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左側乳がん全摘後の補助療法について

[管理番号:11986]
性別:女性
年齢:44歳
病名:左側乳がん
症状:術後の治療方針
投稿日:2024年08月23日

初めまして、今後の左乳がん全摘後の補助療法について田澤先生にご意見頂きたくメール致しました。
5月に左胸にしこりがあり組織診でがんと分かりました。
ルミナルAと言われました。造影MRIの結果で左胸の乳頭の左側に3つ1cm程のしこりがある事がわかりました。
その時点ではリンパに腫れは認められなかっので術前はステージ1との事でした。
手術まで順番待ちで6週間あくとのことで術前にホルモン治療をし、先月7月(下旬)日に左側乳がんを全摘し、センチネルリンパ生検にて2個中1個がん細胞があり腋窩リンパ郭靖しました。
手術後の病理検査結果は
病理学的腫瘍径 36×14mm
組織型 浸潤性乳管癌
腋窩リンパ節転移 12個中2個
断端 陰性
ステージ2
核グレード1
組織学的グレード2
脈管侵襲 リンパ管 1
脈管0
Ki67 0.4%
ER + (TS8)
PgR + (TS8)
HER2 -
上記をふまえて中間リスクとの事でした。
術後は
抗がん剤TS-1 (1年間)
放射線治療 鎖骨部リンパ節+胸壁
ホルモン治療(タモキシフェン)
を提案されています。
Ki67が低いので経口の抗がん剤はしないでホルモン治療を希望したいと思っているのですが、放射線治療をどうしたら良いか迷っています。
もしもするならどのくらいまで放射線を当てたらいいレベルなのでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

Ki67が低いので経口の抗がん剤はしないでホルモン治療を希望したいと思っている
⇒本来はOncotyepDXすべきだとは思いますが…

Ki67=0.4%という値はあまりにも低すぎるので、かえって(検体処理の問題などで)信頼性が低そうに(私は)思います。
ただ、(Ki67の値を信じれば)ホルモン療法だけでいいでしょう。
♯私がTS-1を勧めない理由は「お知らせ」を参照してください。

放射線治療をどうしたら良いか迷っています。
もしもするならどのくらいまで放射線を当てたらいいレベルなのでしょうか?

⇒全摘後の照射の基準は
1.リンパ節転移4個以上
2.広範な皮膚浸潤を疑わせる病理所見(ly3+など)
3.腫瘍径が大きい

上記より私なら照射は選択しません。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/9/2
***

  

質問者様から 【質問2】

左乳がん全摘後の補助両方について
性別:女性
年齢:44歳
病名:
症状:
投稿日:2024年09月14日

以前質問をさせて頂き、田澤先生にアドバイスを頂き今後の治療方針を決めることが出来ました。ありがとうございました。
その後、オンコタイプDXの検査をして結果が出ました。
今後はホルモン治療をする事になりましたが、医師からタモキシフェンとシュープリンの併用をするかを聞かれて決めなくてはならず、また先生のご意見頂きたくメールしたしましたm(_ _)m
オンコタイプDXの結果は
再発スコア 12
5年遠隔再発率 5%
化学療法 (CT)
上乗せ効果 2.3%
ER9.3
PR8.7
HER2 陰性 8.4

でした。
タモキシフェン単独よりシュープリン併用の方が良いのでしょうか?
どうぞよろしく
お願いいたします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

OncotyepDXの結果の解釈については、是非「お知らせ」にも書いているよ
うに「今週のコラム 269回目」を読んでいただきたいのですが…

タモキシフェン単独よりシュープリン併用の方が良いのでしょうか?
⇒閉経前、リンパ節転移有、RS=12よりtamoxifen+LH-RHagonistとなります。
つまり「リュープリン併用の方が良い」となります。

★必ず今週のコラム269回目を読みましょう!

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/3
***