Site Overlay

自分ではしこりと思っていますが

[管理番号:97]
性別:女性
年齢:33歳
セルフチェックをしたところ、右胸外側上部の脇近くに5ミリくらいの固いところを発見しました。
マンモとエコーと触診で異常なしとは言われましたが、
そのとき、先生からは、しこりのようなものは無い、と言われて。
自分では感じるので数日後に再度受診し、先生にも5ミリほどの塊を感じてもらいました。
私が心配性ということもありますが、先生は
「エコーにもカムフラージュされることもあるし、まだ30代なのでマンモも白くもやがかかっているから可能性はゼロではないけど私は心配しなくていいと思う。
心配なら造影剤を使ったMRIを」
と言われましたが、このようなケースで乳ガンが見つからなかったということもあるのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「触診で明らかなのに、エコーではっきりしない5mmのしこり」ですね。
 私の診療経験から回答します。

回答

「このようなケースで乳ガンが見つからなかったということもあるのでしょうか?」
⇒乳癌の可能性は極めて低いと思います。
 「5mmのしこり」がマンモグラフィーで見えないのは、とてもよくある事(と、いうか。特に30代では見えないのが当たり前)です。
 但し「超音波で見えない」という事はありません。
 「しこりとして触れる部位」を狙って超音波をすれば、「間違い無く、そこに映っている筈」です。
 「エコーにもカムフラージュされることもある」というのは ●単に、その医師に「映っているものが、何なのか認識できていないだけ」です。
 
実際に、ありそうなもの(候補)を挙げると

  1. 皮下の「脂肪織炎」: これは、皮下脂肪(黒い)層に「僅かな所見」なので、超音波診断に習熟していないと「見逃され易い」
  2. 乳腺症の硬い部分「線維化」: 周囲の正常乳腺と「区別しずらい」場合もあります。
  3. 線維腺腫: これは比較的見易いものが多いのですが、中には周囲の「脂肪組織に紛れて」非常に見つけずらいものもあります。

 
◎(触診で触れて、そこを集中的に見ている状況で)乳癌を見逃すことは考えられません。(一般外科ではなく、乳腺専門医であること。 技師ではなく、自ら超音波していること。が前提です。)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

回答ありがとうございました。
診ていただいた病院は外科の中に消化器外科と乳腺外科と外科と含まれていて、私が診ていただいた先生ですが、「乳腺、乳ガン」と紹介されていました。
田舎のため、近くに乳腺外科などがなく、子どもを出産した産科の先生と、隣接する市の健康診断で乳ガンの触診とエコーをする先生にも今回の件を話し、診て頂きました。
どちらの先生もかたいところは認識していただきましたが、やはり、エコーにはなにもうつらず。
痛みもないので「乳腺がふれているだけでは?」や「筋でしょ?」という回答でした。
3人の先生に診ていただきエコーにうつっていない、確認出来ない場合はやはり、気にするような病気ではなく乳腺が触れているだけなのでしょうか?
また、最初に診ていただいた先生には「2センチまではステージは同じだから、早く見つけることは良い事だけど、大きくなるようならまた受診を」と言われました。
乳ガンの可能性は低いとおっしゃっていただき、気持ちも少しは安心できましたが、もう一度乳腺専門の先生に診てもらう必要はあるのでしょうか?
乳腺専門の先生となると、かなり遠方なのでもし、先生方のおっしゃるように様子を見ても良いのであれば、セルフチェックを続けて様子をみようかと思っています。
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 以前の質問の後にお二人の医師に診ていただいたとの事
 ご苦労様です。
 それでは回答します。

回答

「3人の先生に診ていただきエコーにうつっていない、確認出来ない場合はやはり、気にするような病気ではなく乳腺が触れているだけなのでしょうか?」
⇒癌ではない。と断言してもいいと思います。
 安心してください。
 ●「その気になっているもの」が何であるかは、私が実際に診察していないので不明です。
  
 「ここが気になる」と患者さんから言われて、その部位を超音波検査して「癌を見逃す」ことは、通常考えられないことです。
3人の医師に確認しているのであれば、「癌である可能性は0%」と言い切っていいです。
 
「乳ガンの可能性は低いとおっしゃっていただき、気持ちも少しは安心できましたが、もう一度乳腺専門の先生に診てもらう必要はあるのでしょうか?」
⇒不要です。
 先ほどもコメントしましたが、3人の医師が見逃すはずがありません。
※ただし、(癌では無いことは確実ですが、)その「気になるものが、実際には何であるか?」を突き止めたいのであれば、受診する意味はあります。
 乳腺専門医であれば、きちんと答えられるはずだからです。