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生検しないで部分切除することが不安です。

[管理番号:6884]
性別:女性
年齢:42歳
病名:浸潤癌
症状:

こんばんは。
いつも拝読させていただいて
おりますが、初めて質問させていただきます。

マンモ、超音波をし左胸に7ミリの腫瘍が見つかりました。
生検しておとなしいタイプの浸潤癌と言われました。
その後MR、
CTをしました。
マンモにはうつってないが、超音波では左の腫瘍近くに小葉癌かもしれない所見がみられるとのこと、また右胸にも腫瘍が見られたので右胸腫瘍を生検して良性でした。
その後左胸の腫瘍の凍結治療をすすめられたが、結局は位置が悪く凍結はできなくなり手術にて左胸の腫瘍を切除することになりました。

どうせ切るのなら、ついでに小葉癌かもしれないとこもとりましょうといわれたのですが、生検してない(小葉癌かもしれないという未確定な)部分をとってしまうことが不安なのです。
手術を延期しても小葉癌かもしれない部分の生検をしたほうがいいでしょうか?もともとの腫瘍が、小さく見つかったから一度に疑わしいものはとったほうがいいというのが先生のお考えのようなのですが、いかがなものでしょうか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

超早期がん、早期発見おめでとうございます。
ただ、「凍結治療をすすめられた」とありますが…

 これは、よくありません。
 この手のnon- surgical ablationは確実性がなく、「せっかく早期でみつかったのが台無しにされてしまう」リスクがあります。(乳癌診療ガイドラインでは以前より注意喚起しています)

 ★それと…
  凍結療法を勧める施設は(私の頭の中には)2つ思い浮かべますが、もしも「東京」の方の施設であると「センチネルリンパ節生検を勧められない」ケースが多いようです。(患者さんが後で不安となっているケースが多々あります)
  浸潤癌であれば、たとえ7mmでも「センチネルリンパ節生検の適応がある」ことに注意してください。

「手術を延期しても小葉癌かもしれない部分の生検をしたほうがいいでしょうか?」
⇒勿論です。

 
 


 

質問者様から 【結果2 田澤先生、ありがとうございました!】

性別:女性
年齢:44歳
病名:
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]

こんにちは。
質問からご報告までしぱらく時間があいてしまいましたが、先週江戸川病院で田澤先生に手術をしていただき5日火曜日に退院しました。(右に腫瘍3つあり、右胸全摘+同時再建)

初めて田澤先生にこちらで質問させていただいたときは、気持ちがかなり動揺していて年齢から大事な患部の左右まで間違えて入力してしてしまっている上に、皆さんが記入しているような詳細な病理診断の結果も持ち合わせていないような状態で、大変失礼いたしました。

質問後、田澤先生のアドバイスのもと担当医師に右胸温存手術の前にまだ調べていない2つの腫瘍も生検していただけないかお願いをしてみました。
すると生検せずとも右胸温存手術の際に一緒に切ってしまえばいいというのが医局としての見解だと言われました。
手術後の病理診断によって追加切除すれば、癌を取りきるという結果として違いはないというのが医師の判断だったようです。
確かにそうかもしれないのですが、患者の立場からすると、結果以外にもそのプロセスも大切なのです。
手術の回数が増えれば職場や家族を含めた日程の調整も追加で必要になりますし(それでもお願いしたい医師であればそれもなんら苦にはなりませんが)、体への負担や何より心理的な面が異なります。
全摘とはじめにわかっていれば、再建に関しても自分自身でゆっくり調べたり心の準備をするという時間を持てます。(一度開けてみないとわからないから、術後に再手術という場合もあるとは思いますが。)

また、当初両胸全摘を示唆されたのちに、左胸のしこりが良性とわかると最初に見つかった右胸腫瘍の凍結治療を勧められたのですが(その際はあとの右胸の2つの腫瘍は経過観察)、凍結治療をしないという選択になったとたんに、生検せずに3つ一緒に切りましょうという判断に変更されたことが、どうもすっきりできず転院して田澤先生に手術をお願いしようと決意するに至りました。

前置きが長くなりましたが結果、田澤先生に生検をしていただいた後右胸全摘、同時再建の手術をしていただきました。
年末年始を挟んだことと、形成の先生とのスケジュール調整とで少し手術まで日数があき転移などの心配をして質問した際には、私の癌のタイプだと転移はないでしょうから安心して待つようにとのことで、心穏やかに手術の日を迎えることができました。

田澤先生の正確な手技のお陰で、手術翌日の午後には、ほぼ大きな傷みから開放されていて(全摘なので入院中は相当な傷みが続くことを覚悟していました)いい意味で拍子抜けしてしまった感じでした。(笑)
入院中は田澤先生、形成の先生が順番に来て診察してくださることに安堵し、また看護師の皆さんもとてもよくしてくださり、病院らしからぬ(?)アートや動物を見ては笑顔になり、快適な入院生活を終えて退院することができました。
田澤先生はじめ、江戸川病院の皆様には心から感謝致しております。本当にありがとうございました。
まだまだ治療はつづきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

<Q&A結果>