[管理番号:775]
性別:女性
年齢:44歳
他の番号でも質問しているのですが、内容が全く違うので新たに質問させて頂きます。
①乳癌の手術を受ける際、健側に石灰化が見られました。調べてもらいその時は良性と判断され、片側だけ温存手術をしました。
その後主治医には、この石灰化はどうなるかわからないといわれました。様子は見続けていくということだと思いますが、このように良性と判断されてその後癌化することは、どれくらいの確率であるのでしょうか。
②下垂乳房の場合術側とのバランスをとるため健側を豊胸することがありますが、健側に石灰化がある場合、インプラントを入れることは危険ですか?
③ホルモン治療をすると胸が小さくなると聞きましたが、人それぞれだとおもいますが、かなり小さくなるのでしょうか。ホルモン療法が5年が10年へとの話しもあり気になっております。
お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「ホルモン療法で胸が小さくなる」患者さんからは「時々聞きますが」私自身は術後経過を見ていて「そんな印象は全くない」のが現状です。
回答
「健側に石灰化が見られました。調べてもらいその時は良性と判断」
⇒「良性と判断」とは「ステレオガイド下マンモトームでの診断結果」でしょうか?
マンモトームで「良性」と判断したものは「決して」癌とはなりません。
♯(組織検査ではなく)「画像診断で良性と判断」したものであれば、「後日、癌と判明した」という事はあるでしょう。
ただし、「明らかな良性石灰化」が「実は癌だった」などと言う経験はありません。
「健側に石灰化がある場合、インプラントを入れることは危険ですか?」
⇒ステレオガイド下マンモトームで「診断確定」していれば、大丈夫ですし、
逆に、(もしも画像所見だけでの判断ならば)この機会に「ステレオガイド下マンモトームで確定診断」をするべきです。
「ホルモン治療をすると胸が小さくなると聞きましたが、人それぞれだとおもいますが、かなり小さくなるのでしょうか」
⇒「かなり」と言う事はないでしょう。
ただし、これは「私が普通に診察しての印象」に過ぎません。
術後患者さんたちの集まりである「患者会」のような場では、「大いに議論されている」事かもしれません。