistochemistry;
HER2:0, ER:99%, PgR:94%, Ki67LI:8%
です。
病理結果については主治医より口頭で説明を受けましたが、あまりよく理解できず、後日お願いしてプリントアウトしていただきました。
病理結果の文章の部分が全く理解できず、何か悪いことがないかと心配です。
現在は主治医より、リュープリン(注射薬)を月1回とタモキシフェンの服用を言われています。
こちらで勉強させていただいていると、現在46歳の私にはリュープリン(注射薬)は必要ではないようなのですが、もしかすると病理結果の文章内に「ハイリスク」な要因があり勧められたのでしょうか?
もし、必要ではない場合、無駄になるだけなのか、かえって良くないのかも教えてください。
すでに2回注射をうけました
が、次回からでも止めることはできるのでしょうか?
乳がんの診断を受けてから、自分の置かれている状況が分からないことが最も辛く、苦しいです。
どうぞ宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
pT1c(11mm), pN0, luminalAです。
「病理結果の文章の部分が全く理解できず、何か悪いことがないかと心配です」
⇒内容は全く問題ありません。
 かいつまんで説明すると
「【病理結果】Invasive breast carcinoma of the left breast.
⇒左浸潤性乳癌
【病理所見】
1-20: Invasive ductal carcinoma, scirrhous carcinoma.size(cut surface):1.1×0.8cm

⇒浸潤性乳管癌(硬癌)大きさは11x8mm
浸潤性乳管癌は乳癌の一般的な組織型であり、これはさらに3つに分類されます(乳頭腺管癌、硬癌、充実腺管癌)このうちの硬癌であり、最大浸潤径が11x8mmということです。
 
「pT1,f,ly(-),v(-),cutend(-)Nuclear grade; Nuclear atypia 2,
Mitoticcounts:1(1/10HPF未満), Grade 1(positive slices —– 17-19)」
⇒組織学的腫瘍サイズが2cm以内(pT1)であり、浸潤度がf(脂肪層)、リンパ管侵襲なし(ly-),血管侵襲なし(v-)であり、核異型度が2(1~3まであり)、核分裂度が1(1~3まであり最も少ない) このスコアの和(2+1=3)となり核グレードは1となります。(スコアが4だと核グレード2となり、それ以上が核グレード3となります)
 
「比較的大型の類円形核および淡好酸性の細胞質を有する異形細胞が小腺腔形成、小胞巣および索状を示し、線維化を伴って乳腺内~周囲脂肪組織にかけて浸潤性増殖する像を認めます。部分的に粘液産生が強い部分もみられます。」
⇒一般的な「硬癌の組織像」です。
 
「乳管内ではcribriform pattern を主体とするDCIS を認め、比較的広い範囲に乳管内進展しています。」
⇒「浸潤癌」の周囲(比較的広い範囲)に乳管内癌(非浸潤癌)が存在していたという表現です。
 これは一般的なことであり、断端陰性なので何ら問題はありません)
 
「標本上脈管侵襲は明らかではありません(CD31およびD2-40で確認)。」
⇒癌細胞が「リンパ管や血管に入り込んでいる像」が無いという事です。(上記のly-, v-を日本語で説明している訳です)
 
「【病理所見】 Result of immunohistochemistry;HER2:0, ER:99%, PgR:94%,Ki67LI:8%」
⇒ルミナールAを表しており、「ホルモン療法単剤が選択」されます。
 
「現在は主治医より、リュープリン(注射薬)を月1回とタモキシフェンの服用を言われています。こちらで勉強させていただいていると、現在46歳の私にはリュープリン(注射薬)は必要ではないようなのですが、もしかすると病理結果の文章内に「ハイリスク」な要因があり勧められたのでしょうか?」
⇒違います。
 全く「ハイリスクな要因」は見当たりません。
 担当医が「SOFT試験の結果を重視していない(念のためにやっておく)」か「結果を知らない」のかどちらかでしょう。
 
「もし、必要ではない場合、無駄になるだけなのか、かえって良くないのかも教えてください。」
⇒無駄になるだけ(効果が乏しい)だけであり、却って良くないわけでは有りません。
 
「すでに2回注射をうけましたが、次回からでも止めることはできるのでしょうか?」
⇒勿論できます。
 
「乳がんの診断を受けてから、自分の置かれている状況が分からないことが最も辛く、苦しいです。」
⇒明らかな低リスクです。
 担当医も「細かい説明が必要ない程、安心」として診ていると思います。
 
 

 

質問者様から 【質問5】

[管理番号:1563]より5度目の質問をさせていただきます。
田澤先生、宜しくお願い致します。
昨年11月に左胸全摘手術をしております。
傷口は15cmほどあるのですが、そのうち3cmくらいの部分がミミズ腫れのような感じになっています。
手術後すぐに、その部分にかさぶたができ、入浴時に取れてしまってから、そのような感じになったと記憶しております。
その後も時々、入浴後にピリピリした感じがあり、生傷を繰り返しているのかな、と思っています。
気になりますのは、そのミミズ腫れの傷の部分がちょうど手術で取っていただいた腫瘍の直上部分にあたることです。
何か悪いものが残っていて、そのような状態になっているのではないかと、とても心配です。
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
「そのうち3cmくらいの部分がミミズ腫れ」
「手術後すぐに、その部分にかさぶたができ、入浴時に取れてしまってから、そのような感じになった」
⇒この経過からは、(創部の)「その部分が治癒不全」となっていると考えます。
 治癒不全の原因は、おおむね以下です。
 ①縫合糸膿瘍となっている。 吸収糸(溶ける糸)で、皮下埋没となっている筈ですが、これが感染をおこすと「いつまでも創癒合しない(かさぶたの中がジュクジュクする状態」となります。
 ②創部の緊張が強く(ごく僅かな)離開状態となっている。 乳房全摘時に皮膚も切除し縫合閉鎖するわけですがますが、その際に「皮膚に余裕がない=突っ張り感が強い」と、そのように「離開状態」となります。
 
「気になりますのは、そのミミズ腫れの傷の部分がちょうど手術で取っていただいた腫瘍の直上部分にあたる」
「何か悪いものが残っていて、そのような状態になっているのではないかと、とても心配」
⇒さすがに、「それは無い」と思います。
 もしも「そうだとすれば、術直後から腫瘍が局所再発している」ことになります。
 (余程の局所進行癌でさえも、通常は考えられない事であり、)ましてや、質問者のような「11mmの乳癌」では、100%ありえないです。
 その点では、ご安心を。
 
 

 

質問者様から 【質問6】

[管理番号:1563]より6度目の質問をさせていただきます。
田澤先生、宜しくお願い致します。
昨年11月に左胸全摘手術をしております。
術後は毎月1回、リュープリンの注射のために通院し、視触診。
3カ月に1回は採血とエコーを自分から希望して受けております。
1週間ほど前、右胸に今まで指には触れなかった何かがあるような気がして、昨日ちょうどエコー検査を受ける日だったので、技師さんにその旨お話しすると、「あっ、それは3カ月前にもありましてね、フォローはさせていただいてます」とのこと。
大きさは2~3ミリだそうです。
担当医は技師さんからのメッセージと画像を見ながら、「乳腺症だと思う。
たぶん大丈夫」と一言。
何年も前に左胸にも乳腺症があり、担当医に同じようなことを言われたことを思い出し、何だかとても怖くなりました。
私としては、もし悪いものなら、せっかく見つけたのだし、今度は一刻も早く手を打ちたい。
もしくは「たぶん大丈夫」
ではなく、「絶対大丈夫」という診断をしていただきたいのです。
(関西)在住ですので「田澤先生に診て頂くのは無理」と
昨年は諦めてしまったのですが、今回は是非、田澤先生に検査(もし悪い物なら手術も)をお願いしたいと考えております。
今の状況で、田澤先生に診ていただくことはできますでしょうか?
それとも、私の考え過ぎで、慌てる状況ではないのでしょうか?
 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。
「右胸に今まで指には触れなかった何か」「3カ月前にもありましてね、フォローはさせていただいてます」「大きさは2~3ミリ」「担当医は技師さんからのメッセージと画像を見ながら、「乳腺症だと思う。たぶん大丈夫」
⇒ここでの問題点は
 担当医が自分でエコーして確認していないことです。
 ○百歩譲って、スクリーニングとしては技師さん任せでもいいとしても、(患者さんが)「気になっている部位がある」と言う時点で「自らエコーして確認」すべきです。
 この手の医師は、次のステップとして(自分でエコーという発想はなく)
「じゃー、MRIね」と、「あくまでも自分の手をかけない」ことが特徴です。(この担当医がそうなのかは不明ですが、今まで他院での診療をみていての予想です)
「「絶対大丈夫」という診断をしていただきたいのです。」
⇒それであれば、私がマンモトームすれば100%確定します。
「今の状況で、田澤先生に診ていただくことはできますでしょうか?」
⇒大丈夫です。
 「疑わしくない限り検査はしない」というものではありません。
 たとえ私が見て「良性の可能性が高いとしても」患者さん自身が「不安であり、希望するならば」マンモトームすることは問題ありません。
「それとも、私の考え過ぎで、慌てる状況ではないのでしょうか?」
⇒慌てる必要はありません。
 そのまま技師さんに「3カ月毎」にエコーでフォローしてもらっていても大事には至りません。
 
 ○ただ不安な気持ちでフォローされるよりも「白黒つけて安心したい」のであれば、(2,3カ月待ちかもしれませんが)市川を予約(江戸川でもいいですが)してください。
 
 

 

質問者様から 【質問7】

[管理番号:1563]より7度目の質問をさせていただきます。
田澤先生、おはようございます。
9月17日(土)、予約時間が11時30分でメディカルプラザ市川に(関西)より参りました者です。
先日はありがとうございました。
待ちに待った田澤先生の診察ということで大変緊張してしまい、電話で予約をしました際に、おおよそどのような経過で受診を希望しているのかをお話しさせていただいていたこともあり、診察室では要領を得ない説明となってしまい、申し訳ありませんでした。
他の方への先生のご回答に『「乳がんプラザ管理番号」をお伝えください。
そうすれば、事前に内容を確認できます』と
書かれているのを拝見しまして、私もそうするべきだったと今更ながら反省しております。
先日は、
①現在通っている病院でフォローを受けている右胸にある2,3ミリのものが何か、
②全摘した左胸の傷の治り方について、
③全摘した左胸のKi67値を術後に測定していないことへの不安について、お伺いしました。
いずれも、分かりやすいご説明をしていただき、本当にありがとうございました。
診ていただいた時にも伺ったのですが、もう一度確認したいこと、質問しきれなかったことがあり、こちらに書かせていただきました。
①については先生の「嚢胞」との診断により、私は今後一切気にすることなく安心してよい、のですね。
(とすると、現在通っている病院でのフォローも不要ということですね。)
③については、針生検時の値からルミナールAということで、再度測定するほどではない、ということでよろしいのでしょうか?実際に測定せずにこのようなことを伺っても、確率の問題であることはなんとなく理解しておりますが、もしよろしければ私の術後の病理検査の結果などをご覧いただいて、ご回答いただければと存じます。
そして、追加でお伺いしたいのが、唇の荒れについてです。
現在、私はタモキシフェンの服用とリュープリンの注射をしているのですが、この治療を始めてすぐにひどい便秘になり、担当医に伝えるとタモキシフェンの影響かもしれないので、酸化マグネシウム服用するように言われ、それも続けています。
これらの薬を服用するようになってから2カ月ほど経った頃から、唇と唇の周りがひどく荒れ始めました。
今までこのようなことは全くなく、もう半年以上治らず、困っています。
前述の薬の中に、唇が荒れる原因となるものはあり
ますでしょうか?それとも唇の荒れとこれらの薬は無関係でしょうか?
今回、現在通っている病院の技師さんによるエコーで見つかった右胸にある「2,3ミリの何か」が気になり、思い切って(関西)より参りましたが、田澤先生に診ていただけることで、これほどホッとした気持ちになれるのならば、全摘した左胸も念のためにエコーをしていただけばよかったと大変後悔しております。
遠方のため、頻繁に伺うことはできませんが、今後も年に1回ほど両方の胸の診察をお願いすることはできますでしょうか?
それとも、もう全摘してしまった胸を先生に診ていただいても仕方がないのでしょうか?
 

田澤先生から 【回答7】

今日は。田澤です。
先週のことなので「良く覚えて」います。
「現在通っている病院でのフォローも不要ということですね。」
⇒その通りです。
 もしも「経過が必要なもの」であれば、その場で「細胞診なり」していました。(それが必要無いという事です)
「③については、針生検時の値からルミナールAということで、再度測定するほどではない、ということでよろしいのでしょうか?」
⇒その通りです。
 私の今までの経験で質問者のような針生検での結果(NG1とKi67の値)で「手術標本で再検査」しても、「Ki67がルミナールAの範囲内であった事が殆ど」だということです。
「前述の薬の中に、唇が荒れる原因となるものはありますでしょうか?それとも唇の荒れとこれらの薬は無関係でしょうか?」
⇒タモキシフェンだと思います。
 ビタミンB2などサプリしてはどうでしょうか?
「遠方のため、頻繁に伺うことはできませんが、今後も年に1回ほど両方の胸の診察をお願いすることはできますでしょうか?それとも、もう全摘してしまった胸を先生に診ていただいても仕方がないのでしょうか?」
⇒両胸の診察も大丈夫ですよ。
 (今回同様)市川での予約がいいと思います。(江戸川の最近の混雑は普通ではありません)
 
 

 

質問者様から 【質問8】

受診前に失礼致します
性別:女性
年齢:48歳
[管理番号:1563]より8度目の質問をさせていただきます。
田澤先生、こんばんは。
一昨年10月に地元の病院で左胸全摘手術をし、
その後不安なことがあり、昨年9月、先生に初めて診察をしていただきました、ID番号○○の○○と申します。
前回、質問をさせていただいた際に、「遠方の為、頻繁に伺うことはできませんが、今後も年に1回ほど両方の胸の診察をお願いしたい」旨、お伝えしましたところ、「両胸の診察も大丈夫ですよ」とのご回答をいただき、今年は○月○日にメディカルプラザ市川駅に予約を入れております。
地元の病院では技師によるエコー検査のため、検査の度にパソコン画像を見ながら担当医師に不安になるようなことを言われるため、今回も田澤先生にしっかりと診ていただき、安心して帰りたいと思っていますので、何卒よろしくお願い致します。
現在はタモキシフェンを服用。
3カ月に1回、リュープリンの注射のために通院する際、医師による視触診と技師によるエコー検査、血液検査を受けています。
術後は乳がんプラザを毎日拝見し、担当医師が勧める造影C T検査などは1度も受けておりませんでしたが、間もなく術後2年になることもあり、「本当に受けないでいいの?(何かあった時に手遅れになっても知らないよ、というようなニュアンス)」と言われて、さすがに少し不安になっています。
私にはリュープリンさえ不要だと分かっているのですが、これは結局断ることができず、当初2年と言われていたのに、先日、さらに1年は必要と言われ、困惑しています。
ご回答は診察の際でも結構です。
診察室では緊張して聞き忘れてしまいそうでしたので質問させていただきました。
大切な質問の一枠を使わせていただき、申し訳ありません。
 

田澤先生から 【回答8】

こんにちは。田澤です。
「私の術後の検査としては、3カ月に1回の血液検査とエコー検査が妥当で、血液検査で異常があれば、その時初めてC T やPETを受ければ良いという考えで合っていますでしょうか?」
⇒その通りです。
「そして万が一、遠隔転移したとして、血液検査に異常が出てから見つけても、担当医師が薦めるような造影CTを受けて早めに見つけても、その後の経過には変わりはないという考えでよろしいでしょうか?」
⇒どちらが先にdetectするのかは不明ですが…
 エビデンスが無いのに「被爆の有る検査」をすることは控えましょう。

質問者様から 【質問9】

ホルモン治療中断の可否及び今後の定期検診について
性別:女性
年齢:54
病名:
症状:
投稿日:2024年01月24日

46歳で左胸全摘手術後、タモキシフェン服用7年(うち2年はリュープリンも注射)、
53歳で閉経によりアナストロゾールへ変更後、1年服用しました。
アナストロゾールに薬を変更してからは体調が優れないことが多くなったような気がしていました。
そんな折、コロナに罹患したことをきっかけにアナストロゾールを3週間ほど飲み忘れたのですが、その後偶然なのか体調が良く、特に精神面では気分の落ち込みややる気の無さがなくなり、元気に過ごせた為、先日現在通っている乳腺外科の先生にホルモン治療をやめてみたい旨を伝えました。先生曰く、その不調が本当にアナストロゾールのせいだっかどうかは分からないですが、止めてみてもいいです。ただ、飲んでもらってた方が再発を軽減できます。どうしてもと言うことであれば、その前に造影CT検査を受けて色んなことが大丈夫か確認してからにしましょうと言われました。
私の場合、今ホルモン治療を止めることのリスクと今回の止めるに当たっての検査の必要性、そしてホルモン治療を止められたとして、今後の定期検診の内容と頻度について教えて頂きたいです。

田澤先生から 【回答9】

こんにちは。田澤です。

今ホルモン治療を止めることのリスク
⇒8年継続したのだから、それ程変わりません。
 どう考えても「ホルモン療法による鬱症状」なのだから、辞めるべきでしょう。

今回の止めるに当たっての検査の必要性
⇒特別な検査は無論不要です。

そしてホルモン治療を止められたとして、今後の定期検診の内容と頻度について教えて頂きたいです。
⇒1年に1回の「採血腫瘍マーカー+マンモ+エコー」です。

***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/1
***