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針生検でグレーで判定

[管理番号:5881]
性別:女性
年齢:40歳
田澤先生宜しくご意見のほど宜しくお願い致します。
4年ほど前から検診でエコーにひっかかりクリニックで経過観察している腫瘤があります。
自覚症状ではしこりを感じることもなくマンモにもうつらないです。
エコーにしかうつりません。
大きさは小さいものが4つぼど塊であり、あわせたサイズは1cmほどをずっとキープしている状態です。
3年ほど前に心配だから一度細胞診をしましょうとのことで採取しましたが判定不能でした。
先生は大きさもずっと大きくなってないし、細胞診の結果が判定不能ならばまず安心でしょうとのことだったので経過観察をつづけていました。
細胞診は小さい腫瘍部分にしっかりと針がささってるし悪性ならば陽性になるといわれました。
しかしずっとモヤモヤした気分で検診のたびにブルーになります。
クリニックの先生はご高齢なこともあり心配になって大学病院を紹介してもらいました。
先日大学病院のほうへいき、マンモ、エコーをしてもらいました。
マンモはなにもうつらず、エコーでやはりクリニックでみていた場所を指摘され境界がはっきりしないので癌とは否定できないといわれました。
その時のエコー時の影の大きさは13×9mmでした。
そこで針生検をお願いしましたが結果はグレーでした。。
○所見は乳管組織の集籏を認めます。
アポクリン化生や拡張する乳管もみられます。
また粘液浮腫状の間質を背景に島状の上皮細胞塊を認めます。
p63,CD10染色では二相性が保たれていますが、CK5/6またはCK14染色では部分的に染色性の低下する乳管を認めます。
どちらかといえば良性病変を考えますが、CK5/6やCK14の染色性低下所見からはDICSの可能性も完全に否定できません。
フォローアップが望まれます。
とのことでした。
白黒はっきりつけたくて大学病院までいったのに判定はまたもグレーで混乱しています。
大学病院の先生は3ヶ月後に経過観察でもいいし、腫瘤をとるか選択してくださいといわれました。
すぐには選択できず経過観察でと帰宅したのですがやはり切除したほうがいいかと思っています。
でも良性かもしれないのにとっていいのか、悪性の場合もありえるのでとったほうがいいのか。
自分としてはとったほうが安心できるのでそっちのほうがいい気もするのですが術後の傷、凹み、手術の怖さが募ります。
手術は局所麻酔で1時間ほどと聞いています。
切除したばあいその腫瘤や周りをみてすぐ悪性とわかるのでしょうか?
悪性とすぐにわからなく、のちに悪性だった場合また手術をしないといけないのでしょうか?
不安ばかり募り気持ちが不安定です。
先生の見解はどうお考えになりますか?
長文、乱文で失礼致しますが宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
診断精度については、あまり言いたくはないですが13mmの腫瘍ならばマンモトームを使えば外科的生検を使わなくても診断はつくでしょう。
ただ、4年間も経過を見てきて「今更、実は癌でした」は無いとは思います。
「切除したばあいその腫瘤や周りをみてすぐ悪性とわかるのでしょうか?」
⇒勘違いされていますね?
 外科的生検で「腫瘤自体を摘出」するのだから、これが診断そのものであり「診断がつかない」という考え方はそもそもおかしいのです。
「悪性とすぐにわからなく、のちに悪性だった場合また手術をしないといけないのでしょうか?」
⇒あくまでも(診断目的の)「生検(腫瘍だけを摘出する)」です。
 もしも「癌」であれば、「マージン分の追加切除」が原則です。
 ♯最初から(癌であっても手術が1回で済ませられるように)「大きめに切除する」という方法もあります。
「先生の見解はどうお考えになりますか?」
⇒1.3cmのシコリであれば…
 マンモトームできっちり削るように採取すれば「確定診断」となるでしょう。