[管理番号:4199]
性別:女性
年齢:68歳
パクリタキセルとFECについて 女性68歳
☆針生検 エコー結果
ステージ2b、腫瘍径2.5cm ルミナールb、HER2陽性 ki-67 30%
☆術前抗がん剤 8月(下旬)日開始
weekly パクリタキセルとハーセプチン、10月25日 12クール終了
☆11月手術 病理検査結果
腫瘍径0.7cm、リンセンチネルリンパ節転移なし、 ホルモンレセプター陽性、
HER2 陽性、ki-67 28
☆術後抗がん剤の予定
1月(中旬)日開始 FEC 4回、2日後にジーラスタの予定
そのあと放射線、ホルモン治療5年とパクリタキセル9か月私の気がかりな点は〈FECの量について〉
①FECのエピルビシンが100mgから75mgに減量になると再発のリスクはどのくらい増えるのでしょうか。
②減薬の理由
パクリタキセルで痺れの副作用が強く出たためさらにこの治療で痺れ悪化の懸念を考慮されたため。
最終のパクリタキセルは10月(下旬)日でした。
2クール目から痺れの副作用が出始め、回を重ねるごとに強くなり、手術2カ月後の現在、手は指先だけになりましたが、足の痺れが強く足の裏に小石が張りついた感覚があり痛みが強く、歩くときは杖が離せません。
また痺れの薬リリカカプセルを服用、副作用で両腕と両脚にむくみが出て、昨年12月(下旬)日より服用を中止しています。
むくみの症状は改善していません。
これ以前にサインバルタも副作用で中止しています。
鎮痛剤は効き目がなかったり、胃腸障害で中止(カロナール、ロキソニン、トラマール)しています。
主治医の先生に痺れや痛みに効く薬をお願いしたのですが他には残念ながらないそうです。
もし痺れ痛みにに効くお薬が他に
ありましたらお教えいただければ幸いです。
③これらの治療の後、一般的なデータでの再発率は何%くらいとわかるのでしょうか。
もしわかりましたらお教え願います。
④わかりづらい文章で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
○そもそも「術前化学療法を何故したのか?」という問題はさておいて…
一番気がかりなのは『術前化学療法前に(画像上)リンパ節転移陽性だったのに、
手術の際に(腋窩郭清ではなく)センチネルリンパ節生検をしている』ことです。
それは「ステージ2b、腫瘍径2.5cm」という記載から推測できます。
ステージ2BということはcT2(25mm), cN1であることを示しています。♯cN1(つまり、画像上リンパ節陽性ということです)
★ガイドラインでは『術前抗がん剤前にリンパ節転移陽性と判断したものは、(例え、術前抗がん剤で縮小しても)腋窩郭清すべき』となっており、これは当然順守すべきものなのです。
理由としては、もともと「リンパ節転移が一度成立している」ところに、抗ガン剤で治療しても、(複数転移していたとして)それら全ての癌細胞が消滅しているとは限らないからです。
つまり、仮に術前AとB2つのリンパ節転移があり、術前抗がん剤により(画像上は小さくなっても)Bに小数癌細胞が生き残っていたとして、センチネルリンパ節生検でAだけ調べて「センチネルリンパ節陰性」として(結果として)Bの癌細胞が放置される可能性があるからです。
「①FECのエピルビシンが100mgから75mgに減量になると再発のリスクはどのくらい増えるのでしょうか。」
⇒数字は不明です。
ただし、RDIという考え方があって(このQandAでRDIを検索してみてください)85%を切ると予後に影響するというデータがあります。
その意味では質問者はFECの際にはRDIが75%となるわけだから、影響があるかもしれません。(術前に行われたPTXも一緒に計算すると85%以上となるかもしれませんが、それは主治医に確認してください)
「②減薬の理由 パクリタキセルで痺れの副作用が強く出たためさらにこの治療で痺れ悪化の懸念を考慮されたため。」
⇒本来アンスラサイクリンには「痺れ」はありませんが…
「もし痺れ痛みにに効くお薬が他にありましたらお教えいただければ幸いです。」
⇒漢方やビタミン剤ですが…
それ程有効ではないでしょう。
「③これらの治療の後、一般的なデータでの再発率は何%くらいとわかるのでしょうか。」
⇒術前抗がん剤をしているので、正確な値は解りません。