[管理番号:6565]
性別:女性
年齢:54歳
田澤先生へ
はじめまして
54歳の女性です。
毎年、健康診断で乳がん検査をしています。
しかし、今年4月の健康診断で精密検査が必要と言われ、画像検査(マン
モグラフィ・エコー)と組織診の結果が一致したため、乳がんと告知されました。
※1年でガンの大きさが0.8cmになるのか、今でも疑問です。
乳がんになってから、先生の「乳がんプラザ」を拝見するようになりました。
みなさんへの回答を読ませていただいて、1人1人にわかりやすく・丁寧に回答されており、
私も病理の結果が出たら、先生からのアドバイスをもらいたいと思っておりました。
6月(中旬)日に乳がんの手術を行い、「病理組織診断報告書」が(下旬)日に出ました。
手術前の結果では、右乳房に大きさ0.8×0.6cm・リンパには転移ナシのステージ1。
術後は、ホルモン治療(閉経)・放射線治療で大丈夫だと担当医から言われていました。
(下旬)日に診察に行ってキズ口を確認している最中に、病理の結果が画面に出てきました。
病理の結果に、担当医から「思っていたよりも結果が悪い」と告げられ、
安心しきっていた私は、日々落ち込んでいます。
担当医も治療方針を考える間がなかったので、最初に放射線治療の予約をしていただきました。
次の診察時(7/(上旬))には、検査中の結果が出ているので、
薬の処方と今後の治療方針を出してくれると思うのですが。
下記が病理の結果です。
・術式/乳房部分切除術
・大きさ/0.8×0.6cm
・組織型/硬性型
・核グレード/2
・核異型スコア/2
・核分裂像スコア/2
・T因子/pT1b
・癌波及度/f
・リンパ節転移/pNO
・センチネルリンパ節/0/1
・ER/95%
・PgR/0%
・HER2/2+(FISH法にて検査中です)
・Ki67/20%
先生が以前、別の方の回答で、HER2 2+ → FISH検査で、FISH陰性(75%)/FISH陽性(25%)の確率のお話をしていました。
私の病理の結果を踏まえた上で、陰性の確率はどうでしょうか?
また、腫瘍径14㎜・エストロゲン受容体8・プロゲステロン受容体7
HER2 +3・Ki67 80%・リンパ転移ナシのステージ1 ルミナールB
(HER2陽性)の方への回答で、治療法としてホルモン療法及び抗HER2療法を行えば、再発率は10%を切るとお話ししていました。
※私の率直な気持ちとして、抗がん剤治療をできるだけ避けたいと思っています。
FISH法の結果により今後、どのような治療になるのでしょうか。
①FISH法で陰性の場合
②FISH法で陽性の場合
先生のアドバイス・ご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「※1年でガンの大きさが0.8cmになるのか、今でも疑問」
→勘違いされているようです。
0→0.8だと思っていますか??
実際は「2-3mm」ではわからないのです。
例えば、「2mm→(1年で)8mm」全く普通のことです。
「担当医から「思っていたよりも結果が悪い」と告げられ」
→???
私の見間違い?それとも質問者の記載ミス?
pT1b=8mm, pN0, pStage1
完璧な早期がんです。
どこに「結果が悪い」となるのか??(私にはその医師の発言が全く理解できません)
「私の病理の結果を踏まえた上で、陰性の確率はどうでしょうか?」
→もちろん!
75%です。(病理を踏まえるなど無関係)
「①FISH法で陰性の場合」
→ルミナールAだから(当然)ホルモン療法です。
「②FISH法で陽性の場合」
→8mmだから、「抗HER2療法は必須ではない」ですが、
(参考に)
浸潤径5mm以下 抗HER2療法の適応外
5mm<浸潤径≦10mm 抗HER2療法を考慮(必須ではない)
10mm<浸潤径 抗HER2療法は必須
☆HER2が2+であることを「思ったより悪い」と(担当医が)表現しているとしたら…
それは「全くの誤り」です。
「超早期がん」であることには何ら変わりはなく、(FISHの結果次第では)「抗がん剤の可能性もありますよ」というのが正しい表現です。