[管理番号:963]
性別:女性
年齢:34歳
三週間前に、乳房のしこりで、マンモ、超音波、マンモトーム生検、造影剤MRI検査をし、乳腺症と診断されました。そのしこりは、一部分の数個の乳腺に異常があり、その部分が集結し三センチくらいのしこりとして感じるとのことです。そのしこりなのですが、普通の姿勢の時は乳房の中にしこりがある感じで、掴む感じができます。でも、寝転がった時はしこりが大胸筋にできてるかのように、掴むこともできませんし、横向きに寝た時は、乳房は下に下がっても、しこりは大胸筋に固定されたようにくっついている感じがします。それは、普通のことでしょうか?それとも、乳腺でなく、大胸筋にしこりができているということも、あり得るのでしょうか?主治医の先生は、「マンモトームをしたあとだから、しこりが硬くなって動きが悪いが、もう少ししたら、もう少し動くようになるだろう」と言われましたが、マンモトーム前から、そんな感じだったような気がします。もし、乳腺でなく、大胸筋にしこりや腫瘍ができていたとしても、マンモやエコーなどでわかるものでしょうか?説明が下手な文章で申し訳ありません。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
質問者に当てはまるとは限りませんので「脅かすような内容」となってしまったらお詫びします。
ただ、「MRIも行うような所見でマンモトームも行い」乳腺症との診断で「数カ月後、結局乳癌だった」(勿論当院ではあり得ない事ですが)方達を「このQandAを通して手術」するケースが多いので、非常に気になります。
そのような私の経験から「マンモトーム生検でも診断できない」医師が居る事は間違いありません。(特に大学病院にいるような若い医師の技術は全面的に信頼してはいけません)
「もしも、癌を強く疑われる所見」でありながら、「マンモトームで乳腺症」となっているとしたら、「その医師が信頼できるのか?」再度、自問自答してください。
自分の身を守るのは担当医ではありません。 「自分の身は自分で守らなくてはならない」のです。
回答
「乳腺でなく、大胸筋にしこりができているということも、あり得るのでしょうか?」
⇒大胸筋に腫瘍ができる可能性は「全くありません」
それよりも気になるのは「乳腺の腫瘍」が「大胸筋に固定」されているのでは?という事です。
「乳腺」は「脂肪を間に介して」大胸筋と非常に近接しています。
乳癌が「乳腺の比較的奥に存在」すると、裏側の脂肪に浸潤を起こし、やがて「大胸筋膜に浸潤」を起こす事があるのです。
「乳腺でなく、大胸筋にしこりや腫瘍ができていたとしても、マンモやエコーなどでわかるものでしょうか?」
⇒解ります。
但し、前述したように、「大胸筋腫瘍」などは頻度的に全くありえません。
やはり問題にすべきは「腫瘍が大胸筋に(浸潤していないまでも)貼りついている可能性」です。
○質問者が「せっかく乳腺症と診断されて安心したところ」なのに、「私が誤診である可能性も除外してはいけない」などと脅かすようなことを言う事が正しい事なのか賛否両論があるでしょう。
以前指摘されたように「実際に診察していない」のに「そのような可能性を指摘するのは余計なお世話」なのでしょうか?
もし、そのように考えるならば、「このQandAをご覧にならなくても結構」です。
私は「私自身の経験から」少しでも「誤診による悲劇」を無くしたいのです。
○他院(因みに、全て大学病院でした)での「針生検で乳腺症」と言われ、「数カ月後に乳癌だった」方を、ここ数カ月でも「多数」手術しているのです。
その経験から「非常に危機感」を持っているのです。
余計なお世話ならすみません。