[管理番号:8587]
性別:女性
年齢:40歳
病名:
症状:左乳房のしこり
投稿日:2020年6月1日
質問
初めまして。
先日たまたま、こちらのサイトを訪問し、田澤先生もスカロケ社員様とのこと、勝手に親近感をもち、久しぶりに元気をもらいました。
私も質問させて頂きたいです。
2017 健診 エコー 所見なし
2018 人間ドッグ マンモグラフィー 所見なし
2019.2 人間ドッグ エコー 良性の石灰化
2020.2月、左乳房 内側上部のしこりに気づきました。
大きさは4cmくらいです。
いきなり出現したように思えたのですが、生理前だからかと、様子見してしまいました。
指で触ると、ぐりぐりと動きます。
乳房の盛り上がりもわずかにあります。
腫瘤がなかなか消えない為、5月に近くの乳腺外来があるクリニックで診察を受けました。
そこでは、触診とエコーを行ってもらい、先生からは、去年の人間ドッグでは腫瘤がなかったことも踏まえ、「悪いものというよりは、急にグイグイ大きくなるものには、良性が多い。」「エコーでみる腫瘤の境界がハッキリとして丸いから、これも良性の所見。」「ただ、大きさがあるので、これはとってしまった方がいいと思われる。」ということで、マンモはせずに、詳しくはそちらで検査するからと、県立がんセンターへの紹介状をもらい、先日行ってきました。
軽い気持ちで行ったものの、帰りには絶望的な気持ちになっていました。
若い男性医師でした。
触診をしてから、エコーとマンモグラフィーの画像をサラッと確認し、右乳房とと左乳房で、画像が明らかに違うということを見せ(腫瘤があるのだから、違うのは当たり前だと思うのですが、)さらに「左脇のリンパが腫れているので、乳がんの可能性が高いと思われます。」と言われました。
唐突にがんと言われてしまい、ショックを受けていたのですが、
先生は矢継ぎ早に、次の検査の指示を出してきました。
「今日できることはやってしまいましょう」と、入院に備えての心電図と肺機能?の検査、入院の申し込みまでやり、後日のマンモトーム生検、MRI、CT、骨シンチの予約をその日のうちにやりました。
頭が働いていない中で検査の日を決めたのと、その検査の意味もあまり分かっていなかったので、結果的に先生と相談した順番が、骨シンチ→MRI(紹介先の病院)→CT(紹介先の病院)→マンモトーム生検(明日予定)となってしまいました。
結果はマンモトームの1週間後ですが、先生に「旦那さんは一緒に来られそうですか?」「はぁ、仕事休めたら…」
「ではご両親は?」
「はぁ、聞いてみます…」
と、そんなに深刻なのかと、心配でたまりません。
質問(1):乳房に腫瘤があり、リンパも腫れている場合、がんの可能性が高いのでしょうか?
質問(2):マンモトーム生検の結果が出る前に、骨シンチ、MRI、CTまで行うのは、医師の所見で明らかにがんだからなのか、がんセンターでの診察手順としてはよくあることなのか、どう捉えたらよいと思われますか?
各検査も安いものではないので、金銭的、肉体的、精神的にも負担でした。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「「悪いものというよりは、急にグイグイ大きくなるものには、良性が多い」
⇒これは、「かなり」危険な発想です。
急に大きくなるもの
1.癌(急速に大きく増大するタイプもある)
2.葉状腫瘍
3.肉芽腫性乳腺炎(但し、発赤や痛みを伴う)
4.(特に更年期に多い)急性嚢胞(ホルモンのバランスで突然乳管が詰まり、液体が貯まる)
「エコーでみる腫瘤の境界がハッキリとして丸いから、これも良性の所見。」
⇒境界明瞭な場合もあります。
「質問(1):乳房に腫瘤があり、リンパも腫れている場合、がんの可能性が高いのでしょうか?」
⇒手懸りとはなります。
「質問(2):マンモトーム生検の結果が出る前に、骨シンチ、MRI、CTまで行うのは、医師の所見で明らかにがんだからなのか、がんセンターでの診察手順としてはよくあることなのか、どう捉えたらよいと思われますか?」
⇒「癌を疑った場合(確信がなくても)の、その病院のルーティン」なのだと思います。