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腋窩リンパ節転移による症状

[管理番号:1004]
性別:女性
年齢:22歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
質問者様の別の質問は下記をクリックしてください。
管理番号:950「胸のしこりが気になります。」

 
 
こんにちは。
健康診断の結果が返ってきて、
左乳腺線維腫瘍の疑いとのことでした。
針の検査を急ぐものではないとのことでしたが、
最近 左脇奥の違和感(筋肉痛のような)
左腕のだるさ、肩や肩甲骨のこりを感じるようになりました。
脇に触れても、いまのところしこりはありません。
姿勢があまりよくないことpcを使うデスクワークなので、
こちらが問題かもしれない、元からあったものに気づいただけ、
とも思うのですが不安です…
エコーで脇をしっかり見られていたか記憶が曖昧なのですが、
胸の端は見られていたかと思います。
このとき、異常があればわかるものなのでしょうか。
(左胸のしこりのみ指摘がありました)
検診直後から脇が気になりだしたので、
心のせい、気にしすぎかとも思っています。
わきにしこり(転移)が出来る前に、痛みやだるさのような
症状がでてしまうことはあるのでしょうか。
また、紹介状をいただいた先が大学病院ということもあり、
他のスレッドを幾つか拝見して大学病院で本当にいいのかなと
検査を不安に思い始めてしまいました。
組織診、細胞診での誤診はよくあることなのでしょうか…
また、万が一個人病院でセカンドオピニオンで針検査をする場合、
再度刺すことによる負担や状態の悪化(良性悪性問わず、例えば腫瘍の増大)のリスクなどは考えられますでしょうか。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 2年前から変わらない「18mmの線維腺腫と思われるしこり」ですね。

回答

「このとき、異常があればわかるものなのでしょうか」
⇒通常、「癌でも疑わない限り」腋窩を見る事はありません。
 
「わきにしこり(転移)が出来る前に、痛みやだるさのような症状がでてしまうことはあるのでしょうか」
⇒ありません。
 乳癌患者さんを沢山診療してきているので、断言できますが、「腋窩リンパ節に関しては、以下のような順番となります」
①超音波をすると「腫大が判明」するレベル (我々が触診しても不明、勿論症状は無し)
 ↓
②(我々医師が触診すると)「腫大が判明」するレベル(自覚症状はなし)
 ↓
③(患者さん本人が)「腋窩リンパ節腫大を自覚」するレベル(痛みもない、腕の浮腫もなし)
 ↓
④腕が浮腫むレベル…この状態になると「乳腺にある腫瘍」はガチガチとなり、「腋窩リンパ節」もゴロゴロとなり、「肩~脇~腕回りの違和感」が出現します。
 
 ○腋窩リンパ節転移は「殆ど症状をおこしません」上記③で「ご本人自身がリンパ節を容易に触れる」ようになっても「無症状」なのです。
 間違いなく『ボコボコとした大きなリンパ節』とならない限り、「痛みやだるさのような症状を引き起こす」事はありません。
 
「組織診、細胞診での誤診はよくあることなのでしょうか」
⇒良くある事ではありません。
 但し、私はこのページを立ち上げて1年になりますが…
 「前医での診療に不備があった患者さんを診る機会」が急速に増えてきての正直な感想が、
 「世の中には誤診が多い」という事です。
 詳細を記載するつもりはありませんが、
 (以前から「細胞診で検体不適性となる医師が多い」事は承知していましたが)『まさか、針生検での誤診が存在するとは!』という事を「この1年で」随分目の当たりにしました。
 私が長く勤務していた「東北公○病院」では全く考えた事も無かった「精度の低い診療」が、世の中には横行している(そう言う意味では私は「井の中のカワズ」でした)
 その「少なからぬ」衝撃が、私に『精度』という言葉を頻繁に使わせる事となったのです。
 
 その思いが蓄積して、遂に『自分の身は自分で守ってほしい』というコメントを使うようになったのです。
 ♯「前医で精度が低く、不備のある診療」をされた方の「殆どが大学病院」であることもまた事実なのです。(大学病院批判は良くは無いと思いつつも、実際に多くを目の当たりにすると言わざるを得ないのです)
 
「再度刺すことによる負担や状態の悪化(良性悪性問わず、例えば腫瘍の増大)のリスクなどは考えられますでしょうか」
⇒それはありません。大丈夫です。
 それよりも「精度の高い」診療をうけることが大事です。
 
 

 

質問者様から 【感想2】

先生、ご丁寧にご回答いただき有り難うございます。
質問に対する答えをいただき、少し安心いたしました。
検査に行くのは勇気が入りますが、必要以上に恐れすぎず、
精密検査に行ってみようと思います。
そこで、しっかり自分が不安に思っていることを伝えてみようと思います。
万が一診察が曖昧だったり、自分で納得の行かない診療だったとすれば
セカンドオピニオンも視野に入れたいと思います。
(特に、若いから大丈夫でしょう、とならないようにしたいのです。症状をはっきりさせて頂けるところに行きたいと思っています)
お忙しいところありがとうございました。