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炎症性乳がんの治療について

[管理番号:13135]
性別:女性
年齢:42
病名:炎症性乳がん
症状:
投稿日:2025年10月15日

今年の4月に診断を受けました。
しこりはなく、右胸全体がガチガチに硬く、抗がん剤治療が始まるまでの2週間で一気に右胸全体から、脇の下、右胸の後ろまで真っ赤になりました。

炎症性乳がん、ステージ4(右胸原発のHER2+3、ホルモン陰性。左右腋窩リンパ節、
縦隔リンパ節、右鎖骨上下リンパ節、右頸部リンパ節転移、肝転移6ミリ1箇所疑い)です。

現在、ドセタキセル+フェスゴ8クール目です。
2クール目あたりから、驚くほど胸は柔らかくなりました。
徐々に赤みもひき、日焼けの跡のようになっています。
右肩から右腕が固まり、腕が上がらないどころか、ほとんど動かせなくなっていましたが、今は問題なく腕も上がり、動かせるようになりました。

5クール目にCTを受け、全体的に縮小している、という評価でした。
また、8クール目当日の血液検査のCEAは1.9、CA15-3は6.1でした。
直近3ヶ月は全て近似値で基準内です。

主治医の方針としては、続けられるだけドセタキセルも続ける、ということです。

①他の抗がん剤を使用せずに、このままドセタキセルを使用し続けて問題ないのか不安です。
CTで縮小が続いている限りは問題ないのでしょうか?(次回CTは9クール目の後に行う予定です。)

②なんとかまずはCRを目指しています。PETCTで光らない、というのを目安に、多少副作用が辛くともそこまでは抗がん剤を続けようと思い、主治医にPETCTを依頼したのですが、PETCTは行わず、CTで定期的に検査する、と言われました。
CT検査のみで、CRかどうかは判定可能なのでしょうか?
フェスゴのみの維持療法に入るとしたら、ベストなタイミングはどのように考えればよいでしょうか?

手術はしない方針という病院、主治医ですが、自身の体調から一刻も早く抗がん剤治療を開始したく、今のお世話になっている病院で治療を開始しました。

お陰様で、治療反応も良く、ここまでは画像、血液検査、体感としても良い結果を得られていると感じています。

長期寛解、根治を目指すために、これからどうしたらよいのかを悩んでいます。
お忙しい中恐縮ですが、どうかご教授の程よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

世の中、似非(えせ)「炎症性乳がん」(炎症性乳がんではないのに、乳腺外科医自身が理解しておらず誤診となっている)が多い中、メール内容からは、今回は本物の「炎症性乳がんという診断」でいいようです。

よかったのはHER2陽性でanti-HER2 therapyが(期待通り)奏功していることです。
ただ、唯一大変残念なのは(6mmの肝転移というのは小さすぎて、実際には転移ではない可能性は大いにあり、 縦郭リンパ節や鎖骨上、頸部リンパ節転移に対して)治療経験のない主治医が「anti-HER2 therapy」一択で押し切ろうとしていることです。

長期寛解、根治を目指すために、これからどうしたらよいのかを悩んでいます
→せっかく、手術可能となったのであれば
手術(乳房全摘+腋窩+鎖骨上+頸部リンパ節郭清)→縦郭へは放射線→anti-HER2
therapyという世界が実際にあることを理解すべきでしょう。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/10/31
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