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炎症性乳がんについて

[管理番号:3232]
性別:女性
年齢:38歳
5歳と2歳の子供がおり、4月の下旬まで授乳していました。
下の子は右側ばかり飲むので、左側は生まれてすぐ飲まなくなり、その後は右側だけで授乳していました。
1ヶ月くらい前に、左側の乳房全体の痛みが10日間ほど続き、生理がくると痛みがほぼなくなりました。
完全にではなく、押すと軽い痛みはあります。
そして、この1週間くらいまた乳房全体の痛みが始まりました。
カレンダーを確認すると、先月も今月も排卵期の頃に痛みが強く出ているので、乳腺症の影響かと思っていました。
数年前、長男出産から10ヶ月くらいして胸にしこりができ、乳がんを専門としている外科を受診した際に、乳腺症と言われました。
以来、半年に一度エコー検査、1年に1度マンモグラフィーの検査を受けています。
最近では3月下旬に触診とエコー検査を受けました。
脇の下のリンパが以前から腫れていますが、大きくはなっていないので、乳腺症の影響と言われました。
今までは脇の下のリンパの腫れと痛み以外は、特に乳房の痛みはありませんでしたが、先月から急に乳房の痛みが出始めました。
そして先週の金曜日頃から、今までに感じた事のない、灼熱感のような痛み?を時々感じます。
その痛みを感じ始めた日に、入浴の時に乳房を見てみると、痛みのある左側の一部がうっすら赤くなっていました。
(乳首の少し上の内側と、外側全体的に)
熱感や乳腺炎のような痛み、発熱はありません。
この赤みが炎症性乳がんではないかと心配です。
症状から炎症性乳がんの可能性は考えられますでしょうか。
炎症性乳がんは誰がどう見てもわかる程の症状のようですが、薄っすらと赤みのある現在の症状が炎症性乳がんの出始めで、今後赤みが強くなるのではと不安です。
現在は、初めに赤みに気づいた時よりも、赤みの範囲が少し広がった気がします。
入浴などで体温が上がると赤みが目立ちます。
また、右の乳房よりも赤みのある左側の乳房の方が硬さがあります。
(ガチガチではありませんが、全体的に硬さがある感じです)
灼熱感はだいぶ和らぎましたが、まだ時々感じるのと、乳房がキューっと硬くなるような感覚も時々あります。
炎症性乳がんではない場合、このまま赤みが広がったり、消えない場合は何が原因と考えられますか?
また、それとは別で半年程前から左側の乳頭が濡れているような感覚が時々起こります。
明らかな分泌物は目で見てもありませんが、少し乳頭がしっとりとしている感じがします。
この程度なら乳頭からの分泌異常とは言いませか?
長文で申し訳ありません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
世の中に「炎症性乳癌を心配」する人が如何に多いかに驚きます。
ただ時々「登場する駄目な乳腺外科医」の中にも「炎症性乳癌を知らない」ものが多いようなので「誤解があっても仕方がない」と思います。
まず炎症性乳癌の本態は『皮下のリンパ管が癌細胞で閉塞することで皮膚全体が真っ赤になり、あたかも炎症があるようにみえる』というものです。
 ○炎症性乳癌に炎症なし(時々駄目医師は、乳腺炎を炎症性乳癌と鑑別が必要な言い方をしていますが、その時点で乳腺外科医失格です)
 ○つまり、熱も無ければ痛みも無い
 ○ただ、「尋常では無い位、乳房全体が真っ赤になる」
 ○乳腺全体が「ガチガチになる」
 大事なことは「ご本人の症状(痛みも熱も無し)が何でもない」のと比べ「見た目の印象が強烈(乳房全体が真っ赤となり、みるからに乳房がガチガチ」という『乖離』が存在するのです。
 ★「痛みなどの自覚症状がある」時点で「通常の乳腺症(女性ホルモンによる刺激)」と考えますし、「赤いのか?」と迷う時点で気にする必要はありません。
 
今回のメール内容から
「年齢:38」「4月の下旬まで授乳」
「左側の乳房全体の痛みが10日間ほど続き、生理がくると痛みがほぼなくなりました」
⇒これらの表現に注目しました。
 明らかに「卵巣機能が不安定となり、ホルモンによる刺激症状が強くでている」と思います。
 
「先月から急に乳房の痛みが出始めました。そして先週の金曜日頃から、今までに感じた事のない、灼熱感のような痛み?を時々感じます。」
⇒明らかに「卵巣機能が不安定となり」乳腺に「強い刺激症状」となっています。
 
「この赤みが炎症性乳がんではないかと心配です。症状から炎症性乳がんの可能性は考えられますでしょうか。炎症性乳がんは誰がどう見てもわかる程の症状のようですが、薄っすらと赤みのある現在の症状が炎症性乳がんの出始めで、今後赤みが強くなるのではと不安です。」
⇒症状が異なります。
 冒頭のコメントを参照してください。
 
「また、右の乳房よりも赤みのある左側の乳房の方が硬さがあります。(ガチガチではありませんが、全体的に硬さがある感じです)」
⇒乳腺症(女性ホルモンによる示義気)の硬さではないかと思います。
 
「炎症性乳がんではない場合、このまま赤みが広がったり、消えない場合は何が原因と考えられますか?」
⇒お解りでしょうか?
 明らかに「卵巣機能が不安定」となり、「痛み」や「硬さ」の原因となっているようです。
 
「明らかな分泌物は目で見てもありませんが、少し乳頭がしっとりとしている感じがします。この程度なら乳頭からの分泌異常とは言いませか?」
⇒言いません。
 いろいろ想像しすぎです。
「3月下旬に触診とエコー検査を受けました」わけですから、暫く様子をみましょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、お忙しい中丁寧にご回答頂きありがとうございます。
炎症性乳がんに関しては、先月の一連のニュースの中で初めて知り、中途半端な知識を得た為に、今回のような無用な心配をしてしまいました。
今後の経過フォローに関してですが、先月に痛みを感じ始めてから、痛みの強弱はありますが、全く痛みを感じない事はありません。
チクチク、ズキズキ、キューっとなる、灼けるような感覚、当たると痛いなど、様々な症状が出ます。
このまま痛みがずっと続いても、半年に一度の経過観察で大丈夫でしょうか。
乳腺症は一度なると閉経の頃まで症状が治まる事はないのでしょうか。
乳腺症のような良性疾患も、乳がんのリスクファクターになるようなので、できれば症状を抑えたいと思うのですが。
豆乳を飲んだり、イソフラボンのサプリメントを飲んだりすれば、ホルモンバランスが整い、乳腺症の症状が和らいだりしますか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「乳腺症の症状=女性ホルモンによる刺激症状」で悩んでいる方は結構沢山いらっしゃいます。
その半分は「症状自体に悩む」というよりは「その症状があることで、癌ではないか?と無用な心配の種となる」ようです。
「このまま痛みがずっと続いても、半年に一度の経過観察で大丈夫でしょうか。」
⇒大丈夫です。
 乳房痛を乳癌と結び付けることは止めましょう。
 ただ「しこりを自覚」した場合には(痛みとは無関係に)「その、しこりが何なのか?」エコーしてもらえばいいのです。
 
「乳腺症は一度なると閉経の頃まで症状が治まる事はないのでしょうか。」
⇒症状には波があります。
 ずーと、今みたいな症状が続く事はないでしょう。
 
「乳腺症のような良性疾患も、乳がんのリスクファクターになるよう」
⇒誤りです。
 乳腺症と乳癌は無関係です。
 
 ○何故、そのように言われているのかは「乳癌なのに、乳腺症と誤診されるケースがある」だけの話です。
  つまり、(最初から)乳癌なのに、「乳腺症です」と誤診され、その後「乳癌と診断される」と、「乳腺症があると乳癌になり易い」という誤ったデータになるのです。
 
「できれば症状を抑えたいと思うのですが。」「豆乳を飲んだり、イソフラボンのサプリメントを飲んだりすれば、ホルモンバランスが整い、乳腺症の症状が和らいだりしますか?」
⇒そのようなことで改善する人もいらっしゃるでしょう。
 症状が酷い場合には「婦人科」で診てもらいましょう。



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