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乳ガンエコーが不整形

[管理番号:3160]
性別:女性
年齢:61歳
初めまして1ヶ月半前から触診、マーモ 、エコー、針生検、造影剤ct、マンモトーム生検と検査しては結果待ちの生活で疲れ果ててます。
検査設備がない関係上3カ所目でマンモトームで結果待ちです。
総合病院で針生検で2次検査迄してもらい悪性は認められる所見はありませんでした。
がエコーの形が不整形で針生検もたまたま良性のところに当たっていたかもしれないので再度針生検をする事になったのですがマンモトーム生検の出来る病院に転院しました。
結果は二週間後ですがエコーの形が悪性を否定できないと言われました。
総合病院の外科でのctでは転移はなかったみたいですが何か映っているとの事、エコーが不整形で良性という事は無いですよね。
心配で食べられず仕事も休んで寝込んでしまってます。
お忙しいところすいません、宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
それにしても「診断能力がない」医師にあたって、お気の毒です。
「針生検で2次検査迄してもらい悪性は認められる所見はありませんが
エコーの形が不整形で針生検もたまたま良性のところに当たっていたかもしれないので
再度針生検をする」
⇒組織診は「100%」でなくてはいけません。
 もしも「病巣が不均一であり、バネ式針生検では不確実な可能性がある」のであれば、最初から「マンモトーム生検すべき」です。(マンモトームも無い様では困ったものです。それでは診療そのものの精度に問題がでてきます)
「エコーが不整形で良性という事は無いですよね。」
⇒必ずしもそうではありません。
 可能性としては
 ①たんに(バネ式針生検で上手く採れていなかっただけで)結局「悪性」
 ②硬化性腺症などの「乳腺症」
 ③肉芽腫性乳腺炎や糖尿病性乳腺症
 確率的には①が高いかもしれませんが…
 画像上癌に間違われ易い②や③もあります。(決めつけてはいけません)
○願わくば
 きちんとした「確定診がでて、この中途半端な状況から質問者が解放されること」を切に願います。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは、六月に左胸のシコリの不整形で相談させて頂き、お返事ありがとうございました。
針生検でガンは見つからず、その後マンモトームの出来る病院に転院して結果ガンはありませんでした。
当初2センチ
位あったシコリはマンモトームの後には1センチもない位でした。
これはマンモトームで削り取られて小さくなったのですか?今は自分で触っても分からない位なのでもっと小さくなったかも?と期待して今日の経過観察でエコーをしてもらったら8ミリで形は不整形だったような感じでした。
3年ほど前から心療内科に通っていてドクマチールとパキシルとデパスを飲んでいます。
寝る前だけです。
心療内科の先生は
ドクマチールのせいでシコリが出来たからやめたらシコリは小さくなる!との事で五月末よりデパスとパキシルだけにしました。
シコリがある限り不安がつきまとうので摘出したい位ですが、この先小さくなる方法はありますか?陥没乳首の事もありピパトップという蛇腹の装具で乳首を寝る時間以外引っ張っていますが これは乳腺を刺激するから良くないでしょうか?沢山質問してすいません。
お忙しいところ宜しくお願い
します
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
マンモトームで「良性確定」良かったですね。
これで質問者も「長い長い不安からの解放」されたわけです。
○最初から無駄な針生検(しかも2度?)やCTなどせずに、「マンモトーム」すれば、そんな苦労することもなかったのに、大変な災難だったと言えます。
「これはマンモトームで削り取られて小さくなったのですか?」
⇒それは十分にあり得ます。
「この先小さくなる方法はありますか?」
⇒それが結局「何であったのか?」によります。
 病理組織検査結果はもらっていますか?
 
「陥没乳首の事もありピパトップという蛇腹の装具で乳首を寝る時間以外引っ張っていますが これは乳腺を刺激するから良くないでしょうか?」
⇒関係ありません。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生 先日はお忙しい中 お返事ありがとうございました。
六月に総合病院で針生検では1次検査と免疫染色の2次検査までして悪性と認められる所見はありません。
との結果で私は(関西)県ですが2時間半かかる
(関西)の乳腺外科でマンモトームをして良性と出たけど炎症細胞がある。
ガンの場合でも炎症はあるけどガンの細胞は見られなかったので可能性はかなり低い。
針生検よりマンモトームで良性と出たら心配しなくてよいのはグッと増える 今は乳ガンの心配は一安心マンモトームでキリが付いていると思ってもらったらよい。
炎症は何もない所には起こらないのでmriで調べましょうとなり結果はなんか分からんけど炎症を起こしてたんや、マンモトームの標本も10本取ってるし 結構取ってるんで経過観察でよいでしょう。
それで9月(上旬)日にエコーで8ミリと出てこれはマンモトームで削り取られたせいか?今後小さくなるのか大きくなるのか?
しかも形は不整形で先生は最初の2センチあったエコーと比較しながらだいぶ目だたなくなってきてるとがおとなしいやつやとか 悪いもんだったらもっとなあ!とか言われてました。
私は残りのシコリの存在自体が不安で摘出してもらえば良かった!と強くおもうようになりました。
摘出してそれを病理に出したら悪い物が見つかるということの可能性はありますか?
不安を抱えているなら摘出したほうがいいでしょうか? お忙しい中宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
最初の回答を覚えていますか?
「エコーが不整形で良性という事は無いですよね。」
⇒必ずしもそうではありません。
 可能性としては
 ①たんに(バネ式針生検で上手く採れていなかっただけで)結局「悪性」
 ②硬化性腺症などの「乳腺症」
 ③肉芽腫性乳腺炎や糖尿病性乳腺症
 確率的には①が高いかもしれませんが…
 画像上癌に間違われ易い②や③もあります。(決めつけてはいけません)
「マンモトームをして良性と出たけど炎症細胞がある」
⇒もしかして上記③かもしれません。
 「肉芽腫性乳腺炎」は「癌に間違われ易い」エコー像であり、結局「組織診を行うと炎症」と出ます。
 ○肉芽腫性乳腺炎を知らない乳腺外科医は非常に多いので(最近の今週のコラムを是非読んでみてください)もしかすると質問者もこれに当て嵌まるのかもしれません。
「摘出してそれを病理に出したら悪い物が見つかるということの可能性はありますか?」
⇒もしも「肉芽腫性乳腺炎」であれば、そのようなことはありません。
「不安を抱えているなら摘出したほうがいいでしょうか?」
⇒その前に「マンモトームの病理レポートを見て」ください。
 肉芽腫性乳腺炎を思わせるようなkey wordは無いですか?
  ①多核巨細胞
  ②脂肪貪食マクロファージ(lipid-laden macrophage
  ③コレステリン結晶
 もしも(原因不明の炎症ではなく)「肉芽腫性乳腺炎ならば、摘出は不要」です。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

田澤先生先日はお忙しい中お返事頂きありがとうございました。
今迄の経過の中で1番納得のいくご説明、早い段階での解答の的中にビックリしております。
マンモトームで炎症細胞があるのは肉芽種乳腺炎とおっしゃいました。
こちらの病院ではマンモトームの後、mriをして んーやっぱり炎症ですね、3ヶ月後位に経過観察でよいと思うけど心配性やし1ヶ月後で、という事で9月(上旬)日にエコーをして まぁなんか分からんけどだいぶ目だたなくなってきてますわ!
次は半年後で良いと思うけど心配性やから3ヶ月後で来るか?との話でした。
自分で触っても殆どシコリが分からない位なので消えているか、もっと小さくなっているかと期待していたのにエコーで映った影は8ミリでしたので 落ち込んで帰ってから摘出してもらったら不安も無くなるのでは?と考えて電話をしてその旨を受付の女の人に伝えると先生に聞いて後で電話しますとの事で先生が乳腺炎だから自然に消えるとの事です。
ビックリして えっ!乳腺炎ですか?初めて聞きました いつもなんか分からんけどあんまり心配ないというような表現でしかなかったのですが?すると、そうなんですかたぶんカルテを見ながら 肉芽種乳腺炎です。
と言われました。
先生は たぶんあまりいい聞こえのよくない病名を私に伝えるとまた心配すると思われたのでしょうか?それをうっかり受付の人が読んでしまったのかな?それから私は肉芽種乳腺炎という言葉が嫌な気分になってしまい少し鬱状態です。
田澤先生も摘出しなくてよい。
との事でしたので少し安心してますがこれは心配しなくてもいいのでしょうか?宜しくお願いします。
度々お忙しいところすいません。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
やはり「肉芽種乳腺炎」でしたね。
これについては私は、「今週のコラム」で「かなりのページを割いて」いますので、ご参考にしてください。
○質問者の場合には「極めて限局した肉芽(しかも炎症が治まっている)」であるため、通常は「経過観察」となります。
 炎症が再燃(赤くなったり、強い疼痛が出る)した際には「ステロイド内服」となります。
○(肉芽が)小さいうちに摘出してしまうという方法も当然ありますが…(癌とは異なり、良性疾患なので、「絶対的」適応は当然ありません。 あくまでも「相対的」適応です)
 ただ、この場合には「有る程度広範囲」にしないと、「肉芽を残してしまう」可能性があり、その場合「全く別の部位から再燃」してしまうので注意が必要です。
 
 

 

質問者様から 【質問5】

田澤先生 いつも的確なお返事ありがとうございます。
感謝しております。
肉芽腫乳腺炎と診断をされてから 精神的にちょっと鬱状態で機能性
ディスペプシアになり昨日からオッパイがたまにチクチクします。
マーモグラフィを2週続けて撮った時も数日チクチクしてました。
一瞬チクッとする時もあります。
針生検、マンモトームをして三ヶ月ですがまだ
赤く硬くてそれがチクッとするのか、乳首の先がチクッとするのか一瞬なのでわかりません。
元々陥没、扁平乳首でコーヒー豆状態で真ん中に黒いゴミが棒状に溜まり乳首の周りも白いカスがいっぱい付いていて外科で取って貰う時にすごく痛かったです。
これは乳腺炎と関係ないでし
ょうか?触った感じは左右とも同じで痛みもありません。
最後にエコー
をしたのは9月2日で7~8ミリでした。
検査の度に不安なので摘出して
欲しいとお願いしに行ったらカウンセリングの人が自然に消えていく可能性があるのに傷を付けるのは勿体無いとの事でしたが様子を見た方がいいでしょうか?精神的にあちこち体調が悪く血液検査をしても全て正常で炎症反応?のcrpも0.05以下です。
関係ないかもしれませんが 肉芽腫乳腺炎は針生検で分からなかったのでしょうか 外科での結果は悪性の所見はありませんでした。
だけだったのは正常な組織だったのではなかったのでしょうか?色々すいません、お忙しいところ宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
「肉芽腫乳腺炎と診断をされてから 精神的にちょっと鬱状態」
⇒厳しい様ですが…
 このQandAを「流し読み」するだけでも、
 どんなに沢山の方が「乳がんと闘っている」のか解る筈です。
 ○乳癌で無かった。肉芽腫性乳腺炎だった。「これって最高!」きっとそう思える日が来る筈です。(肉芽腫性乳腺炎は良性疾患なのです)
「検査の度に不安なので摘出して欲しいとお願いしに行ったらカウンセリングの人が自然に消えていく可能性があるのに傷を付けるのは勿体無いとの事でしたが様子を見た方がいいでしょうか?」
⇒「不安」というのは(肉芽腫性乳腺炎ではなくて)「実は癌ではないか?」という不安ですか?
 マンモトームで確定診ついているのだから、それは不要です。
 もしも「治療目的」で摘出したいのであれば、「良性であっても、本人の意志で可能」な筈です。
 ♯あらゆる炎症性疾患と同様、「炎症組織」を大きく切除することで根治する可能性は高いのです。
「肉芽腫乳腺炎は針生検で分からなかったのでしょうか 外科での結果は悪性の所見はありませんでした。」
⇒解った筈です。
 ただたんに、担当医が「肉芽腫性乳腺炎を知らなかっただけ」です。
 
 

 

質問者様から 【質問6】

田澤先生 いつもありがとうございます。
5月にエコーが不整形で針生検、マンモトームで結果、炎症と言うことで肉芽腫乳腺炎と聞いたのは経過観察中の9月でした。
エコーでは1.5ミリ→0.8ミリ だんだん目立たなくなって来ていて 11月(下旬)日にはだんだん分からなくなって来とるなぁ!反対側の乳腺炎のない方もエコーしながら あんまり変わらへんなぁ!と言うておられました。
自分でシコリを見つけた場所は乳首より2センチ程外側だったと思うのですが こないだ先生にどこですか?と聞いたら乳輪の下を指して ここや!と言われずっとマンモトームの真下だと思い触り続けてました。
そういえば乳首の所になんかコン!と当たると
一瞬痛かったり車のシートベルトが当たるのがイヤでした。
自分では 陥没乳首のコーヒー豆状態の所に黒い棒状のゴミが溜まっていてバイ菌が入って炎症を起こしたのではないかと考え毎日お風呂で泡を立て洗い湯船にしっかり浸かる努力をしています。
左右対称に陥没偏平だった乳首も乳腺炎のない方は吸引器で少し出てきましたが左側は出てもまた引っ込む感じです。
陥没乳首を訴えてもおへそと同じと言われるだけです。
肉芽腫乳腺炎に関しては画像ではハッキリ確認出来ないような感じはしました。
右側の前からある嚢胞はくっきり確認出来ました。
あまり説明をされない先生なので不安が残ります。
田澤先生のようにキッチリと説明してもらえたら安心出来るのですが 次回は3ヶ月後です。
あんまり しょっちゅう来んでもよい!と言われました。
どのように思っていたらい
いでしょうか?宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。
「エコーでは1.5ミリ→0.8ミリ だんだん目立たなくなって来ていて 11月(下旬)日にはだんだん分からなくなって来とるなぁ!」
「肉芽腫乳腺炎に関しては画像ではハッキリ確認出来ないような感じはしました。」

⇒特に経過観察は不要でしょう。
 
○ただ頭の片隅に「もしかすると、今後炎症の素になるかもしれない肉芽がある」と記憶しておけばいいのです。
 ♯もしも「炎症が再燃」するようなら、それから(ステロイド投与など)考えても全く問題ありません。(癌にはならないので慌てる必要はないのです)