[管理番号:7601]
性別:女性
年齢:61歳
病名:トリプルネガティブ乳がん
症状:
トリプルネガティブ乳がん(BASAL-LIKE型)
肺転移の可能性
性別:女性
年齢:61歳
病名:右乳癌
症状:右乳がん 化学療法後、経口抗がん剤服用中
田澤先生、初めまして。
どうぞよろしくお願い致します。
2018.3.(下旬) 右胸 D領域に3.1mmのダルマ型(2個つながった)乳がんと乳腺クリニックで診断
CT検査で、右肺背部に肺転移の可能性を指摘される。
サブタイプはトリプルネガティブ
2018.4.(上旬) PET検査での右胸 D領域に3.1mmのダルマ型腫瘍、右リンパはレベル1.2集積増加、右肺下葉に集積を伴う小結節あり。
2018.4.(下旬)手術温存手術
乳がんと診断されててから、手術まで時間があったので、エンドキサンとフルツロンカプセルを三週間内服したところ、
術前のエコーで、右リンパは消失、腫瘍も2.5mmと縮小 術中センチネル検査で陰性。
病理検査は、1.8×1.4cm、脈管侵襲-、核グレード3、断端陰性
リンパ節SN0/1 組織所見はアポクリン癌に類似。
Ki-67は60% EGFRとCK5/6は共に+ トリプルネガティブでも予後不良のBASAL-LIKE型と説明うけました。
術後説明では、
T1N0M0でステージは1で、肺転移ではなさそう。
先に乳がんの治療をしましょうとなりました。
その後 エピルビシンとドセタキセルを交互に各3回、間に放射線療法をはさんで
エピルビシンとドセタキセルを交互に各5回の抗がん剤治療を4月に終えました。
肺転移の可能性は2019.1月のCT検査、前回と大きさ変化なし、抗がん剤治療後、腹腔鏡肺がん手術のため、大学病院に紹介しますとのことでした。
4月に抗がん剤治療を終えた段階は、医師間で意見がわかれるので、1月間、経過観察、5月半ばに、放射線療法の肺炎がわかり、今はステロイド剤の治療中です。
指摘されている影は約8.9mm 右肺下部、背中側で、最初の段階から
肺の結節を指摘されています。
カルテには、初診の日付で、T1N0M1と記載があります。
経口抗がん剤
はUFTとエンドキサン服用中
遠隔転移なれば、生存率がぐっと下がることが不安でなりません。
今後の治療として、腹腔鏡肺がん手術で白黒をつけ、肺転移であれば、
どのような治療あるのか
エンドレスの抗がん剤治療になるのかご教授おねがいいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「右リンパはレベル1.2集積増加」
「エンドキサンとフルツロンカプセルを三週間内服したところ、術前のエコーで、右リンパは消失」「術中センチネル検査で陰性」
⇒これは「もともとリンパ節転移陽性」⇒術前抗がん剤により「消失」したため⇒センチネルリンパ節生検を施行
と、いうことですか?
本来、それはご法度です。腋窩再発に注意してください。
『臨床的リンパ節転移陽性乳癌が術前化学療法施行後、臨床的リンパ節転移陰性が確認された場合、腋窩リンパ節郭清省略を目的としたセンチネルリンパ節生検は推奨されるか?』
⇒腋窩リンパ節郭清省略を目的としたセンチネルリンパ節生検を行わない事(腋窩リンパ節郭清を行う事)を弱く推奨する。
乳癌診療ガイドライン 治療編2018年版
「腹腔鏡肺がん手術で白黒をつけ、肺転移であれば、どのような治療あるのか エンドレスの抗がん剤治療になるのかご教授おねがいいたします。」
⇒万が一、肺転移との結果だったら(違うと思いますが…)
術後化学療法も済んでいるし、(転移だとして)「その転移巣も切除している」ので、まずは様子見です。
質問者様から 【質問2 】
肺転移の可能性
性別:女性
年齢:61歳
病名:トリプルネガティブ乳がん
症状:磨りガラス様陰影
田澤先生、お忙しいなか、お世話になります。
前回は、回答ありがとうございました。
自分の状態が、推奨された治療ではなかったのはショックでしたが、
腋窩再発すれば、速やかにリンパ郭清すると決めて、気持ちを切り替えています。
画像ご覧になっていない田澤先生に質問するのは、筋違いと思いつつ
不安なので、肺転移の可能性の質問の続きです。
今日、CT検査の結果、約7mmの磨りガラス様陰影が、スッキリはっきりした白の影になっていました。
担当医からは、磨りガラス様陰影は悪性の可能があるけど、スッキリはっきりした白の影はそうでもないと説明受けました。
大学病院から派遣される医師(前回経過観察を主張した)と担当医ではなく院長の画像診断判断待ちの状態です。
時系列で経緯を書くと
2018.4 CT検査で約7mm円形の磨りガラス様陰影指摘
2018.4 PETで 乳がんの転移の可能性指摘
2018.4 乳がんの温存術
2018.5~2019.4抗がん剤→放射線25回抗がん剤治療
2019.4 CT検査で約7mmの磨りガラス様陰影・・経過観察
2019.5 放射線療法の肺臓炎 ステロイド剤の点滴治療開始
2019.9 放射線療法の肺臓炎 ステロイド剤の離脱中
CT検査で約7mm形の白い陰影指摘 サイズは大きくなっていません。
ステロイド剤の離脱が済まないと、前に進めないのもよくわかるのですが、
自分的には、さっさと腹腔鏡肺がん手術でけりをつけたいと思います。
紹介先の大学病院の予約が直ぐにとれないと言われていること、
抗がん剤の静注が終わっているので、肺の陰影増大しないかと不安です。
ご教授のほどよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
肺は肉芽腫ができやすいのでその程度の大きさは経過観察が普通です。
ただ、胸腔鏡下に切除を患者さん側が積極的ならすべきです。
質問者様から 【結果3 】
肺転移の可能性
性別:女性
年齢:61
病名:トリプルネガティブ乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
お世話になっております。肺転移の可能性について回答いただきました7601です。
胸腔鏡下の手術で白黒つけるべく、PETCTを受け、その結果がでました。
結論からいうと、肺の結節は1年半前のPETCTと大きさが変わらず、結節はあるものの、今回は集積認められずということで、経過観察になりました。画面上は寛解状態なので、この状態を続けて、将来につなぎたいと思います。
田澤先生は画像見られた訳でもないのに、一回目の質問時から、肺転移の可能性を否定していただきました、本当にありがとうございました。
<Q&A結果>