[管理番号:8500]
性別:女性
年齢:51歳
病名:
症状:なし
投稿日:2020年5月7日
健康診断マンモグラフィー
構築の乱れによる陰影有りでカテゴリー4の診断を受けました。
この時受けたエコー検査では何も異常なしでした。
カテゴリー4でエコーに異常がないということがあるのでしょうか?
今度の検査は組織検査なのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
Distortion(構築の乱れ)は、カテゴリー4がつきやすいですが、同じカテゴリーでも「腫瘤4」や「石灰化4」と比較すると圧倒的に癌の確率が低い
立体的な乳腺を平面に押しつぶして撮影するわけだから、その機械的な「捻じれ」で(実際には、何もなくても)「distortionとして見える」ことは、乳腺外科医なら誰しも経験することです。
無論「本物(癌が原因で引き攣れている)」もあるわけだから、検診でチェックされるべきものだけど、偽陽性も多いことは頭においておきましょう。
「カテゴリー4でエコーに異常がないということがあるのでしょうか?」
⇒上記通り…
乳腺外科医なら、必ず何度となく経験しています。
「今度の検査は組織検査なのでしょうか?」
⇒超音波で所見がないのに、どこに針を刺すのか?(通常、針生検は超音波での所見をターゲットとするのです)
(石灰化の時のように)マンモグラフィーの所見をガイドとしてST-MMTで狙う事は可能ですが、普通は行いません(通常、ピンポイントにターゲットを設定できないため)
★このケースの場合(私なら)MRIを撮影します。
無論、この場合のMRIはあくまでも「存在診断(病変が本当にあるのか?)目的」となります。
MMGでdistortion4であっても、エコーで所見無、更に(念のために)MRIを撮影しても所見無ならば、それは「白」と断定できるのです。