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一次読影と二次読影の結果の違い

[管理番号:6899]
性別:女性
年齢:42歳
病名:
症状:局所的非対称性陰影および石灰化と非対称性乳房組織

42歳独身出産歴ナシです。

今月受けた○○○県○○市の特定健診とガン検診の結果が返ってきまして、マンモグラフィー検診をした乳がんだけが引っ掛かりました。

一次読影は受診医療機関の医師が当たったようで、局所的非対称性陰影で悪性否定できず、要精検の診断でした。

しかしそのすぐ下に二次読影(合議)の結果も記されていて、非対称性乳房組織と石灰化の良性判断で精密検査不要の診断=異常ナシと診断されました。

一次読影をした医師から検診結果を聞かされましたが、二次読影の判定に少し不満があるようで「なぜこうなったか分からない。(私は)良性判断ができないからエコーを勧める」という主旨のことを言われ、気が動転してそのままエコーの予約してきました。

エコー予約を決定したら触診をされ(マンモのときには触診ナシ)、腕を頭の後ろで組んだ状態でギューギュー乳房を押されたのですが「うわ、硬いね!これならエコーはやるべきだ」と言われました。

とにかく気が動転していたので乳房が硬いとどうなのだろう?とか、二次読影と一次読影のシステムの違いなど聞かぬまま帰ってきてしまったことも多く、帰宅後もガンかもという恐怖を抱えながらネットで調べ、食事も喉を通らず夜も2時間おきに目がさめて眠れません。

ちなみに左の下側に病変?があるのですが、右側は同じ人間のものか?
と疑うくらいキレイ(乳腺の色も薄くムラが全くない)でしたが、左は乳腺がしっかり白くたくさん重なり合っていて中心に塊のようなものが見えました。

いろいろ検索し、局所的非対称性陰影で乳がんだった人は少ないことは分かったのですが、乳房が硬かったり、良性判断ですが非対称性乳房組織や石灰化などの言葉も見え、さらに偽陽性や過剰判断などの言葉もネットには溢れていて戸惑います。

本当にエコーは必要なのか?と二次読影の結果を信じたい気持ちもあるのですが、検診結果を返してくれた一次読影の医師の顔を思い出すと癌宣告されたようで落ち着きません。

似たような経験をされる方もいるかと思うのでアドバイスいただけましたら幸いです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

私はそのマンモグラフィーを見ていないので、実際の所見についてはコメントできません。
ただ、今回のケースを噛み砕くことはできます。
立体的な「塊である乳腺」を「強引に」潰して平らにして撮影しているので、「正常乳腺が重なる」ことで「しこり?」のように見えることは多々あります。

〇つまり(同じ)マンモグラフィーのフィルムを見ても
 ある医師(一次読影)は(正常乳腺の重なりだとは断定できない)「腫瘤の可能性も否定できない」と判断し、「局所的非対称性陰影」としたようです。(カテゴリー3:要精査となります)
 これに対し、
 別の医師(二次読影)は「これは、正常乳腺の重なりだよ。腫瘤ではないね。」と判断し「非対称性乳腺組織」としたのです(これはカテゴリー1:精査不要となります)

★マンモグラフィーは、あくまでも「スクリーニング」検査です。
 本当のところは解らないのです。
 と、いうことで(一次読影医の言うように)「エコーで確認」してしまえばいいのです。(エコーはマンモとは異なり、その所見が本物なのか?はっきりします)

「検診結果を返してくれた一次読影の医師の顔を思い出すと癌宣告されたよう」
⇒これは「大いなる」勘違いです。

 局所的非対称性陰影の99%は(結局)「エコーで異常なし」となることが事実です。
 確率的には「何でもない」可能性が圧倒的に高いのだから(もしも癌の疑いが強いような所見ならば、2人とも「腫瘤」と判断するのです)

 ご安心を。(ただエコーは被ばくも無く、いい検査なのだから「エコーすべきか?」などと迷うべきではありません)