[管理番号:12967]
性別:女性
年齢:74
病名:浸潤性乳管がん
症状:
投稿日:2025年08月06日
はじめまして、よろしくお願いいたします。
2023年10月 人間ドックにてD2判定。右:集簇性石灰化、 両側:局所的非対称陰影(FAD)カテゴリー3
その後精密検査にて異常なく半年ごとの検査。そして4回目の検査2025年5月にて左胸に影が確認できたため針生検をしたところ癌が見つかりました。手術に向けCT/MRIなどをうけ7.8mmほどの大きさの腫瘍で手術をすることになります。脇や体全体への転移も見られないということでステージ0か1だろうという説明をうけました。
しかし手術中のセンチネルリンパ節生検で陽性となり腋窩リンパ節郭清をしました。
本日、病理検査の結果を聞いてきました。
病理診断:浸潤性乳管がん ステージ3
浸潤径:2.3cm
病理学的T因子:pT2
リンパ節転移:14/21個→術前の画像でどうして確認できなかったのか聞いたところ、一つ一つ腫れなどがなくわからなかったと
病理学的N因子:pN3
断端評価:近接なし
リンパ管侵襲:Ly1(あり)
静脈侵襲:V1(あり)
組織学的波及度:f(脂肪組織)、s(皮膚)
病理学的グレード:核グレード・Grade3 組織学的グレード・GradeⅢ
ホルモン受容体: エストロゲンTS=4 プロゲステロTS=0
HER2:スコア3
Ki67:80%
提案された今後の治療方針
1.フェスゴ(ハーセプチン+パージェタ)+ドセタキセル 3週毎に6回
2.フェスゴのみ3週毎に11回
3.放射線治療
4.ホルモン療法 アロマターゼ阻害剤
という話を聞いてきました。とにかく落ち込みました。
ステージ0か1と聞いていたのにステージ3に上がりました。
質問です。
1.担当医に、半年前に見つけられなかったのか聞いたところ、無かったものが今回の検診で見つかったとのこと。
私は見落としではないかと思ってしまいました。半年でここまで進む癌がありますか?
2.ステージ0か1とのことで手術を先にしました。ステージ3であれば化学療法を先にするのが常識のようですが
手術を先にして問題なかったのか?大丈夫だったのか?広がってしまってないか?とても不安です。
3.今後の治療法は十分でしょうか?間違いないでしょうか?
フェスゴの後にアンスラサイクリン系抗がん剤3週毎に4回を追加で行うことも可能とのことですが、
心臓への負担を考えて今回の提案では入れなかったみたいです。
追加でアンスラサイクリン系抗がん剤を受けた方がいいでしょうか?
4.手術後のドレーンを抜いてから2週間が経ちますが、まだ液が溜まります。
3日で180ml、5日で195mlなどです。週に2回穿刺に行っています。
担当医から溜まらなくなるまで2-3か月かかるとい言われてしまいました。これは手術が上手ではなかったということで
しょうか?それとも何か問題が起きているのでしょうか?
悪性度の高い癌でHi67も80%です。
気が動転している状況なのですが、やれることをやるしかないですよね?
先生の見解をいただけると助けになります。よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
1.担当医に、半年前に見つけられなかったのか聞いたところ、無かったものが今回の検診で見つかったとのこと。
私は見落としではないかと思ってしまいました。半年でここまで進む癌がありますか?
⇒無論、画像上捉え「難い」癌だとは思います。
2.ステージ0か1とのことで手術を先にしました。ステージ3であれば化学療法を先にするのが常識のようですが
手術を先にして問題なかったのか?大丈夫だったのか?広がってしまってないか?とても不安です。
⇒無論、「手術先行」で全く問題ありません。
「ステージ3=術前抗がん剤」などは、たんに「医者が楽をしたいための」考え方です。
3.今後の治療法は十分でしょうか?間違いないでしょうか?
フェスゴの後にアンスラサイクリン系抗がん剤3週毎に4回を追加で行うことも可能とのことですが、
心臓への負担を考えて今回の提案では入れなかったみたいです。
追加でアンスラサイクリン系抗がん剤を受けた方がいいでしょうか?
⇒心エコーで異常が無ければ、当然anthracycline(EC or AC)を4回(通常はphesgo+docetaxelの前に)行うべきです。
4.手術後のドレーンを抜いてから2週間が経ちますが、まだ液が溜まります。
3日で180ml、5日で195mlなどです。週に2回穿刺に行っています。
担当医から溜まらなくなるまで2-3か月かかるとい言われてしまいました。これは手術が上手ではなかったということで
しょうか?それとも何か問題が起きているのでしょうか?
⇒前者でしょう。(病状とは全く無関係です)
悪性度の高い癌でHi67も80%です。
気が動転している状況なのですが、やれることをやるしかないですよね?
⇒その通りです。
Anti-HER2 therapyは再発率を半分にします。頑張りましょう。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/1
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