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断端陽性(侵潤癌3ミリ)再手術、部分切除か全摘の選択について

[管理番号:7974]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳癌
症状:侵潤癌ステージ2A

こんにちは
お忙しいところ恐縮です。
私なりに先生のQ&Aを勉強しても選択がわからず…。

不妊治療(体外受精)を毎月のように5年以上治療していました。

毎年マンモ、エコー検査をしていたのに、わずか10か月で
7月末に右乳房内側上部に2.1センチの侵潤癌、ホルモン陽性高、HER2陰性、グレード1、KI64 20%、が見つかり、オペまで2か月順番待ちで、10/(上旬)1部分切除術、センチネル生検。

① わずか10か月で2センチ越えは、ホルモン注射毎月10本以上の影響が考えられるのでしょうか?(5年以上毎月のように治療していたので)

3週間後の病理検査の結果、実際は2.5×2.7×1.7、ステージ2A、グレード1、KI67は20%以上、ホルモン陽性は両方共かなり高、HER2陰性、リンパ転移なし、ルミナールAとBの間ぐらいとのことで、10人でカンファレンスしたが、抗癌剤はなしで、ノルバデックス20mg5年間でよいと言われました。

② オンコタイプの検査も言われず、KI67の%のはっきりした数値説明もなく(20%以上とだけ)不安ですが、10人の医師がカンファレンスで抗癌剤なし→これはそう信じてよいのでしょうか?
(主治医はルミナールAとBはグラデーションだし、ホルモン陽性がこんなに高くHER2陰性なら、抗癌剤はほとん効果ないだろうからと。)

そして不運なことに、断端陽性でぎりぎりの断端に3ミリ侵潤癌×1があり、再手術となり、11/(中旬)です。

(他に、娘結節と侵潤癌2ミリ×1は5ミリマージン内にあったが切除内なのでこれだけなら陰性だったのだがとのこと)
不妊治療中断のショック、断端陽性で抗不安薬を毎日飲む日々です。

主治医は、私が台湾で卵子提供でも妊活したいこと、
妊娠できたらその間に局所再発を恐れている事を知っており、またもし今回も断端陽性だったら三度も手術する事に精神的にあなたが耐えられるのか?など踏まえると、再手術でこの際、全摘の方が、妊娠~出産までの局所再発は限りなく0になり、心配が減ると勧めます。

私は卵子提供でも妊娠にトライしたい事、妊娠中の局所再発のリスクを考えると全摘がベストなのか?と迷いついつ、せっかく温存したのにという気持ちの狭間で決心がつかず。

③ 先生なら、私のステージ、断端陽性(癌の広がり?)、不妊治療5年歴(毎月かなりのホルモン注射本数)などから考えると再手術は部分切除でなく全摘だと思われますか?

④ 主治医が、またもし断端陽性だったらと言うのはうのは、その可能性が高いからなのか?
(取ってみないとなんとも言えないという表現でしたが)
それとも不妊治療のよるホルモン注射による本数が今までに多いので、右乳房内の別の個所にまだ画像に写らない侵潤癌が潜んでいて、温存後の放射性でも、私がが恐れている局所再発として将来なる確率が高いかも?と思って、全摘を勧めるのかわからず。

いずれにしても、45歳で妊娠出産へのリスクを考えると時間はそうありません。

⑤ 卵子提供でも妊娠へのトライをするなら、
再手術で全摘or部分切除→放射線、いずれにしてもノルバデックス服用2~3年して一度中断して妊娠出産後服用再開より、先生がいつも仰っている、すぐに妊娠へトライするでよいでしょうか?
もしすぐ妊娠トライなら、エコーと採血の腫瘍マーカーを半年に一回することですよね?
⑥ 一年めどに妊娠出来なければあきらめてしっかりそこからノルバデックス服用開始。

妊娠~出産できたら、その後すぐノルバデックス服用開開始。

→全身への再発リスクはこれからでも間に合いますか?
⑦ なお、今、オペの病理検査結果後10/(下旬)からノルバデックス服用はしていますが、
妊娠にトライする半年前から中止したほうがいいとききました。

⑤の選択するならば、今から、もしくは11/(中旬)再手術の一週間前から服用中止になるのでそこから以降でも服用止めるべきなのですよね?
(台湾で卵子提供予定ですが、カウンセリングや精子凍結保存を考えると最短でも移植まで3~4か月なので)

長くなりすみません、眠れぬ日々です。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「① わずか10か月で2センチ越えは、ホルモン注射毎月10本以上の影響が考えられるのでしょうか?(5年以上毎月のように治療していたので)」
→無関係

「3週間後の病理検査の結果、実際は2.5×2.7×1.7、ステージ2A、グレード1、KI67は20%以上、ホルモン陽性は両方共かなり高、HER2陰性、リンパ転移なし、ルミナールAとBの間ぐらいとのことで、10人でカンファレンスしたが、抗癌剤はなしで、ノルバデックス20mg5年間でよいと言われました。」
→グレーゾーンなのだから「OncotypeDXを勧めるべき」です。

「10人の医師がカンファレンスで抗癌剤なし→これはそう信じてよいのでしょうか?」
→全く根拠無。
 それにしても「10人は多すぎ!」

「③ 先生なら、私のステージ、断端陽性(癌の広広がり?)、不妊治療5年歴(毎月かなりのホルモン注射本数)などから考えると再手術は部分切除でなく全摘全摘だと思われますか?」
→物事はシンプルに考えましょう。

 「ステージ」も「不妊治療」も無関係
 あくまでも「断端」だけに絞りましょう。

 そうすると「浸潤癌3mm」とありますが、一方向だけですよね?(メール内容から推測すると)
 それであれば、「その方向を十分に切除」することで「再温存で十分に安全では?」と発想します。

「④ 主治医が、またもし断端陽性だったらと言うのはうのは、その可能性が高いからなのか?」
→深読みしすぎ!

 再手術の際には「もしも、また陽性だったら…」という議論は一般的にしなくてはいけないだけの話です。

「(取ってみないとなんとも言えないという表現でしたが)
それとも不妊治療のよるホルモン注射による本数が今までにまでに多いので、右乳房内の別の個所にまだ画像に写らないらない侵潤癌が潜んでいて、温存後の放射性でも、私がが恐れている局所再発として将来なる確率が高いかも?と思って、全摘を勧めるのかわからず。」

→深読みしすぎ!
 冷静になりましょう。

「先生がいつも仰っている、すぐに妊娠へトライするでよいでしょうか?」
「妊娠~出産できたら、その後すぐノルバデックス服用開開始。
→全身への再発リスクはこれからでも間に合いますか?」

→その通りです。

「今から、もしくは11/(中旬)再手術の一週間前から服用中止になるのでそこから以降でもでも服用止めるべきなのですよね?」
→それは当然です。

★物事はシンプルに考えましょう。