［管理番号:3061］
性別:女性
年齢:55歳
よろしくお願いします。
2013年7月に左胸温存手術、放射線治療、タスオミンを飲み始めまた。
リュープリンは半年しました。
病理の結果は
浸潤性硬ガンで浸潤巣の
広がりは12㎜×17㎜、セン
チネルリンパ節0、ER:J-
3b、PgR:3b、HER2-1+
Ki67 10％でした。
術後10ヶ月ぐらい後にタスオミンからフェマーラに変更になりましたが、１ヶ月でタスオミンに戻りその後また１ヶ月後にフェマーラになりました。
主治医はホルモンの値などを見て決めたようです。
半年フェマーラを飲んでいたら出血があり生理でした。
すぐに止めてタスオミンになりまた。
(今は違う主治医です)
お聞きしたいのはフェマーラを飲んだことでの再発、転移のリスクがどのくらい上がるかということです。
もし、そのことが原因で再発、転移するとしたら飲んでいた一年後には何かしらの症状や血液検査に異常は出てきますか？
それともそのリスクはこの先もずっと続いていくのでしょうか？
先生のコラムで約80％でガンの血液中の散らばりはないとありますがもしそうであったとしたらフェマーラの件は全く関係ないと考えていいのですか？
最近、背中の痛みなど気になることがありとても不安です。
骨や全身の検査を一度受けた方がいいのかと思っていますがその場合どの検査がよいと思われますか？
それとも継続的な痛みなどの症状や血液検査に異常があってからの検査でもいいのでしょうか？
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1c(17mm), pN0, luminalA
完璧な早期癌です。
「術後10ヶ月ぐらい後にタスオミンからフェマーラに変更になりましたが、１ヶ月でタスオミンに戻りその後また１ヶ月後にフェマーラになりました。」「主治医はホルモンの値などを見て決めた」
⇒これは「全くの誤り」です。
　最終月経から「1年間」は確実に「タモキシフェン」でなくてはなりません。
 
「半年フェマーラを飲んでいたら出血があり生理でした。すぐに止めてタスオミンになりました」
⇒これは、「予後に悪影響」と言われています。（直ぐに対応したから、それ程の影響はないと思いますが…）
 
「フェマーラを飲んだことでの再発、転移のリスクがどのくらい上がるかということです。」
⇒数字は解りません。
　ただ、「数％もない」と思います。
 
「そのことが原因で再発、転移するとしたら」
「飲んでいた一年後には何かしらの症状や血液検査に異常は出てきますか？」
⇒そんな「直接の原因になるほど」ではありません。
　心配し過ぎです。
　ただ、確率的に不利と言う位です。
 
「それともそのリスクはこの先もずっと続いていくのでしょうか？」
⇒それ程の影響はないと思います。
 
「フェマーラの件は全く関係ないと考えていいのですか？」
⇒あくまでも「確率論」です。
　（避けられるのであれば）「再発リスクに良くない事」は「避けるべき」なのです。
 
「骨や全身の検査を一度受けた方がいいのかと思っていますがその場合どの検査がよいと思われますか？」
⇒不要です。
　気にする必要はありません。
 
「それとも継続的な痛みなどの症状や血液検査に異常があってからの検査でもいいのでしょうか？」
⇒まさに「その通り」です。
　良く理解されています。
　
 
 

 

質問者様から　【質問２】

先日はお答えいただきましてありがとうございました。
やはり再発、転移のリスクが上がったことはショックで悔しくてたまりません。
今となっては主治医になぜその様な処方をしたのか聞くこともできず、自分の勉強不足も後悔していて悶々としています。
しつこくて申し訳ありませんが、ここ最近背中、
脇、肩甲骨まわりなどに痛みが時々あります。
ここ数日は股関節、太ももの違和感などもありずっと立っているとももの付け根が痛くなます。
骨転移の痛みは鋭い痛みではなく、重く鈍いような痛みでしょうか？
骨シンチの必要はないでしょうか？
もし、万が一骨転移していたらこの様なまだ痛みがそれ程ひどくない状態で転んだりではなくいきなり骨折することはありますか？
この先旅行の予定があり何かあってはと不安でたまりません。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から　【回答２】

こんにちは。田澤です。
「主治医になぜその様な処方をしたのか」
⇒ホルモン療法の使い方については、たとえ専門医でも正しく理解している者が少ないことは事実です。
 
「しつこくて申し訳ありませんが、ここ最近背中、脇、肩甲骨まわりなどに痛みが時々あります。ここ数日は股関節、太ももの違和感」「骨シンチの必要はないでしょうか？ 」
⇒不要です。
　もしも「特定の部位」がどうしてもきになるのであれば、「その部位を単純レントゲン撮影してもらう」だけで十分です。