Site Overlay

非対称高濃度

[管理番号:2302]
性別:女性
年齢:41才
先日、会社の健康診断で初めてマンモグラフ、触診を受けました。
結果を見たら、触診は異常なし。
マンモグラフは左乳房は異常なし。
右乳房左右非対称高濃度で、再検査でエコーを。
って書いてありました。
早速予約しましたが、2か月後です。
私は二人出産していますが、母乳は全く出ませんでした。
身内に乳ガンになった人はいません。
非対称高濃度の意味が良く分からないので、教えて頂きたいです。
再検査が不安です。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
乳がん検診の中で最も「偽陽性(実際には異常が無かった)となる所見」は「局所的非対称性陰影focal asymmetric density FAD」です。
実際の診療の場で「検診でFADをチェック」されて受診される方が『一番多く』そして、その『9割以上が異常無となる』所見です。
つまりFADは『最も頻繁にチェックされ、なおかつ最も偽陽性が多い』所見なのです。
 
「左右非対称高濃度で、再検査でエコーを。って書いてありました。」
⇒上記コメントした通り、最もありふれており、「実際に、異常である確率が最も低い」所見です。
 
「非対称高濃度の意味が良く分からないので、教えて頂きたいです。」
⇒「マンモグラフィーで左右を比較した際に、部分的に濃度が高い(乳腺が厚い)部分」となります。
 つまり、「左右とも、同じ部位に同じような濃度」であればいいのですが、「左右同じ部位なのに、片方だけに濃度が高い(乳腺が厚い)」ことをいいます。
 その場合、稀に「腫瘍がそのように映し出されているケース」があるからチェックされるのです。
 ただ、冒頭にもコメントしたように、「その9割異常が、ただの乳腺の重なり」となります。
 
 ○確率的には「結局、異常無」となることが多いですが、「超音波で確認が必要」ということです。