[管理番号:3399]
性別:女性
年齢:40歳
はじめまして、こちらに質問させていただきます。
出産歴なしです。
7月半ばあたりから、左胸乳頭から血まじりの分泌物が出てきて、様子を見ていたのですが
先日乳腺外科を受診しました。
マンモグラフィとエコーをやり、年配の先生に診てもらったところ「これはちょっと…他の先生で詳しく診てもらおう」と、取立て説明もなく他の先生に変更。
他の先生に代わり診察してもらい、「左胸外側のしこりは3センチほどでかなり硬さがあり
血管が集中してきているため乳頭から出血してる恐れあり。
リンパも少し腫れてるかもしれません。
今日はCTと採血して、後日マンモトームしましょう。
針生検というのもあるけどマンモトームの方が高い確率で確定できるのでそれをやりましょう。
結果によって放射線治療とホルモン治療がありますから」とのお話を受けマンモトームの予約をしてきました。
帰宅後、ネットで調べるとマンモグラフィのカテゴリー分類というものがあるようで、それについて聞いていないと分かりました。
普段からセルフチェックはしておらず、左胸のしこりも5年ほど前にマンモグラフィとエコーで検査をし排卵・生理時の腫れで問題なしと受けており、また2年前のエコーでも問題なかった為、左胸のしこりはあっても普段は気にせず生活していました。
生理前の為、受診時は胸を刺すような痛みが乳頭にありましたが今は比較的ひいています。
質問させていただきたいのは
①マンモグラフィのカテゴリー分類を聞き忘れたのは、自分の今の症状を把握するのにミスでしたか
②悪性、良性といった言葉が先生から何もでてこなかったのですが、こういう場合は現段階ではどちらつかずなので何も言ってもらえなかったのか
③放射線治療とホルモン治療と、今から言われるのは心構えしてくださいね、と言うことでしょうか
を、あくまで客観的で構いません、お話いただけると助かります。
よろしくお願いいたします
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
私がメール内容をみたところ「乳癌が強く疑われている」ようです。
「①マンモグラフィのカテゴリー分類を聞き忘れたのは、自分の今の症状を把握するのにミスでしたか」
⇒マンモグラフィーもそうですが、エコーにもカテゴリーがあります。
それぞれの画像所見から何が疑われるか?が重要です。
「②悪性、良性といった言葉が先生から何もでてこなかったのですが、こういう場合は現段階ではどちらつかずなので何も言ってもらえなかったのか」
⇒悪性を疑ってはいるが(その様子は随所に見られます)「確信までには至らない」のかもしれまえせん。
「③放射線治療とホルモン治療と、今から言われるのは心構えしてくださいね、と言うことでしょうか」
⇒「癌だとしても、治療法はあるから大丈夫ですよ」というメッセージでもありそうです。
質問者様から 【質問2】
先生おはようございます。
前回マンモトーム生検の前に質問させていただき、過日結果が出ました。
残念ながらがんでした。
浸潤性乳管癌(乳頭性管癌)
ステージはⅡ~Ⅲの間くらい
女性ホルモン反応性ありER 50%以上・PgR50%以上
HER2 陰性
ki-67 3%以下
ルミナールAの比較的大人しいタイプの癌との診断でした。
しかし、しこりが3cm程と、大きいので全摘出になるそうです。
手術をしないと確定はできないそうですが、このタイプならホルモン療法のみでいけそうと言うお話でした。
先生に伺うのも申し訳ないですが、1つの参考までにお聞きします。
タイプの大人しい癌なのでとりあえず今ある癌は全摘出する事を前提として、
・本来、自己責任のもと無治療選択希望なので、リンパ転移していても予後のケアの大変な郭清の希望はない
・手術の結果が顔つきの悪い癌としても抗がん剤治療はしない
・ホルモン療法もできれば避けたい
つもりではいるのですが
そういった選択は可能でしょうか?
再発のリスクを高める行為だとは承知しています。
しかし自分の体。
再発するもしないも自然体で受け入れていきたいと考えています。
不躾な質問ですみません。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「・本来、自己責任のもと無治療選択希望なので、リンパ転移していても予後のケアの大変な郭清の希望はない」
⇒現時点で画像所見(エコー所見)では「リンパ節転移の有無」はどうなのでしょうか?
もしも「リンパ節転移がはっきりしない」のであれば、その選択はいいでしょう。
(ただし、きちんと3カ月毎にエコーしてリンパ節転移の所見がでてこないか確認が必要となります)
もしも現時点で「明らかにリンパ節転移の所見がある」のであれば、「放っておいても、事態は悪化するだけ」だから質問者の選択は支持できません。
「・手術の結果が顔つきの悪い癌としても抗がん剤治療はしない」
⇒さすがにその可能性はないでしょう。
これに関しては「今、現にあるリンパ節転移を放置することとは異なり」問題はないでしょう。
「・ホルモン療法もできれば避けたいつもりではいる」
⇒乳腺外科医であれば、誰ひとり賛成しないでしょう。
ただし「妊娠出産」や「仕事」など理由があればいいとは思います。
理由なしに(変なネットの情報だけで)拒絶しているのだとすれば、それは残念に思います。
「そういった選択は可能でしょうか?」
⇒今ある腫瘍(リンパ節転移が明確であれば、そのリンパ節を含む)を切除することと、(将来的な)再発予防は区別しましょう。
(もしもリンパ節転移が明らかであるのに)リンパ節郭清を拒否することと、抗ガン剤を拒否することは同義ではありません。
「再発のリスクを高める行為だとは承知しています。しかし自分の体。再発するもしないも自然体で受け入れていきたいと考えています。」
⇒おっしゃる意味は解ります。
ただし、「やるべき治療をやらずに病状が悪化」したとして、病院にかからないつもりですか?
その時に病院にかかったとすれば「そこからの医療費は自己責任ではなく、7割は国庫から保険料として拠出される」ことについてはどうお考えですか?
○病状が悪化してから、病院を受診して治療するとしたら、それは自己責任で済む話ですか?
もう一度お考えください。