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非浸潤乳管ガン全摘手術予定内視鏡手術など手術は可能ですか

[管理番号:1778]
性別:女性
年齢:50歳
初めまして
以前に、似たような質問を拝見させていただいたのですが。
非浸潤乳管ガンと診断され、来月初め頃に全摘手術の予定です。
以前から、違和感を感じ受診し。
マンモ、エコーなど所見なく。MRIやパゴラ生検も検出できず、経過観察6カ月後、マンモの画像などから乳房の形、筋などが見えるなどから良しと見れず、外科生検をし非浸潤乳管内進展ガンと診断。
乳頭の真下、放射状に広がるなどの点から、全摘切除手術ですと。
特に、マンモの画像でここに広がりがある、MRIなどの結果も聞いておらず口頭のみで、自分の病理に確信がもてなかったり、いろいろと検索をしていると、非常に早期の非浸潤ガンなのに対して、全摘切除手術は過剰すぎる。
非浸潤ガンでも皮下全摘手術が可能などの記事を見て。
内視鏡の現在の成績やリスクなど教えて頂けたら。乳頭下の場合は可能でしょうか?
再建はすぐに決断出来ず、検討はしています。
全摘手術で完治と言う事ですが手術前に不安です。
文章長くなってしまいましたが宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「非常に早期の非浸潤ガンなのに対して、全摘切除手術は過剰すぎる。非浸潤ガンでも皮下全摘手術が可能などの記事」
⇒無責任な記事です。
「部分切除」か「全摘」かは「非浸潤癌/浸潤癌」できまるのではなく、「純粋に乳腺内の拡がり」できまるのです。
 
「内視鏡の現在の成績やリスクなど教えて頂けたら。乳頭下の場合は可能でしょうか?」
⇒乳腺の内視鏡手術のメリットは全く感じません。(お腹の手術ならば、術後の癒着
予防などでメリットはありますが)
 鏡視下手術は乳癌ガイドラインではC1となっています。
 
「全摘手術で完治と言う事ですが手術前に不安」
⇒初期治療が重要です。
 ○「現実から目を背ける」と「後で大変な後悔」をすることとなります。
 癌は進行性であり、「時計は巻き戻せない」のです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生
先日は、お忙しいなか内視鏡などの質問に回答頂きありがとうございました。
現実に目を向けさせて下さりありがとうございます。
時計は巻き戻せないの言葉は身に染みる思いです。
さらに、質問いたしますが。
最初の診察のきっかけは、乳首がへこんできたり、以前の検診で左右の形が違うと言うのが気になりはじめ。
マンモグラフィー、エコー、MRIも撮り、所見がなく、経過観察となり。その後、外科生検をし、非浸潤乳管ガンが見つかり。
乳頭の真下、放射状に広がりがあるので、全摘手術になると。
乳管内のガンは、マンモグラフィーなどで、広がりなどは確認できるもなのでしょうか?
今更ながら、セカンドを受ければ良かったと思うことも。
非浸潤ガンと告知された時に、全摘、再建もできますと言われた時に、すぐに再建と心が決まらず、悩んでいる内に、ようやく1カ月ぐらいで、同時再建したいという気持ちになったのですが。
手術も間近で。
先生は、同時でなく後からの方がいいとは言っていましたが。
再建は、同時再建と二期再建とでは、身体に対してや、仕上がり、術後の痛さなどに違いはありますか?
どうしても、全摘の場合は、手術後キズを見たりすると気持ち的に辛くなってしまうかなと思い。
大変、お忙しいと思いますがよろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「乳管内のガンは、マンモグラフィーなどで、広がりなどは確認できるもなのでしょうか?」
⇒非浸潤癌は「石灰化」でも起こさない限り「マンモグラフィーで拡がり診断」は困難です。
 
「再建は、同時再建と二期再建とでは、身体に対してや、仕上がり、術後の痛さなどに違いはありますか?」
⇒単純に回数です。
 「組織拡張期(ティッシュエキスパンダー)挿入」をしようとしているのでしょうか?
 手術が(同時に行った分)1回少なくなるということです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生
こんにちは、お忙しいところご回答ありがとうございます。
再度、質問させていただきます。
非浸潤乳管ガンは石灰化以外はマンモグラフィーでは確認できないとありますが、乳管内の広がりについては、なにをもって確認できるのでしょか?
MRIなども、行ったが確定にいたらず、腫瘤摘出手術により非浸潤と確定されました。
断端陽性、乳頭下、広がりがある為。
非浸潤ガンは、全摘すれば根治、治療なしから全摘を示唆しているのかそして、手術予定時間は2時間10分は妥当な時間なのでしょうか?
手術して見ないとわからですが、怪しいのではと気づいてから10年ぐらい経ちます。一部浸潤しているかもですが。
非浸潤ガン全摘でもとても幸いなことと思い手術に向けていきたと思います。
先生、忙しいと思いますがご回答よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。
前回のメールでもともとの発見動機は「マンモの画像などから乳房の形、筋などが見えるなどから良しと見れず、外科生検をし非浸潤乳管内進展ガンと診断」とあるので「ひきつれの範囲」を「病変の拡がりの範囲」と判断しているようです。
「乳管内の広がりについては、なにをもって確認できるのでしょか?」
⇒冒頭のコメント通りです。
 「マンモグラフィーでのひきつれ(distortionといいます)の範囲」を病変の範囲としているようです。(私は実際の画像を見ていないので、それ以上のコメントはできません)
 
「MRIなども、行ったが確定にいたらず」
⇒MRIはもともと「診断の確定には無意味」です。
 
「非浸潤ガンは、全摘すれば根治、治療なしから全摘を示唆しているのか」
⇒「治療する側からは、安全な手術を勧める」のは当然だと思います。
 
「手術予定時間は2時間10分は妥当な時間なのでしょうか?」
⇒長いと思います。
 私であれば、そんなに「ダラダラ」と長時間とはしません。
 「乳房切除+センチネルリンパ節生検」で「1時間」
 質問者のケースでは(生検で非浸潤癌だから)「乳房切除のみ」となると思います。
これであれば「45分位」あれば十分です。