[管理番号:1633]
性別:女性
年齢:42歳
10月10日エコーで右乳房に8ミリのしこりが見つかり、穿刺検査の結果グレーだったためグレーだったため、23日に外科生研でしこりをとり、31日に非浸潤乳管がんとの診断を受けました。
先生には非浸潤でリンパへの転移もないだろうから2週間以内にもう一回り大きく部分切除を行い、取残しがあった場合はもう一度とるか、放射線で治療しましょうと言われました(先生からは口頭での説明のみで詳詳しいデータなどはもらっていません。)放射線治療は出来ればしたくないと伝えると、なくてもいけると思うといわれました。
下の子供が来年小学1年生なので、再発の可能性や長引く治療は出来る限り最小限にしたいと思っています。このまま先生の言う通りの治療でいいのか、全摘再建も視野に入れたセカンドオピニオンをした方がいいのか迷っています。
ただ、セカンドオピニオンをすると、再建も行える病院病院だと手術まで1~2カ月かかるだろうといわれました。
外科生研をした後そんなに間があいていいのかどうかも心配です。
どうするべきかわからずご相談させていただきました。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
8mmのしこりであれば「針生検」で確定診断すべきですが、いずれにせよ「早期発見」です。
何も悩む事はありません。
回答
「放射線治療は出来ればしたくないと伝えると、なくてもいけると思うといわれました」
⇒温存術後は「放射線照射が必須」と考えるべきです。
○もともと、「乳房温存術」は「術後照射が前提で標準治療とされている」と考えてください。
温存後は「必ず放射線治療する」ことがガイドラインでも示されています。(推奨度A)
♯ただ「院内基準を満たせば、温存後に照射しない」といっているような某有名病院があるようですが… 困ったものです。(私もこのQandAで質問者から指摘され始めて知りました)、
「外科生研をした後そんなに間があいていいのかどうかも心配」
⇒全く問題ありません。
「8mmの非浸潤癌(しかも外科的生検で本体を摘出している)」となれば、「時間的余裕」は十分です。
何も焦る必要はありません。
○ただ、この場合には「乳房温存術+術後放射線照射」を軸とするべきと思います。
「腫瘍が大きい」とか「画像診断で拡がりが大きい」というケースとは(質問者の場合には)全く違うようです。
「乳房再建」を簡単に考えているのではないでしょうか?
私の考えでは「温存したいけれど、(画像上、病巣が広くて)リスクが大きい」場合に(温存を諦めての)「another choice」としての選択肢だと思います。
もう一度「温存する事のリスク」について「担当医と相談」することをお勧めします。