[管理番号:7704]
性別:女性
年齢:36歳
病名:乳腺症
症状:
こちらのサイトいつも拝見させていただいております。
現在、乳腺症、のう胞等でクリニックにかかっております。
今年3月の定期検診の際に3年半前くらいからあった右側乳房の乳腺症に石灰化がみられるということで、針生検をやりました。
結果、良性でした。
その後5月下旬と8月頭に定期検査の超音波で異常なしとなっております。
因みにいつもは技師さんによる超音波ですが、
8月はたまたま初めて院長先生による超音波でした。
こちらのサイトを見ていて、いくつか気になることがあり質問させていただけたらと思います。
.石灰化が見つかった3月の検査では妊娠中であるため、超音波のみでの検診でしたが、超音波でも石灰化が分かるのでしょうか?石灰化はマンモという認識があるのですが、超音波で石灰化を指摘され針生検をやったので、疑問が生まれました。
また以前からあった乳腺症が石灰化することはあるのでしょうか?
.その際の針生検は、その石灰化の部分を麻酔をして超音波下で、バチンバチンと音のする検査でそれを4回くらいやりました。
これはバネ式
の針生検で先生の仰る確定診断ではないでしょうか?もしそうであれば心配です。
5月、8月と超音波をやっていて異常なしとなっているのですが、もしも癌であればその期間で変化があるでしょうか?
出産前にもう一度診ておいてほしかったので、次回は10月に予約してます。
.同じ右側にもうひとつ大きな乳腺症があるのですが、そちらもバチンバチンという、おそらくバネ式の針生検?しかやったことがないのですが、そちらも心配です。
こちらは10代の時に発見し、10年以上も大きな変化は指摘されておらず、経過観察になってます。
見つかった当初の10代に細胞診をやり、前回の検査から時間が経っているからと去年末に針生検をやっており、変わらず良性という診断です。
その場合、特に心配は要らないでしょうか?
.最近、クッションが当たった時に右乳房が少し痛かったのをきっかけに気になり始めて1日何回も押して確認してしまいます。
右側の方が少し痛いような気がします。
圧迫して痛みがあるのは癌の症状ではないでしょうか?また片側だけ痛みがあるのも大丈夫でしょうか?
.心配性で3ヶ月に1度くらい検査してもらっていますが、超音波は技師さんによるものです。
超音波は技量に差があると聞いて、検診そのものに信頼がおけなくなってしまったのですが、そのまま3ヶ月に1度診てもらっていれば、技量に差があっても早期発見出来ますでしょうか?
どうぞ宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「1.石灰化が見つかった3月の検査では妊娠中であるため、超音波のみでの検診でしたが、超音波でも石灰化が分かるのでしょうか?」
⇒正確には解りません。
ただ、超音波で「点状高エコー」を捉えることはあります。そんな際に「石灰化かな?」と気になったのでしょう。
「また以前からあった乳腺症が石灰化することはあるのでしょうか?」
⇒勿論です!
そもそも…
皆さんが勘違いしていることに「石灰化が癌になる」「石灰化が〇〇になる」という勘違いがあります。
★あくまでも「何か原因(乳腺症とか 乳癌とか)」があって、(結果として)「石灰化が起こる」のです。
「順番」が全く違うのです。
1.癌に伴ってできた石灰化の場合
癌が出来て、癌が乳管の中を増殖する過程で石灰化を起こす。
2.乳腺症に伴ってできた石灰化の場合
乳腺症があって、その乳管が詰まったことで(分泌液の中のカルシウムが)沈着することで石灰化を起こす。
質問者は2のケースのようです。
「2.その際の針生検は、その石灰化の部分を麻酔をして超音波下で、バチンバチンと音のする検査」
「これはバネ式の針生検で先生の仰る確定診断ではないでしょうか」
⇒その通り。
「5月、8月と超音波をやっていて異常なし」「次回は10月に予約してます。」
⇒何の異常もないのに…
2か月とか3か月はやり過ぎ!(被爆など体に負担はないからいいけれど)
「その場合、特に心配は要らないでしょうか?」
⇒乳腺症の確定診断はMMTEでしかできません。
ただし、そもそも「良性の可能性が高い(おそらく乳腺症だろう)」所見であればCNBで十分(MMTEまでは要らない)という判断なのでしょう。(逆に言えば「癌を疑っている」乳腺症所見ならば、MMTEが必須です)
「圧迫して痛みがあるのは癌の症状ではないでしょうか?」
⇒100%違います。
「また片側だけ痛みがあるのも大丈夫でしょうか?」
⇒「痛み」は…
癌の症状ではありません。(稀に癌が痛いことはある。0.01%位ですが…)
乳房痛の99.99%は正常な乳腺の症状(それを「乳腺症」と呼びます)
「そのまま3ヶ月に1度診てもらっていれば、技量に差があっても早期発見出来ますでしょうか?」
⇒勿論!
十分すぎます。
ご安心を。