[管理番号:12012]
性別:女性
年齢:74(母親の代理)
病名:生検病理 組織型:浸潤性乳管癌 大きさ:T2 遠隔転移:M0 リンパ節転移:N0 ステージ:ⅡA ホルモン感受性:ER,PgRともに陽性 HER2タンパク2+(FISH結果待ち) 核グレード:3 組織学的グレード:3 Ki67:80% 骨転移(アイソトープ検査):なし
症状:精神的に落ち込みが激しく食欲がない。
投稿日:2024年09月06日
はじめまして。母が8月(上旬)日に乳がんと解り、もうすぐ1ヶ月経ちます(まだ未治療)
生検病理 組織型:浸潤性乳管癌 大きさ:T2 遠隔転移:M0 リンパ節転移:N0
ステージ:ⅡA ホルモン感受性:ER,PgRともに陽性 HER2タンパク2+(FISH結果待
ち) 核グレード:3 組織学的グレード:3 Ki67:80% 骨転移(アイソトープ検査):なし
母いわく、現在FISH結果待ち(3週間かかる)と言われており、ルミナールBであれば10月初めに手術、HER2陽性であれば術前化学療法をして最短でも6ヶ月後に手術と言われたようです。
核グレード、組織学的グレード、Ki67の値も良くないことから、母は早く手術を受けたい(全摘希望)と希望しています。
74歳で持病もあるため、術前化学療法だと手術が乗り切れるか(免疫が下がる等)心配なようです。
主治医はHER2陽性なら、ガイドラインは術前化学療法と仰っているようで。手術先行でなく術前化学療法を74歳でも受けるべきなのでしょうか?リスク(転移や癌が大きくなる)より効果があるのでしょうか?
来週結果がわかると、治療方針が決まってしまうため、その前にご意見をお聞きしたいと藁にも縋る思いでメールしました。
何卒宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
手術先行でなく術前化学療法を74歳でも受けるべきなのでしょうか?
⇒手術先行が安全(確実)と思います。
抗癌剤は術前に行っても術後に行っても予後は同じ(つまり生命予後に影響ない)ことは昔から解っています。
主治医はHER2陽性なら、ガイドラインは術前化学療法と仰っている
⇒この理由は
(HER2陽性の場合だけ)「術前抗HER2療法を行いpCR(完全緩解)とならなかった場合に、T-DM1という本来再発でしか使えない抗癌剤を(補助療法として)使える」からです。
無論、pCRとならなかった場合に(本来は再発しない限り適応ではない薬剤である)T-DM1を使えるわけですが、70歳以上の補助療法で負担をかけてまで「T-DM1を使うべきなのか?」と私は思います。
(再発しているわけでもないのに)T-DM1は70歳以上に適切だとは私は思いません。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/9/13
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