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アロマターゼ阻害薬について

[管理番号:7505]
性別:女性
年齢:54歳
病名:
症状:浸潤性乳管癌

今年確定診断を受けこちらのサイトで毎日のようにお世話になっています。
お忙しい中、このような場を提供して下さりありがとうございます。

直接今後の治療とは関係ないのですが、二件調べても分からないことがあるので教えて頂けますでしょうか

(1)アロマターゼ阻害薬の役割について

閉経後の為、フェマーラを飲んでいます。
念のため、処方前に血液検査をしたのですが腫瘍がホルモン受容体と言う事で、閉経後でも男性ホルモンから変換され、E2、プロラクチンが高く出ると思っていましたが、両方共低くかったです。

同じ血液なのでどこから作られた女性ホルモンか区別はつかないと思いますが、何れにしろ低い数値なので、この低い数値(男性ホルモンから変換した女性ホルモン+卵巣からの微量の女性ホルモン)に受容している癌細胞の感受性を薬によって、男性ホルモンから変換される女性ホルモンのみを低くすると言う事ですか?

閉経前の方はE2、プロラクチンは高いと思いますのでそれらを大幅に低くくする薬を服用するのは理解でき、血液検査でそれらが低くなれば薬が効いていると分かると思いますが、閉経後は血液には反応しないので数値では分からないと主治医から言われました。
それとも血液検査の項目を追加すれば数値でも分かるのでしょうか。

ある時、命に関わる薬と放射線科の先生に言われたのですが、癌の特性から長期で飲む必要性は分かるのですが、薬の作用も含め理解したいのでよろしくお願いします。

(2)ki67ですが、検査した時点の数値だと思いますが、例えば2年前に検査した数値(腫瘍の大きさは今より小さい)
と、3年後の数値(腫瘍の大きさは今より大きい)は大体同じと言う理解で合ってますか?又、もし遠隔転移した場合もこの数値に近くなるのでしょうか。

よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「それとも血液検査の項目を追加すれば数値でも分かるのでしょうか。」
→解りません。

 閉経後に女性ホルモン値が低いのは当然 
 それでも「アロマターゼ」を阻害することで予後を改善することが解っているのです。
 統計学的に有効性が証明されているのです。

「ki67ですが、大体同じと言う理解で合ってますか?又、もし遠隔転移した場合もこの数値に近くなるのでしょうか。」
→治療によって、大きく変化します。(治療しない状況ではあまり変わらないとは推測されます)

 例えば、術前抗がん剤により「極端に低値:3%とか」となることはよく経験します。(解釈としては、抗がん剤により「細胞分裂の盛んな細胞が選択的に攻撃され」
比較的大人しい細胞が選択された)
 遠隔転移巣ではどうなのか? そもそも遠隔転移臓器を生検する機会は殆どないので不明です。ただ、局所再発に限っていえば「やや高め」な印象です。