[管理番号:1099]
性別:女性
年齢:53歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
田澤先生
早速のご回答ありがとうございます。根治が可能とのお答えをいただき、しっかり治療を頑張ろうと勇気が湧いて来ました。
主治医からも根治を目指しましょうと言われていましたが、更に絶対に治してみせるという強い気持ちになりました。
タキソール後の化学療法ですが、2週間に一度のアンスラサイクリン系を、副作用防止の薬を使いながらと聞いております。
先生が懸念される厳しい副作用とはどういう物か、また2週間に一度にした場合の効果や再発率に与える影響についてもお教えいただければと思います。
主治医からは化学療法の期間も短くなり、効果も期待出来るという説明を受けています。
まだ時間がありますので、主治医に詳しい副作用のリスクと、利点を確認するつもりですが、田澤先生のご意見をお教えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
田澤先生から
こんにちは。田澤です。
「dose-dense」化学療法についてですね。
本来3週に1回の投与⇒2週に1回とする訳です。
副作用から「回復するまでの時間」が不十分となり『重篤な貧血が起こる』ことが示唆されています。「輸血を要する事もある」ようです。
確かに「十数パーセント効果が高い」との事ですが、「ホルモン感受性陰性に対して有効」であり『ホルモン感受性陽性では効果が無い』との結果です。
回答
「先生が懸念される厳しい副作用とはどういう物か」
⇒骨髄抑制(特に貧血)です。
抗がん剤を行う事で「輸血を要する」こともあるようです。
「2週間に一度にした場合の効果や再発率に与える影響について」
⇒質問者のような「ホルモン感受性陽性」では(通常の投与法とは)差がありません。
○ホルモン感受性陰性では「より有効」で、「全体としては十数パーセント」というデータがあります。
★私個人の意見としては、
質問者はHER2陽性であり「抗HER2療法(ハーセプチン+タキサンなど)」が重要な位置を占めています。
敢えて(ホルモン感受性陽性では差が無い事が解っているのに)アンスラサイクリンで無理して「dose-dense」を行わなくてもいいと思います。
質問者様から 【質問2】
ひさしぶりに質問させていただきます。
よろしくお願いいたします。
2016年1月に術前化学療法後の左乳房全摘手術とリンパ節レベル3までの摘出手術を受けました。
放射線治療とハーセプチンの治療をその後行いましたが、ハーセプチン中の9月より、少しずつ腫瘍マーカーが基準値を越えて来たため、12月にCT検査を受けました。
その際は反対側のリンパ節の肥大が指摘されましたが、経過観察となりました。
その後、アロマシンのみ継続していましたが、腫瘍マーカーが少しずつ上がったため、3月にPETを受けました。
その結果術側の胸骨横のリンパと反対側右脇のリンパ節、鎖骨下のリンパ節に再発転移が見つかりました。
右脇のリンパ節1っ箇所をタイプの確認の為日帰り手術で摘出しました。
結果はタイプが変わっており、トリプルネガティブとの事でした。
主治医からは遠隔転移となり、化学療法のみが治療選択肢と言われ、
4月より、ハラヴェンの治療を受けています。
先週PETを撮りました。
腫瘍はかなり縮小して、効果がかなりあるので、このまま効果が有る限りは、副作用がコントロール出来るかぎり続けようとのお話しをいただきました。
標準治療では、遠隔転移であれば、このまま化学療法のみが治療選択肢となるのでしょうか?私は難しいかもしれませんが、少しでも可能性が有る限りは、根治や長期的な寛解を目指したく、放射線や動脈ソクセン術による治療や、先進医療の陽子線を組み合わせて積極的な治療がしたいと思います。
田澤先生のご意見をおききさせていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「放射線や動脈ソクセン術による治療や、先進医療の陽子線を組み合わせて積極的な治療」
⇒「動脈ソクセン術による治療や、先進医療の陽子線」は勧めませんが…
「手術」と「放射線(照射野が重ならなければ)」は可能なら組み合わせてもいいと思います。(画像所見がないので、手術が安全に可能なのか明言できませんが)