[管理番号:837]
性別:女性
年齢:41歳
はじめまして、今年6月に右乳房全摘いたしました。
治療方針はノルバデックス5年とチュープリン3年の経過観察中でございます(3ヶ月に一回通院)
まずは、お忙しい中このようにご質問出来ることにまずは感謝いたします。
私の組織検査ですが粘液ガン(特殊型) ガンの大きさ2.9cm 、悪性度Ⅱ 、リンパ転移なし(0/3) 、波及度 脂肪 、リンパ管への入り込み 1 、静脈への入り込み 2、切除断端 陰性 、ホルモン感受性 エストロゲン(100%) プロゲステロン(0.5%) 、 ハーセプチン 陰性、ki-67 26.1% ルミナールBとのことで術後療法として内分泌療法?化学療法が標準治療とのことですが、私の場合、化学療法の上乗せ効果が3%しかないので内分泌療法の治療のみとなりました。
粘液ガンを私なりに調べましたが、どうやら純粋と混合があると聞いていたので自分はどちらですか?と主治医に確認したところ粘液ガンとしか診断されませんでした。
この組織検査では純粋なのか混合なのか判断がつかないのでしょうか?また、10年生存率は90%と言われましたがその数字は正しいのでしょうか?本当に抗がん剤は私には必要ないのでしょうか?
宜しくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT2(29mm), pN0, luminalB との事ですが、Ki67=26.1%という数字は20-30%に境界があるとすると「中間値」という理解(つまりAともBとも区別しにくい)」となります。
回答
「私の場合、化学療法の上乗せ効果が3%しかないので内分泌療法の治療のみとなりました」
⇒Adjuvant!Onlineというソフトを用いると「化学療法による生存率の改善効果は5%程度」となります。
「この組織検査では純粋なのか混合なのか判断がつかないのでしょうか?」
⇒判断はついている筈です。(特殊な検査は必要ありません)
質問者は「病理レポート」を貰っていないのでしょうか?
「混合型」は粘液癌に「浸潤性乳管癌の成分を含む」ものであり、その場合には必ず「その旨」が(病理レポートに)記載されている筈です。
♯「主治医に確認したところ粘液ガンとしか診断されませんでした」との記載からは「純型」なのではないかと推測します。
「10年生存率は90%と言われましたがその数字は正しいのでしょうか?」
⇒Adjuvant!Onlineでは86.5%となります。
おおよそ正しいと思います。
「本当に抗がん剤は私には必要ないのでしょうか?」
⇒「ルミナールBとは言い切れない(Ki67=26.1%)タイプ」でもあるし、「化学療法による生存率の改善効果は5%程度」なので私も「タモキシフェン+LH-RHagonist」を勧めます。