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乳がん検診でカテゴリー4

[管理番号:4099]
性別:女性
年齢:50歳
はじめまして、
○○県在住です。
検診結果が出てから田澤先生のQ&A、コラム等を拝読させて頂き、全てにおいて真摯に向き合っておられる先生に感銘を受け、ここ毎日、乳がんプラザで自分の症状と置き換え勉強させて頂いております。
不安な中におりながら、なぜか心が和みます。
ありがとうございます。
11月(中旬)日に市民検診の結果が届きました。
右 淡く不明瞭 線状石灰化 カテゴリー4
左 異常なし
触診 両胸 異常なし
との事で、翌日、検診した○○病院に行き、エコーをして頂きました。
右 しこり見当たらず
左 線維腺腫
12月(上旬)日にダイナミックMRIを取り、9日結果を聞きに行って参りました。
所見なしとの事で経過観察となり、半年後にマンモ.1年後にマンモとMRIをと仰って下さいました。
カテゴリー4だったので、悪性の覚悟はしていたのですが・・・
これ以上の検査は、設備がないのでここでは出来ないとの事です。
やはり、確定診断は必要ではないかと自分では思っているのですが如何でしょうか。
このまま半年後まで待っていいものでしょうか?このままでは不安で…
是非とも今後の検査.診断.治療…を田澤先生に診て頂けたら幸いです。
(もし手術となれば手術も是非お願いしたいと思っております。)
遠方な為、ご迷惑をお掛けする事もあるかとは思いますが可能でしょうか?
紹介状、今迄のデータは用意して下さるそうです。
よろしくお願い致します。
因みに、前回H.24.3月に乳がん検診を受け、その時は異常なしでした。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
カテゴリー4石灰化でMRI的免罪符を使うとは…
私の気持ちは『今週のコラム 56回目 超音波で異常所見があるのに、MRIで異常がないから大丈夫。など、とんでもない診療です。』でお察しください。
「ダイナミックMRIを取り、所見なしとの事で経過観察」
⇒石灰化の診療現場で、こんなことが行われていようとは…
このQandAを始めるまでは気がつきませんでした。
まさに「MRI的免罪符」の達人のようです。
「やはり、確定診断は必要ではないかと自分では思っているのですが如何でしょうか。」
「このまま半年後まで待っていいものでしょうか?」

⇒カテゴリー4は「4割が癌」であることが事実です。
○急を要する事態ではありませんが、「診断するべき時に、診断治療をすること」が重要なのです。
「是非とも今後の検査.診断.治療…を田澤先生に診て頂けたら幸いです。(もし手術となれば手術も是非お願いしたいと思っております。)遠方な為、ご迷惑をお掛けする事もあるかとは思いますが可能でしょうか?」
⇒勿論、大丈夫です。
秘書室へメールしてください。

秘書室へメールは、
各ページの右上にある 「秘書室へメール」からご相談ください。
もしくは、こちらのリンクをクリックしてください。

質問者様から 【質問2】

田澤先生、中川様、スタッフの皆様、この度は大変お世話になり、ありがとうございました。
○/○に全摘+センチネルリンパ節生検をして頂きましたID ○○です。
マンモトームでは、しっかりと組織を取って頂いたお陰で術前診断通り、術後は非浸潤と確定し、先生からの「根治です」のお言葉に一安心しました。
ゴッドハンドの田澤先生の術後はリンパ漏れも無く翌日より仕事にも行き、すぐに普段通りの生活に戻る事ができました。
全摘後の瘢痕は、ブラックジャックの傷をイメージしてショックを受けるかなと思っていたのですが、想像以上に綺麗でショックもなく、何よりも外科手術にも関わらず、一切血を見ることがなかったのには驚かされました。
確定診断の重大さ、早期発見早期治療の大切さを身をもって痛感致しました。
今後田澤先生に全ての治療を委ねたい気持ちがあり、遠方の為、放射線治療等、何回もの通院も大変だと判断し、シンプルに根治を狙う為に「全摘」という選択をしましたが、その結果に感謝の気持ちで一杯です。
本当にありがとうございました。
術後診察の日は、根治というお言葉を頂き、安堵の為、お聞きしたい事がとんでしまいました。
今後の参考の為にお聞かせ頂ければ幸いです。
①私は、上記の理由で非浸潤で再建なしの全摘を選びましたが、部分切除が多い中、私のような症状で貴院では、どの位の割合で全摘されるのでしょうか?
②病理結果では、壊死という文字がありましたが、、、という事はコメド型という事でしょうか?11ミリ程の広がりと理解すれば良いのでしょうか?
③センチネルリンパ節生検では、2コだったのですが、普通は1コとの事ですが、固まってあったという事でしょうか?
④NG3との事で、ちょっとショックでしたが、非浸潤ではグレードは関係ないとの事と理解し気にしない事にします。
もし、経過観察のままだと、この場合、半年後、1年後だと浸潤していた可能性大という事ですよね。
と考えると、田澤先生がこのサイトを開設して下さってなかったら、前医通り経過観察していたかと思うとゾッとします。
⑤健側に、濃縮嚢胞でしたが、どの辺だったでしょうか?
自己検診ではその辺を特に気にしておけば良いのでしょうか?それとも、嚢胞は気にしなくても大丈夫でしょうか?
⑥術後、今まで規則正しくきていた生理が2ヶ月こなくなりました。
来週に地元の婦人科のクリニックに予約を入れたのですが、年齢的な事もあり乳がんによるストレスが機に閉経の可能性もありますか?
このような症状を先生は聞かれた事はありますか?
スーパードクター田澤先生が私の主治医になって下さり、今後安心して暮らせていけます。
ありがとうございます。
次回、診察を1年後予約させて頂きました。
今後共どうぞ宜しくお願い致します。
追伸、術後の秘書さんメールにての質問で先生が深夜にご返信頂いたそうで、ありがとうございました。
秘書室メールアドレスのみ受診設定していた為、もしかしたら先生からのメールが届がなかったのかもしれません。
せっかくメールして頂いたのに申し訳ございませんでした。
いつも診察の折には、私達患者の為に忙しく昼食も取っておられないようにお見受けしましたが、先生もどうぞお身体御自愛下さいませ。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
IDが記載されていたので個人を確認しました。
(参考に)
今回のようにIDなどは公表時には○○と書き換えますので、(個人を特定できないとお答えできない質問の場合には)IDなど記載頂けると幸いです。(偶然、同日にIDの記載のない方からのQが来たため)
「①私は、上記の理由で非浸潤で再建なしの全摘を選びましたが、部分切除が多い中、私のような症状で貴院では、どの位の割合で全摘されるのでしょうか?」
⇒私の感覚ですが…
8割ですね。
ただ、「非浸潤癌で全摘=根治」という意味では「非浸潤癌なのに全摘はもったいない」と言う事ではないと思います。
むしろ、「局所治療が治療の殆ど100%のウェイトを占める」という意味では「浸潤癌以上に、局所治療が重要」なのです。
「②病理結果では、壊死という文字がありましたが、、、という事はコメド型という事でしょうか?11ミリ程の広がりと理解すれば良いのでしょうか?」
⇒非浸潤癌が壊死を起こす際には、その形状から「コメド壊死」と呼ばれます。
その理解で正しいです。
「15mmの非浸潤癌の範囲の中心部分のみが壊死」のようです。(全体が壊死というわけではありません)
「③センチネルリンパ節生検では、2コだったのですが、普通は1コとの事ですが、固まってあったという事でしょうか?」
⇒病理レポートを確認しましたが…
6x4x3mmのリンパ節(1個)を「2分割」したので0/2と記載されているだけです。
「④NG3との事で、ちょっとショックでしたが、非浸潤ではグレードは関係ないとの事と理解」
⇒その通りです。
「そのままにしておくと、比較的早期に浸潤したかもしれない」という意味しかありません。
「経過観察のままだと、この場合、半年後、1年後だと浸潤していた可能性大という事ですよね。」
⇒その可能性はあります。
「前医通り経過観察していたかと思うとゾッとします。」
⇒この記載を「石灰化で無駄に経過観察されている人」が見ていてくれることを願います。
「早期だから…」というのは危険な考えなのです。
どこに「turning point」が潜んでいるのか誰にも解らないのです。
「嚢胞は気にしなくても大丈夫でしょうか?」
⇒その通りです。
(正常)乳管が詰まっただけの話です。
「年齢的な事もあり乳がんによるストレスが機に閉経の可能性もありますか?このような症状を先生は聞かれた事はありますか?」
⇒これは結構あります。
多いのは、「乳癌と告知」されてから「不安定」となり「術後は1回も月経がこない」というものです。
当然年齢も大きな要因であり、「40歳代後半~」が多いわけです。