［管理番号:5832］
性別:女性
年齢:41歳
こんにちわ。
不安なことがあるので質問させてください。
先日、はじめてマンモグラフィー(はさんだあとに血がでました)、エコーで健診したところ、
マンモグラフィカテゴリー4で再検査の通知がきたため、
乳腺外科を受診しました。
エコーでは、あきらかなしこりなどはないそうです。
マンモはやはり、石灰化があり、丸い形をしてるとこもあり、それはあまり気にならないが、一部の石灰化は乳管にそってあるところが
あるのが気になるみたいなことをいってました。
これからステレオガイド下マンモトーム生検をします、
そちらは、なかなか予約がとれず、来月になってしまうということです。
そして先にMRIをとることになりました。
MRIでは拡大した画像？をみせられてそれは、まるで腸の構造のような形に見えました。
乳頭にむかってではなくて、一ヶ所で腸の形？みたいにぐるぐるしてる感じでした。
これはしこりですか？と聞いたらしこりではないですといってました。
質問なのですが
1、こちらのQAで勉強したところ、石灰化は初期癌ということがあるみたいですが、
私の場合、石灰化の経過観察とかではなく、はじめてのマンモによりいきなり石灰化が引っ掛かってしまいました。
この場合癌であったときに、初期ではない可能性もありますか？初期というのは、ステージ1までのことですよね？
2、マンモでの先生の話では、石灰化が丸いとこはあまり気にならないが、乳管にそってというコメントは、どういう癌の石灰化が考えられますか？
良性と悪性の石灰化両方がある場合もあるのですか？その場合、ステレオガイド下マンモトーム生検では、そのつらなってる石灰化を狙うのですか？
3、MRIは腸みたいな形のものは、なんだと思われますか？
先生は、乳管内病変ですといってましたが、乳管内というのは、あんな腸のようにぐるぐるしてるのですか？乳管とは乳頭にむかって、まっすぐ伸びてるのだと想像していました。
4、癌である可能性は高いですか？
その場合、どのくらいのステージになりますか？
根治して長生きはできますか？
5、田澤先生がステレオガイド下マンモトーム生検した患者さんで、癌であった場合、初期でなかった方もいらしたのでしょうか？
いろいろ心配で、分かりにくい文章でお許しください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
まず重要なことは
「エコーでシコリのない進行癌」はありえないということです。（非浸潤癌もしくは「微小浸潤」程度を想像します）
「この場合癌であったときに、初期ではない可能性もありますか？初期というのは、ステージ1までのことですよね？」
⇒冒頭でコメントした通り、「進行癌など１０００％ありえない」ことです。
　ご安心を。
「乳管にそってというコメントは、どういう癌の石灰化が考えられますか？」
⇒乳管内の「壊死型石灰化」を想像します。
　「トップページ」の「石灰化」をご参考に。
「良性と悪性の石灰化両方がある場合もあるのですか？」
⇒石灰化事態は「ただのカルシウム」です。
　「石灰化」は（結果であって）「原因ではない」のです。
　癌が原因で（結果として生じた）石灰化（これを「悪性の石灰化」と呼びますが、用語に誤解があります）と癌以外（乳腺症など良性）が原因で（結果として生じた）
石灰化（これを「良性の石灰化」と呼びますが、石灰化そのものは同じものです）が「たまたま」併存していることはあります。
「その場合、ステレオガイド下マンモトーム生検では、そのつらなってる石灰化を狙うのですか？」
⇒その通りです。
「3、MRIは腸みたいな形のものは、なんだと思われますか？」
⇒画像を見ていないので不明です。
　
　（超音波で所見のない）石灰化の場合には「ＭＲＩは無意味」であることは「寧ろ当然」です。
「4、癌である可能性は高いですか？」
⇒その画像を見ていないので不明です。
　ただ、カテゴリーⅣということは45％程度の確率で癌だということです。
　♯私のデータは「トップページ」の「乳癌の検査」の「マンモトーム生検」をご覧ください。
「その場合、どのくらいのステージになりますか？」
⇒（92％の確率で）０期となります。
　　上記データ参照のこと
「根治して長生きはできますか？」
⇒0期は…
　ほぼ（限り無く）100％根治します。
「5、田澤先生がステレオガイド下マンモトーム生検した患者さんで、癌であった場合、初期でなかった方もいらしたのでしょうか？」
⇒いません。
　何故なら…
　「石灰化をターゲット」とせざるをえない（つまり、エコーでの所見に乏しい）ケースで「進行癌はありえない」からです。
　ご安心を。