[管理番号:997]
性別:女性
年齢:50歳
はじめまして。
3年前にのう胞と診断されました。(その1年前には線維腺腫と言われたのですが、時間(足掛け3カ月とお金(4万近く)がかかり過ぎた上、逆切れされたためこの時点では転院してます)
お医者さんからは再三切除を勧められたのですが、金銭的・時間的(休みをとらせてくれない職場故)になかなか難しく、切らずにきました。
ただ、半年毎に診てもらっていました。前回は12月。
毎回、予約せずに終わる時間ぎりぎりに行ってたので、エコーだけの時もありました。
ですが、先日、癌だと言われました。
いろいろ検査をし、「肝臓に転移・リンパ節が腫れている」とのこと。
3月までは変化はなかったのですが、月末にこけてしたたかに胸を打って以来、ふにゃっとしていたものが硬くなりました。
この場合、癌はやはりのう胞内にあったものなのでしょうか?
それとものう胞のせいで判りにくかったものが表面化したものでしょうか?
ざっくり計算すると12月ごろは1センチぐらいだったことになりますよね。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
お話からすると「嚢胞内腫瘍」のようです。
しかも「再三切除を勧められていた」とあるので、「嚢胞内腫瘍の中でも癌を疑う所見」だったのだと思います。
回答
「癌はやはりのう胞内にあったものなのでしょうか?それとものう胞のせいで判りにくかったものが表面化したものでしょうか?」
⇒「嚢胞内腫瘍」でしょう。
「嚢胞内の腫瘍所見」がどんどん「疑わしくなっていった」様子が推測されます。
質問者様から 【質問2】
先日はありがとうございました。
現在、抗がん剤治療中です。(ハーセプチンとドセタキセル)
肝臓に転移があります(担当医は「かも」とぼかしていましたが)
手術する予定なのですが、
転移していても、リンパ郭清はするのでしょうか?
(CTで1カ所腫れていたのは確認)
一般的に術前と術後では抗がん剤は変わるようですが、使い続けるってことはないんですよね?担当医からの書類には4クールと書いてありました。
(私にはドセタキセルの副作用が重くないので、使えるといいのにという楽観的な希望です)
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
先日は「癌と診断された」と御相談されましたね。
「肝転移」については「疑いどまり」なのですね。
「リゾビスト」や「ブリモビスト」造影MRIで確認されているのでしょうか?
回答
「転移していても、リンパ郭清はするのでしょうか?」
⇒考え方の違いもありますが…
私であれば「明らかに転移を疑う」リンパ節は郭清します。
なぜなら、「その程度」では「QOLを損なわない」からです。
「一般的に術前と術後では抗がん剤は変わるようですが」
⇒それは「質問者の勘違い」です。
○術前術後の補助療法としての抗がん剤の場合
行うべき抗がん剤の回数が決まっている
その内「全部を術前に行う」場合と(術前に全く行わず)「術後に全て行う」場合、「前半だけ術前」で「後半を術後」など様々です。
♯「HER2陽性」の場合には「ハーセプチン単剤」を術前に行うことはありません。
○遠隔転移が有る場合
この場合は「行うべき抗がん剤の回数も種類も決まっていない」
効く抗がん剤を有る程度行い⇒手術⇒(術後も)効いているのであれば(術前のものを相当回数)行う⇒(効かなくなれば)「別の抗がん剤」
「使い続けるってことはないんですよね?」
⇒そんなことはありません。
「遠隔転移の抗がん剤」は「種類や回数」に制限は無いのです。
「私にはドセタキセルの副作用が重くないので、使えるといいのにという楽観的な希望」
⇒ドセタキセルは(アンスラサイクリンとは異なり)回数(総投与量)は決まっていません。
本当に「肝転移」ということであれば(効果が有る限り)ドセタキセルは何回使用しても構わないのです。
♯アンスラサイクリンは「心毒性」により「生涯総投与量が規定」されています。