Site Overlay

ACとTCの選択について

[管理番号:7269]
性別:女性
年齢:52歳
病名:
症状:

始めて質問させていただきます。
平成30年12月中旬、右乳房部分切除。

術後の結果、
センチネルリンパ節Negative0/2
Right,D,浸潤径:1.9×1.9×1.8cm,乳管内進展を含めた径:1.9×1.9×1.8cm、
Invasive ductal
carcinoma;Solidtype,Ly0(EVG),V0(
D2-40),f,ER:J-score3b(Allred
score 5+3=8),PgR(オンコタイプの結果では、PgRが陰性でし
た):Jscore2(Allred score 2+2+4)、
HER2(オンコタイプの結果ではHER2陰性でした):score2+、Ki67陽性率
30%―40%、
核グレードgrade3(核異型score3, 核分
裂像score2),pT1c,pN0(sn)

オンコタイプDXの結果RS29、上乗せ7~8%と言う事で、抗がん剤治療を受けることにしました。
入院中にこのサイトを知り、先生の回答を参考に、自分なりに納得しながら治療を進めて来ることが出来ましたが、いよいよ抗がん剤という段階になって、自分だけでは決断しかねる状況になってしまいました。
私としては、てっきりTC療法と思っていたのですが、腫瘍内科の先生からは、ACと言われました。
今まで田沢先生の「TCでもいいでしょう」と言うニュアンスの回答を何度か拝見し、何となく、
ACの方がTCより高リスク向けの療法なのかなという印象を持っています。
私の場合、PgR陰性、グレード3、RS29等から、腫瘍内科の先生は、ACを選択されたのかと素人なりに想像しています。
診療時、TCの事も質問したのですが、明確な回答はなく、私のような状況において田沢先生でしたらACとTCのどちらを選択されるでしょうか。
また、AC,TCを選択する基準の様なものがあるとすれば、お聞かせ願えませんでしょうか。
よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「今まで田沢先生の「TCでもいいでしょう」と言うニュアンスの回答を何度か拝見し、何となく、ACの方がTCより高リスク向けの療法なのかなという印象を持っています。」
→100%勘違い。

 上記文章で「AC」を「AC+DTX]に変換すれば、それは正しい。

「私のような状況において田沢先生でしたらACとTCのどちらを選択されるでしょうか。」
→TCです。

 私はACを単独で行うことはありません。(ACを使う時には必ずタキサンと併用します)
 何故AC単独で使うことが無いのかは『今週のコラム 168回目 乳癌診療の基本 7 taxane単独regimenであるTCは、anthracyclene単独regimenであるAC/ECよりも効果が高いことが示されている。(SABCS 2007)』をご参照のこと。

「また、AC,TCを選択する基準の様なものがあるとすれば、お聞かせ願えませんでしょうか。」
→まず(上記理由により)ACを単独で使用することは(私は)ありません。

 ルミナールBで抗がん剤する場合にはTC
 トリプルネガティブで抗がん剤する場合にはAC+タキサン(DTXやwPTX)

 
 


 

質問者様から 【結果2 結果】

性別:女性
年齢:52歳
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

お忙しい中、早速ご回答頂きありがとうございました。
すぐに返信をと思ったのですが、先生からのアドバイス通りACからTCに変更し、投与したところ投与直後にアレルギーによるショック症状を起こし、そのまま緊急入院となり、一定期間をおいてACで仕切り直しとなりました。
ACを投与して、副作用の出方など、どうなるか様子を見ていた為、返信が遅くなりました事、お詫び申し上げます。
おかげさまで、主だった副作用もなく、1サイクル目は普段通りの日常生活を送っております。本当にありがとうございました。
季節の変わり目、田澤先生もどうぞ御身体、ご自愛下さい。

<Q&A結果>