Site Overlay

今後の治療について

[管理番号:8883]
性別:女性
年齢:37歳
病名:浸潤性乳管癌(腺管形成型) 腫瘍系2cm リンパ節転移なし 各グレード3 脈管侵襲? Ki67 60% ER 0→再検査で3 pgR 0 HER2 0 ステージ1 腫瘍の大まかなものはトリプルネガティブとして、トリプルネガティブの治療をしています。
症状:症状での相談は現時点ではありません。
投稿日:2020年9月13日

こんちには
今後の治療について悩んでいることがあり相談させてください。

昨年12月にしこりを発見し、針生検をしてもらったところ一般的なホルモンタイプの乳がんですと診断され、2月に温存手術をしました。

摘出した細胞を病理検査したところ、ずっとホルモン陽性でおとなしいタイプの癌と言われていたのに、ホルモン陰性、HER2陰性でトリプルネガティブだと診断が変わりました。

しかし針生検ではホルモンの数値が7で陽性になっていたのに、病理検査結果では0。
7から0になるなんてことはあまりないのでもう一度検査しますと主治医の先生に言われ、再度手術で摘出した細胞と、針生検で摘出した細胞の薬剤で染めていなかったものをどちらも検査しなおしたところ、3の数値になり、2までは陰性と考えるので弱陽性だと言われました。
(先生のパソコンの画面上、ER +3になっていたと思います)
主治医の診断としては、腫瘍全体の大まかなものはほぼほぼトリプルネガティブで、ほんの一部分だけ弱陽性のホルモンのものだと言われました。
針生検のときに数値が強く出過ぎたのは、薬剤のかけすぎが原因とのことです。

トリプルネガティブの治療としてAC4回、ドセタキセル4回の化学療法が先日終わりました。
来月から放射線治療の予定です。
主治医の先生から、ホルモン治療をどうするか、次の診察までに決めてきてくださいと言われました。
弱陽性だし、ホルモン療法をしてもあまり効果はなさそうだし、抗がん剤治療もしっかりやったので、やらなくてもいいかなと言う気もしますと主治医には言われているのですが、田澤先生ならこの場合どうされますか?
あまり効果がない治療なのであれば、私も副作用が嫌なのであまりやりたくないです。

この場合、ホルモン療法はやるのとやらないので再発率に差が出ますか?
ほぼトリプルネガティブの腫瘍と言われていますが、トリプルネガティブだと5年経過すると再発率が下がると思いますが、私の場合弱陽性でもホルモンが陽性の部分があったとなると、10年20年後のホルモンでの再発もやはりあり得るのでしょうか?

それと、針生検の時点ではホルモン陽性だったので温存手術にしてしまいましたが、トリプルネガティブだったのに温存手術にしてしまって適所再発したらまた抗がん剤をやらないといけないのかと、恐怖です。
温存手術にしてしまったことで、やはり適所再発のリスクは上がりますか?

それと、乳癌になってしまったら今後摂取しない方がいい食べ物はありますか?
主治医には気にしていたら何も食べられなくなるから何も気にしないで好きなものを食べてくださいと言われたのですが…
これまでと同じような食事内容で大丈夫なのかと不安がありお聞きしました。

お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答頂けますと幸いです。
よろしくお願いします。

⑨確認しました。
同意致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「田澤先生ならこの場合どうされますか?」
⇒率直に言って
 本当はルミナールタイプで、手術標本は固定が不十分なので「染色が不十分となっただけ」の可能性もありそうです。(つまり針生検が正しい)
 その意味ではホルモン療法トライすべきだと思います。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

ホルモン療法の期間について
性別:女性
年齢:37歳
病名:浸潤性乳管癌(腺管形成型) 腫瘍系2cm リンパ節転移なし 各グレード3 脈管
侵襲なし Ki67 60% ER 0→再検査で3 pgR 0 HER2 0 ステージ1 腫瘍の大まかなも
のはトリプルネガティブとして、トリプルネガティブの治療をしました。

症状:今は特になし
投稿日:2020年9月30日

管理番号8883で回答して頂いた者です。

お忙しい中、本当にありがとうございました。

再度質問させて頂きたいのですが、田澤先生の回答にて本当はルミナールタイプで針生検が正しい可能性もあるとのことでしたが、ki67は60%、核グレードは3と増殖能や悪性度は高いようですがそれでもルミナールタイプの可能性はあるのでしょうか?
針生検のときにはおとなしい癌と言われていたので、他の結果を考慮してもおとなしい癌とは思えないのですが…ルミナールタイプの顔つきの悪いものだった可能性があるってことでしょうか?

ではトリプルネガティブとしてした化学療法はあまり意味がなかったのでしょうか…?

それとホルモン療法、トライしてみるべきとのことでしたが期間は5年と10年どちらがいいのでしょうか。

主治医は手術前の針生検の結果だけのときは、まだ若いし10年と言っていましたが、術後の診断が変わった後は弱陽性だし化学療法もしたし、やるなら5年と言っていました。

それと先生がおっしゃった固定が不十分で染色が不十分の可能性があるとは、よくあることなのでしょうか?
術後の病理検査ではホルモン陰性、再検査でも弱陽性の結果で、
2回もやっているのに染色が不十分ということはあるのですか?
ちなみに術後の病理検査を行ってくれたところと、再検査の施設?は別のところのようです。

再検査は手術を行った大学病院で検査したとのことでした。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

「術後の病理検査ではホルモン陰性、再検査でも弱陽性の結果で、2回もやっているのに染色が不十分ということはあるのですか?」
⇒前回の回答を理解されていないようです。

 「固定が不十分」というのは、標本を採取した後に「長期間放置されている間に、免疫原性が失われてしまった」可能性の話です。
 迅速に、その免疫原性を(ホルマリンで)固定しないと、その「免疫原性=染色性」が低下してしまうのです。そうなると、何回染色しても無駄なのです。

 ★一般に針生検標本は「小さい標本を、(その場で)十分なホルマリンに入れる」
ため、免疫原性の低下はほぼおこりませんが、手術標本は(そもそも)大きいためホルマリンが浸透しにくいという悪条件にあります。
  さらに、手術中なのでその場でホルマリン液に入れることはできず、通常「ある程度放置される」ことになります。
  手術時間が長いなどで、その放置時間が長く、かつホルマリンが少なすぎるなどの理由で「免疫原性の低下=染色性の低下」の原因となりうるのです。