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細胞診の結果を聞きましたが…

[管理番号:1059]
性別:女性
年齢:39歳
しこりに気づき、検診をして、細胞診までしました
細胞診の時に嚢胞から液体を取り、検査をした結果
乳腺症か嚢胞内の癌かどちらかわからないような結果でした
細胞診では嚢胞内の液体は全部吸引したようですが、まだ触るとしこりは残っています
このしこりは腫瘍かどうかはまだわからないようで、2、3ヶ月してから組織診をしましょうと言われました
しかし、そんなに待つものなのか?と疑問に思ったので、早いうちに調べたいと先生に伝えたら
嚢胞内の液体を撮って小さくなっているから、早いうちに組織診をしても、また同じ結果になることもあると言われました
細胞診をしてから1週間、落ち込みながらの生活をして、1週間後にどっちとも言えないグレーな結果で、更にまた数ヶ月も待たされるのは辛いので、早くにとお願いをしたら、3週間後に組織診ということになりました
触った感じのしこりは1㎝はある感じですが、そのくらいで早めに組織診をして、結果がはっきりしないこともあるのでしょうか?
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「嚢胞内腫瘍」の診療ですね。
 私には全く賛成できない診療です。
 そもそも「嚢胞内腫瘍」で「細胞診で(おそらく)鑑別困難クラスⅢ相当」だったと思います。
 「3カ月後に組織診」とは「何のための期間」なのでしょうか?
 やるなら「さっさと行うべき」だし、(時間をわざと空けて、腫瘍を「育てる」つもりでしょうか?)
 ただし私であれば「嚢胞内腫瘍」の場合「摘出生検」行います。
 理由は2つまります。
①嚢胞内腫瘍の場合、「微妙な病変」が多く確定診断が比較的困難でさる(良性の乳頭腫と嚢胞内癌の区別が付き難い)
②組織診の針を入れることで「嚢胞壁が壊れて」中身が「周辺に散らばる」リスクがある

回答

「触った感じのしこりは1㎝はある感じですが、そのくらいで早めに組織診をして、結果がはっきりしないこともあるのでしょうか?」
⇒あります。
 ただし、「3カ月育てる」ことは全く賛成できません。
 やはり「摘出生検が検討されるべき」だと思います。
 ○自分の身は自分で守ってください。
 
 
 

 

質問者様から 【質問2 しこりとは断定できないと…】

お返事ありがとうごさいます
初診時に細胞診をしましたが、その時のエコーではこれが腫瘍ですとはっきりと言われたのではなく
問題ないとは言えないので…という感じで細胞診になりました
その日の私は、もし癌だったら…と 頭の中がボーッとしてしまい
言われるがままで、大した話もできずでした
1週間後の結果を聞く日にはだいぶ冷静になれたので、悪性とも良性とも言えないのに、2.3ヶ月後の再検査で大丈夫なんですか?と聞いたら
細胞診の時に嚢胞から液体を抜いたから小さくなっているので、すぐに生検しても…
と言われ
嚢胞内の腫瘍なんですか?と聞いたら
この前は腫瘍はちゃんと見えなかったので、腫瘍とは断定できないんですが…
と返事をされました
では、まだのこっているこのしこりはなんですか?と聞くと
乳腺症かもしれないし… それを調べるのに生検をするのがいいですね…
と言いながら、細胞診の後に写したエコーの画像を見せられて、白くなっているとこを指し
これが腫瘍がどうかなんですよね…と言われました
私がいろいろ調べた限りでは、エコーでは腫瘍かどうかはだいたいがわかると言われていますが
触って1㎝はあるしこりをエコーで見ても、腫瘍かどうかわからないこともあるのでしょうか?
大学病院の専門の先生なのですが、こんなものなのか?と少し不安になりました
週末に田澤先生が診察している市川のクリニックを予約していますので
田澤先生が診察をして、どのように見えるのか、是非お聞きしたく思います
よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 「嚢胞内腫瘍かどうか?」ですね。
細胞診結果の「乳腺症か嚢胞内の癌かどちらかわからないような結果」と言う表現が気になります。
 通常、嚢胞内腫瘍は(良性であれば)乳頭腫、(悪性であれば)嚢胞内癌となります。
 細胞診では「確定診断はつかないのが当たり前」ですが、それでも「papillary lesion」といって「乳頭腫や乳癌など乳管内病変を示唆する」結果となるのが通常です。
つまり、「乳腺症とは全く異なる結果」の筈です。
 結論から言うと、「担当医が上手く細胞診ができていない」もしくは、「嚢胞内腫瘍ではない」という、どちらかの可能性が高そうです。
○本当に「嚢胞内腫瘍」であれば、細胞診の結果では(乳頭腫であれ、癌であれ)「papillary lesion クラスⅢ」となるのが通常なのです。

回答

「大学病院の専門の先生なのですが、こんなものなのか?と少し不安」
⇒大学病院の医師に「微妙な病変(特に嚢胞内腫瘍)の診断」を期待できないことは、このQandAを仔細に見ていれば良く解ると思います。
 何人の人が「無駄に経過観察となり、後日、癌と診断されている」のか。悲しくなります。
 
「田澤先生が診察をして、どのように見えるのか、是非お聞きしたく思います」
⇒質問者の選択は正しいと思います。
 嚢胞内腫瘍であれば、「針生検よりは」外科的生検が勧められますが(前回の回答を参照)
 そうでなければ、「その日のうちに」マンモトーム生検をすることもできます。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

お返事ありがとうございます
細胞診検査報告書をコピーしてもらってきたので、それを見たら
乳腺症やIntracystic papillary lesionを疑う像です
と書いてありました
わからない用語なので、知り合いの検査技師の方にお聞きしたら
嚢胞内に乳頭状の病変を疑うってことだよ と言われました
診察してもらった先生からは、田澤先生のような詳しい説明はしていただけませんで
した
私がしっかりと聞き返さなかったのも良くなかったと思いますが…
それにしても、検査は2.3ヶ月先とか、腫瘍かどうかがわからない理由も説明してい
ただけずで
どうしていこうかと悩んでいたので
こうして田澤先生に聞いていただけて、少し先を考えられるようになりました
ありがとうごさいます
摘出生検について調べてみました
麻酔の切れた後の痛みを考えると気分が下がってしまいますが
これもはっきりとさせるには必要なことですね
診察の時にまた、よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
その細胞診所見の「乳腺症やIntracystic papillary lesionを疑う像」とありますが、「papillary lesionと乳腺症の両方が疑われる」という記載には「大いに違和感」があります。
★その所見では「papillary lesionを疑う所見=嚢胞内腫瘍を第1に」考えます。
 
「麻酔の切れた後の痛みを考えると気分が下がってしまいます」
⇒局所麻酔生検の場合、一応「術後3日間分の鎮痛剤を処方」してはいますが、それほど痛くはないと思います。
 
★まずは「超音波像」からですね。
 嚢胞内腫瘍と決まった訳では無いようです。