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治験について

[管理番号:6141]
性別:女性
年齢:47歳
はじめて質問させていただきます。
昨年2月に右乳房にしこりを感じましたが、更年期によるものと自己判断し放置しました。
6月になり家族より受診を勧められ受診しました。
右乳房に5cm大の腫瘤と腋窩リンパ節転移4個を指摘され
右乳房上外側部乳がんの診断を受けました。
核グレード2
ER80% pgR80%
HER2陰性
Ki67 59%
ステージⅢA
術前抗がん剤治療
EC4回 ドセタキセル4回を受け、画像では腫瘤の確認が難しいほど縮小していました。
1月(中旬)日 乳房全摘とリンパ節郭清4個の手術を受けました。
病理診断は、浸潤癌 癌の大きさ0.1cm以下 広がりは3.0cm
ER25% pgR5% HER2陰性 Ki67評価困難 でした。
主治医からは、どう話すか迷ったけど一応喜んでいいのでは?という説明でした。
現在は25回の放射線治療を受けています。
そこで、主治医より治験参加の提案をされました。
再発予防にホルモン剤(ノルバデックス)と治験薬(アベマシクリブ)の併用して2年間服用するものです。
副作用を考えると心配です。
主治医はリスクを考慮しても参加した方が良いと言います。
そこで田澤先生に質問です。
術後の病理診断をどう捉えればいいのか?
治験参加をどう思われますか?
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「術後の病理診断をどう捉えればいいのか?」
⇒抗癌剤は術前に行っても、術後に行っても予後は一緒
 担当医は「pCRでなかったこと」を「奥歯に挟まったような言い方」をしているようですが…
 
 そもそも、今回の術前抗がん剤の目的は「術後の再発予防」ですよね?(小さくして温存という目的ではないようです)
 「普通に術後に行っていれば、考える必要の無かったこと」というだけの話です。
「治験参加をどう思われますか?」
⇒治験とは…
 リスクが高いからとか低いからではなく、ご本人が「今後の医学に貢献したい」と感じる際に参加するべきものです。
 
 ★アベマシクリブをやった方がいいか?という意味だとすれば… 
 特に必要を感じません。
 
 

 

質問者様から 【質問2 治験について】

性別:女性
年齢:48歳
田澤先生こんにちは!
二回目の質問です。
核グレード2
ER80% pgR80%
HER2陰性
Ki67 59%
ステージⅢA
術前抗がん剤治療
EC4回 ドセタキセル4回を受け、1月中旬 乳房全摘とリンパ節郭清4個の手術を受けました。
現在は放射線治療中です。
治験薬アベマシクリブについてですが、
先生は必要ないとご回答いただきました。
HER2陽性→
ハーセプチンのように、
HER2陰性→アベマシクリブと言う認識と思っていましたが違うのでしょうか?
先生の必要ないと思う理由を教えてください。
私の再発率&生存率は、どのようなものでしょうか?
そこに少しでも上乗せ出来るなら治験を受けたいと思っていますがいかがでしょうか?
以前の質問の抗がん剤後関節痛の持続に対して、抗がん剤閉経によるエストロゲン欠乏症と言われていました。
私も同じ症状があるのですが、これからホルモン療法(ノルバデックス)が始まりますが、
対症療法はあるのでしょうか?
以上、長い質問で申し訳ありませんが、
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
前回もコメントしたように…
「治験」は(自分の生存率を上げるためではなく)「未来の患者さん達のために協力するため」にあるものです。
★アベマシクリブが本当に意味の有る治療なのか(上乗せがあるのか)解らないから、「それを試すために行う」のですよ??
 「治験」で再発予防をしようという考え方をまずは改めましょう。(その担当医が何を言っているのかは私には無関係です)
「HER2陽性→ハーセプチンのように、HER2陰性→アベマシクリブと言う認識と思っていましたが違うのでしょうか?」
→????
 全くの誤りです。
 そもそもアベマシクリブは治験薬ですよ?(標準療法の筈がありません)
「先生の必要ないと思う理由を教えてください。」
→前回、コメントした通り…
『治験とは、リスクが高いからとか低いからではなく、ご本人が「今後の医学に貢献したい」と感じる際に参加するべきものです。』
「そこに少しでも上乗せ出来るなら治験を受けたいと思っていますがいかがでしょうか?」
→何度もコメントしている様に…
 治験とは(自分のためではなく)「将来の患者さんのために行うもの」です。
 「上乗せ」が有る筈という意識は止めましょう。
「対症療法はあるのでしょうか?」
→漢方などを主治医と相談しましょう。