[管理番号:3761]
性別:女性
年齢:30歳
細胞診結果クラスIIIにて病理検査(生検)を実施しました。
田澤先生、はじめましてこんにちは。
30歳の妊娠出産経験のある者です。
身内に乳がんを患ったものはいません。
数年前より胸の外側にしこりがあることに気づいていました。
妊娠後期での死産をしたため精神的にも弱っており、その後しばらくしてしこりの存在に気付きました。
死産の際は、子宮収縮剤を処方してもらいましたが乳腺の分泌を抑えるような薬は飲んでいませんでした。
死産ということもあり、使われなかった乳汁がたまっているのか…と思いながらしばらく放置してしまいました。
そしてこの度妊娠、出産して完全母乳で
授乳しているとき、ふとしこりが気になって触ってみると少し大きく、
また左右に複数個できていることに気付きました。
慌ててブレストクリニックに行って、すぐにマンモグラフィー、エコー、細胞診の検査をしていただきました。
数年前から気になっていたしこりと反対側のしこり、それぞれ1箇所ずつ細胞診を採ったのですが先日結果で数年前から気になっていたしこりがクラスIIIであったと告げられました。
(反対側は異常なしとだけ言われたのでクラスⅡだったのかな、と思っています)受診時からしこりの存在を知らせていたため一通りの検査をしていただき、エコー上も異常な感じはしないけど…と言われながら細胞診をされました。
数年前からあるしこりからは古い乳汁のようなものが採れた、
と言われたので、やっぱり乳汁が溜まってただけなんだと思っていたので正直ショックでした。
まだ子どもが小さく、授乳中であるのでこのまま授乳を続けていいのか不安です。
また、検査結果を聞かされた直後に、良性の確定診断を出すためにも病理検査しておこう、と言われ針生検を受けましたが、同時に腫瘍マーカー(採血)も進められて受けました。
癌かも確定していないのに腫瘍マーカーを採るというのが後から考えて悪いから採ったの?と思ってなりません。
前向きに検査結果を待つべきでしょうが、授乳のたびに涙が溢れてなりません。
先生、的確な診断のためにはこの経過は必要なことばかりなのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
細胞診クラスⅢは「あくまでも良性所見」です。担当医の「エコー上も異常な感じはしないけど…」というコメントからも「良性の印象」です。
そもそも「数年前からあるしこり」がもしも癌だったら「エコー上、それらしく見える」のが普通です。
ただ「クラスⅢ」とは「ⅢaとⅢbに分けて」いませんか?
私だったら「クラスⅢaは良性」として(画像所見と矛盾しなければ)組織診はしません。
「同時に腫瘍マーカー(採血)も進められて受けました。」
⇒全く不要な検査です。
なぜ、採血したのか不明ですが、おそらく「単なるルーティーン(組織診する場合には必ずすると決めている)」だと思います。
そもそも「乳がんの診断には腫瘍マーカーなど、1000%無意味」ですから…
「癌かも確定していないのに腫瘍マーカーを採るというのが後から考えて悪いから採ったの?と思ってなりません。」
⇒ありえません。
その施設での「ルーティーン」だと思います。
「先生、的確な診断のためにはこの経過は必要なことばかりなのでしょうか?」
⇒クラスⅢは(Ⅲaでなければ)組織診で確認すべきでしょう。(ただし、本当に癌であれば細胞診はクラス4以上であることが圧倒的に多い事を明記しておきます)
腫瘍マーカーは「癌の診断にはそもそも無意味」です。
気にしない様にしてください。